読書をする者として、「正しい本の読み方・読書の技術」を知ることは大切です。これを知り正しく実践すれば、人生は必ず豊かになるでしょう。知らない手はありません。
引き続き、名著『本を読む本』を教科書に、読書術4つのレベルをマスターしていきましょう。
今回はLv3「分析読書」です。
このレベルをマスターすると、その本を完全に理解して、さらに批評する事ができるようになります。
《正しい読書術への道:リンク集》
・Lv3「分析読書」➡今回はコレ!
↓この本を教科書にしています!
『本を読む本』J・モーティマー・アドラー
文庫: 266ページ
出版社: 講談社 (1997/10/9)
分析読書の目的
初級読書の目的は「その文が何を述べているのか?」を知ることでした。
点検読書の目的は「この本は読む価値のある本か?」を知ることでした。
分析読書の目的は3つあります。
1「本の全体の構造を掴む」
2「本の内容を解釈する」
3「本を正しく批評する」
この3点ができれば、その本を完全に血肉化したと言えるでしょう。本の内容をしっかり自分の言葉で語ることが出来て、その本の内容に対して自分の立場でしっかりと意見が言えるようになるということは、現代社会においてとても価値のある行為です。
AIに奪われない仕事とはなにか?と盛んに議論されていますが、知識産業においてはこの点までできないと、本当にロボットには勝てないでしょう。強烈な自分の芯を持ち、独自の観点からぶれない話ができる。そんな付加価値の高い人材になることは現代の一つの目標になると思います。
また補足ですが、本を「批評する」という所。批評には、3つの立場があるとアドラー氏は言っています。「賛成」「反対」「判断保留」です。批評すると言うと、何でもかんでも反論すればいいんでしょ?と思う方がいますが、そういう訳ではありません。そして、反対することは、良い本であればあるほど、基本的には超難しい行為です。エクストラハードモードだと思って、ぜひ挑戦してみてください(真顔)
分析読書の全体の手順
これは、教科書である『本を読む本』の172ページに非常にわかりやすくまとめられているので、そのまま掲載します。さすが、『本を読む本』ですね。
[box04 title=”分析読書のやり方”]
Ⅰ分析読書の第一段階
――何についての本であるか見分けるーー
(1)種類と主題によって本を分類する
(2)その本全体が何に関するものかを、できるだけ簡潔に述べる。
(3)主要な部分を順序よく関連付けてあげ、その概要を述べる。
(4)著者が解決しようとしている問題が何であるかを明らかにする。
Ⅱ分析読書の第二段階
――内容を解釈するーー
(5)キー・ワードを見つけ、著者と折り合いをつける
(6)重要な文を見つけ著者の主要な命題を把握する
(7)一連の文の中に著者の論証を見つける。または、いくつかの文を取り出して、論証を組み立てる。
(8)著者が解決した問題はどれで、解決していない問題はどれか、見きわめる。未解決の問題については、解決に失敗したことを、著者が自覚しているかどうか見定める。
Ⅲ分析読書の第三段階
――知識は伝達されたかーー
(A)知的エチケットの一般的心得
(9)「概略」と「解釈」を終えないうちは、批評に取り掛からないこと。(「わかった」と言えるまでは、賛成、反対、判断保留の態度の表明を差し控えること)
(10)けんか腰の反論はよくない。
(11)批判的な判断を下すには、十分な根拠をあげて、知識と単なる個人的な意見をはっきり区別すること。
(B)批判に関してとくに注意すべき事項
(12)著者が知識不足である点を、明らかにすること
(13)著者の知識に誤りがある点を、明らかにすること
(14)著者が論理的に欠ける点を、明らかにすること
(15)著者の分析や説明が不完全である点を、明らかにすること
[/box04]
各項目の細かい注意点と意味は、過不足無く教科書に記載されています。ぜひ参考にしてください。
本当は細かい点も自分なりにも色々まとめようと苦心しましたが、結果、『本を読む本』を読んだ方が良いです。過不足無いので。
いかがだったでしょうか?
以上が読書LV3「分析読書」の内容でした。
分析読書の第一段階、第二段階は、文法と論理の習得で得られ、第三段階は、修辞の習得で得られます。
相手を納得させ、説得することが、コミュニケーションの最終目的です。対象の本を読み潰すこの読書レベルをマスターすると、結果としてコミュニケーション力が格段にアップするでしょう。脱・コミュ障!ぜひ誰にも負けない言葉の力を身に付けてください!
さぁいよいよラスト。
最後は、LVMAX「シントピカル読書」です!
《正しい読書術への道:リンク集》
・Lv3「分析読書」
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『本を読む本』J・モーティマー・アドラー
文庫: 266ページ
出版社: 講談社 (1997/10/9)
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