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《全582作品》日本の奇書&怪作ランキング 一覧で紹介&解説【新日本三大奇書総選挙】

〈※本記事のリンクには広告を含みます〉

…………ブウウ――――――ンンン――――――ンンンン………………。

 

 

とくればアレですよね。そうです!上地雄輔『ミツバチ』ですね!

ブーン ブンシャカ ブブンブーン!

行き先 イケメン ハイビスカス!!!

  

 

否!!!!!

奇書です!!

奇書の秋です!!!

※正確には三大奇書『ドグラ・マグラ』の冒頭文

※秋に公開するつもりが、2ヶ月以上かかって12月になってしもうた。

  

皆様、世迷うございます。変わった本が大好物。うまいごすです。

ああ…………

それにしても奇書が読みたいっ…………!

ヤベー本が読みたいっ…………!

人間の生み出す物語の臨界点・特異点がみたい!

そんな奇書のリストが手元にあれば、余生は安泰じゃ……

老後は奇書三昧じゃ!!

ということで、X(旧Twitter)上で#新日本三大奇書総選挙 のタグで2週間、皆様から「これぞ奇書なり!」という作品を自由に挙げて(投票して)いただきました。

募集したポスト

普段あまりお目にかかれない本が「これおすすめ!」「これもおすすめ!」とTLに乱舞する様を見て、正直興奮しました。やって良かった!

コアなテーマかなと思ったけど、なんと

約300名の方から!

計582作品!

のべ約1000作品!!

投票をいただきました。ありがとうございます。

その作品を集計したランキングの発表です。

《集計ルール》

  • X(旧Twitter)でハッシュタグ「#新日本三大奇書総選挙」のついた投稿を集計
  • 集計期間:2023年9月26日~10月10日
  • 投票する本の「奇書」の定義は自由。投票者が「奇書」だと思った本を制限つけず、自由に投票してもらいました。
  • 日本推理小説における「四大奇書」である『ドグラ・マグラ』『黒死館殺人事件』『虚無への供物』『匣の中の失楽』は殿堂入りとしてランク外とする
  • 今回の対象は「日本」の作品。海外作品は除外(外国人風の作家名でも日本人の場合があるので、その場合はランキングに含めています)
  • 誤字のあったもの、シリーズものなどはこちらの判断で適宜まとめる場合あり
  • 著者、あるいは著者の関係者による意図的な投票(作品自体の宣伝)だと判断されるものは、今回の趣旨に反するため「まとめて1票」としてカウント(※注)

※注:この「まとめて1票」のルールは最初に定めていませんでした。ある本の著者の関係者の方の呼びかけで大量投票が発生した事に途中で気づいて定めました。その方々は別にこの企画に純粋に乗っかって楽しもうとしてくれたのだと思いますし、本来なら後出しルールを決めず、そういった票もカウントするのが「所詮ネットのお遊び」でしょ!最初にルールを設定しなかった貴方の責任でしょ!このタグ、誰が作ったかとか知らずに参加したし!という声もあるだろうし理解もできます。はい、私の責任です。ごめんなさい。ただ、この企画の趣旨と暗を理解してくれて楽しんでくれた大多数の方々からすれば、こうした方が良いと私の一存で決めた後付けルールです。ご了承下さい。(ちなみにその作品は1票としてカウントしましたが、純粋に得票数だけで言えば全体の3位になる状態だったということだけはこの場を借りてお伝えします。)

…と、ランキングの前に、まずそもそも「奇書」の定義とは何か?について、私なりにまとめた上でお伝えします。

あまり最初にルールを厳しくして投票(参加)しずらいものになってもあれなので、自由に「奇書だ!」と思うものを挙げてもらって、「新日本三大奇書」を決めようぜ!と言う企画にしました。

なので、色々なジャンルから作品を挙げていただき嬉しかったのですが「奇書」って結局なんなのよ?という状態になってしまった、正式な「奇書」について詳しい人へのリスペクトが足りない状態になってしまった感も一方であります。もしそうだとすれば、これは完全にルールを決めた私の責任です

……なので、せっかくの機会です。まずは御三家であり、殿堂入りである元々の「日本三大奇書」について知っておいても損はないはずです。

目次

「三大奇書」の基本~奇書の定義~

「奇書」という言葉から感じるイメージは人それぞれだと思います。様々なジャンルで「奇書」なる本が出版されていますが、最も有名で一般的な「奇書」の定義は、日本推理小説における「三大奇書」が由来となります。

◎日本推理小説「三大奇書」とは?

日本推理小説(ミステリ)の「三大奇書」は、下記の3作品。

『ドグラ・マグラ』夢野久作(1935)
『黒死館殺人事件』小栗虫太郎(1935)
『虚無への供物』中井英夫(1964)

俳人・編集者の齋藤愼爾氏と戦後の文学界を代表する作家・評論家の埴谷雄高氏が、上記の三作品を日本文学「黒い水脈」と提唱。後に「アンチミステリ」と称されるようになりました。

ちなみに、「黒い水脈」は「黒いみお」と読むようです。ちょっとかわゆい。

そこに『匣の中の失楽』竹本健治(1978)を加え「四大奇書」と呼ぶ場合もあります(後述します)。

◎「何大奇書まであるの?四大奇書?五大奇書?」

上記でも書いた通り、殿堂入り「三大奇書」と、そのDNAを色濃く受け継いだ『匣の中の失楽』で「四大奇書」と呼ばれる場合も多く、ここまではほぼ確定という感じ。

そこに、第五の奇書として舞城王太郎『ディスコ探偵水曜日』が挙げられる事が多いが、この枠は山口雅也『奇偶』、古野まほろ『天帝のはしたなき果実』、芦辺拓『綺想宮殺人事件』等のアンチミステリの名作も犇めきあう乱戦状態となっているようです。

※今回の企画では、「四大奇書」の『ドグラ・マグラ』『黒死館殺人事件』『虚無への供物』『匣の中の失楽』は、殿堂入り奇書として、集計はするものの特別扱い=ランク外として発表します。ご了承下さい。

◎「アンチミステリ(黒い水脈)」とは?

●狭義の「アンチミステリ」

⇒そのまま、「三大奇書」=『ドグラ・マグラ』『黒死館殺人事件』『虚無への供物』を指す。

●広義の「アンチミステリ」

⇒ミステリ(推理小説)のサブジャンル。
「ミステリでありつつミステリである事を拒む作品」
「ミステリのお約束を故意に破るミステリ」
「作品内でその物語構造を考察するメタミステリ」
…等、実験的・前衛的・超越的な作品を指す。

ミステリの枠を意図的に超えた、仕掛けと企みに満ちたぶっ飛びミステリという感じですね。その立ち位置から好き嫌いも真っ二つに分かれやすい、評価が賛否両論の作品が多い気がします。こう言うの、好き。

◎ミステリ以外の「三大奇書」

ミステリ以外にも「奇書」と呼ばれる作品は沢山あります。

例えば「生物学の三大奇書」というものがあります。

『平行植物』レオ・レオーニ
『アフターマン』ドゥーガル・ディクソン
『鼻行類』ハラルト・シュテュンプケ

ただ、やはり奇書といえばミステリの作品=「アンチミステリ」だという認識が一般的のようです。

◎国ごとに違う奇書の「奇」の捉え方

●日本の【奇】という字の捉え方
普通と違う。珍しい。不思議だ。あやしい。
→人知を超えた「奇妙な書」のイメージ

●中国の【奇】という字の捉え方
普通の程度をはるかに超えてすぐれている。
→単純に「優れた書」のイメージ

そんな中国で「四大奇書」(または「四大名著」)と呼ばれている作品は『水滸伝』『三国志演義』『西遊記』『金瓶梅』(もしくは、『三国志演義』『水滸伝』『西遊記』『紅楼夢』)です。日本の奇書のイメージとはやはりちょっと違いますよね。言葉って面白い。

◎日本三大奇書①『ドグラ・マグラ』夢野久作(1935)

・言わずと知れた「奇書」筆頭
・出版当時の惹句「幻魔怪奇探偵小説」
・「本書を読破した者は、必ず一度は精神に異常を来たす」
・或る殺人事件を中心に、多くの物語や論が登場する複雑な構成
・10年かけて完成
・発表の翌年、夢野久作死去(32歳)
・角川文庫版の表紙のせいでレジに持って行きずらい
・「キ◯ガイ地獄外道祭文」のチャカポコ連打で挫折してしまう人多数出現
・下巻からジェットコースターだからマジで挫折せず読んで欲しい
・私は読後、嫁に2時間位ネタバレトークしてキレられた
・この本のみ読了写真がない(後輩に借りパクされた)

KADOKAWA
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◎日本三大奇書②『黒死館殺人事件』小栗虫太郎(1935)

・幻惑的な事件を解決する推理小説
・しかし、主筋を呑み込む神秘思想、占星術、異端神学、宗教学、物理学、医学、薬学、紋章学、心理学、犯罪学、暗号学…ペダントリーな衒学の洪水に、読者は100%間違いなくぶっ飛ぶ
・wikiすら太刀打ちできない
・途轍もない知識に翻弄され、私は300万回寝落ちした。睡眠不足の社畜向けな本では全然ない。
・メインの話だけを振り返るとなかなか雰囲気があり、いい感じなのだけど、とにかくその謎知識は1mmも理解できないレヴェルですんごい
・その知識を作中で探偵法水麟太郎が披露して、警察達が「出た出た、アレね」とやってる姿は「マジなのか」と思う程狂っている

著:小栗 虫太郎
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◎日本三大奇書③『虚無への供物』中井英夫(1964)

・中井英夫本人が本書を「アンチ・ミステリー」と規定
・ザ・ヒヌマ・マーダーを巡る難事件と推理合戦
・ミステリの中のミステリ(の中の…)
・どの事件も推理も巧みな出来で、いちいちため息が漏れる
・伏線というか強い〈因果〉が張り巡らされている
・最初は塔晶夫名義で講談社から刊行
・江戸川乱歩に半分までしか読んでもらえなかった事が著者の心残り
・美しいラスト。読み終えた後の陶酔感は随一
・読後、薔薇園に行ったら絶対にアレを探したくなる
・三大奇書の中では一番ミステリらしい作品
・麻雀シーンがあるので雀鬼必読(って程でもない)

著:中井英夫
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◎日本〈四〉大奇書④『匣の中の失楽』竹本健治(1978)

・三大奇書のDNAを受け継ぎ昇華させた「第四の奇書」
・『ドグラ・マグラ』における読後の目眩
・『黒死館殺人事件』における衒学の雨嵐
・『虚無への供物』における矢継ぎ早の推理合戦
・そして、すべてに共通するアンチミステリと構造的悪巧み
・〈奇〉才竹本健治が弱冠22歳で三大奇書のバトンをしっかり受け取り、あろうことかデビュー作で第四の奇書として完成させてしまった…という、文字通り鬼のような一冊
・使われる言葉も、ノスタルジックな気分にさせる
・個人的には4作品の中で一番好き
・しかし、三大奇書あってこそ生まれた傑作

著:竹本健治
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ということで、大変長い前置きとなりましたが、「三大奇書」の基礎知識でした。私の調べた知識や感想をもとにした情報なので間違っていたり偏っていたりしている可能性もあります。

以上を踏まえると、今回の文脈での奇書の正しい定義は「ミステリ」の属性を持ちながら「ミステリ」の型を逸脱した「アンチミステリ」作品群となります。

ただ今回のランキングは、皆さんがそれぞれの想いで「奇書!」と認定した作品が集結してますので、厳密な定義上は「奇書じゃない」と思われる作品も沢山あでしょうが、その点もご了承いただければ嬉しいです。

色んな個性的な作品を紹介いただいたので、楽しんで見てもらえたらありがたいです!!

「奇書」ジャンル分けの難しさ

もう少しだけお付き合いください。

この前提に沿って考えると、厳密にいうと奇書は「ミステリ」でありながら「ミステリではない」作品、となるので、「奇書のジャンル」は?というと大雑把に言えば「ミステリ」に属するということになります。

ただ、「SF」や「ホラー」や「サスペンス」や「スリラー」作品の中にも「ミステリ」の要素を含むものあれば含まないものもあると思います。

今回の集計でジャンル分けにも一応挑戦したけど、はっきり言って分けるの難しすぎました。

全ての作品を読み終えていればなんとなく正しい判定もできるかもしれないけど、流石にそういう訳にもいかない。なので、集計結果で「ミステリ(推理小説)」のジャンルに属しているであろうものは色を変えるなどして、わかりやすくマークしてみました

あくまで「ミステリ」マークです。「奇書」マークじゃないです。

マークしたものが今回の「奇書」の定義に当てはまるものだ!と自信を持って言えるものではないけど、「ミステリ」に属しているなら、殿堂入りの日本三大奇書、アンチミステリ、黒い水脈の系譜に連なる可能性があるのではないか……という考えです。

ミステリに属しているからといって必ずしも「アンチミステリ」になる訳ではない事は重々承知してます。私ができる最大限の配慮という事で、ご理解いただければ幸いです。

  

はい!!お待たせしました。

ランキングを発表していきます!!

#新日本三大奇書総選挙 132位:444作品(1票)

せっかく皆さんが挙げてくださった作品なので、全部紹介します!

皆思い思いの「奇書」を投票してくれました。一票と言えど、色々な観点で「奇」を感じたのであろう濃いめの本が並んでいます。どの作品も一癖二癖あるのは確実。どの辺りが「奇」なのか?そういう視点で眺めるととても楽しいリストです。

かなりバラエティに富んだ「1票」の本達は要するに、

  

性癖ゴリゴリの「ヤベー本」要素がたっぷり。

 

作品名、著者名と合わせて、タイトルだけではそれがどんな「奇」なのかが伝わらないと思ったので「一言情報」を添えました。公式情報から引用してコンパクトにまとめつつ、できるだけ自分の言葉も入れましたが、ほとんど未読作品なので、ほぼそのままの文章の事もあります。

※前述しましたが、「四大奇書」に該当する『ドグラ・マグラ』『黒死館殺人事件』『虚無への供物』『匣の中の失楽』は殿堂入りとして、今回のランキングには反映させていませんのでご了承下さい。(最後におまけとして、何票入ったかはお伝えします)

※リストは作品名の昇順で並べています。
※タイトルの前に●がついてるのは「ミステリ」判定マークです。

作品名著者名一言情報
『「超」怖い話A』平山夢明(初)実話怪談集。ちなみにAはギリシア文字で、「ちょうこわいはなしアー」と読む。Б(ベェー)、Γ(ガンマ)、Δ(デルタ)…と続き、『「超」怖い話Ω(オメガ)』まで刊行されている。
『20000トンの精液』筒井康隆(初)処女が夜ごと10億の男たちと交わる短編。筒井康隆ワールド全開のショートショートを24作収録した短編集『くたばれPTA』に収録。
●『5A73』詠坂雄二(初)関連性不明の不審死の共通項は身体に残された「暃」の字。存在しないけれど表示はされるJISコード「5A73」の文字、通称「幽霊文字」だった、という異端のミステリ。
『BLACK BRAIN』サガノヘルマー(初)漫画。著者は日本人(北海道出身)。特異なキャラクターたちが不可思議な能力を使い壮絶な戦いを繰り広げる過激作。
『BLAME!』弐瓶勉(初)漫画。SFアクション。極限に発達したインターネット世界。探索者・霧亥は「統治局への再アクセス」を可能にする為何千フロアも超構造体を放浪し、「感染前」の「ネット端末遺伝子」を求める。
『Boy’s Surface』円城塔(初)数学者の初恋を“9つの数字の2つ組”で描く表題作を含む、4篇の「数理的恋愛小説」集。
●『N』道尾秀介(初)読む順番で物語が720通りに変わる。6章で構成され、本文も一章おきに上下反転して印刷されている実験的な物語。貴方はどんな話になりましたか?
●『NO推理、NO探偵?』柾木政宗(初)「推理ってべつにいらなくない――?」「絶賛」か「激怒」しかいらない問題作。第53回メフィスト賞。
『Self-Reference ENGINE』円城塔(2)SF?文学?あるいは全く別の何か?軽々とジャンルを越境し続ける著者による驚異のデビュー作。
『The End』倉阪鬼一郎(初)夢と雨の街で自分が何者かの記憶を一切失った「おれ」が目覚める。所持していたのは金額や記号が全て鏡文字の、見覚えのない紙幣のみ、一体おれは誰?幻惑のメタフィジカル・ラビリンス
10/444
作品名著者名一言情報
『UFO革命』横尾忠則(初)UFO論がガッツリ語られる。UFO好きの、UFO好きによる、UFO好きのための、UFO本。UFOって結局の所、何なんだろうね。
『X雨』沙藤一樹(初)快晴の日に現れたレインコートの少年。潰れた右目。自分には見えるという、“X雨”の話。15年後、この話を思い出し…。過剰な衝動に恐怖と感動が交錯する怪ホラー。
『YES!プリクラ王子2戦慄のタンクトップ兄弟』聖総悟(初)プリクラを撮り続ける「孤高のプリクリスト」。彼の目的は?「戦慄のタンクトップ兄弟」の正体とは?
『YOSHITATSU BY YOSHITATSU「WORLD FAMOUS」と呼ばれた男』ヨシタツ(初)ツイッターフォロワー数、29万人超、世界最高峰WWEを極めた男のスーパー自叙伝。「新・日本三大奇書」ならぬ「新日本・三大奇書」。
『あ・じゃ・ぱん!』矢作俊彦(初)戦後分断された東西日本の統合をめぐる壮大な偽日本史。来日したCNN特派記者が体験する壮烈奇怪な「昭和」の残照。
『アストロモモンガ』橋本治(初)奇想天外、抱腹絶倒、ウソ八百、荒唐無稽の予言の裏側に、おそるべき真実が宿っている、かもしれない。鬼才の洒落本感覚にあふれた言葉の遊びの極限。
『アダムズ兄弟商会カタログ第23集』高柳誠(初)砕けた鏡片を拾うように、散佚しつつある言葉の響きを蒐め、忘れられている記憶のこわばりを緩め、隠喩としての宇宙を構築する作品集。
●『アトポス』島田荘司(初)名探偵「御手洗潔」シリーズ。400年前のハンガリーでの前代未聞の殺人鬼と似た手口で赤ん坊の連続誘拐惨殺事件。「怪物」の正体と目的は。
●『あなたが消えた夜に』中村文則(初)連続通り魔“コートの男”を追う刑事達。男女の運命が絡まり合い、やがて事件は思わぬ方向へと加速していく。闇と光が交錯する心理ミステリ。
『アマノン国往還記』倉橋由美子(初)本書は、一神教の支配する「モノカミ世界」から「アマノン国」という「究極の女性化社会」へ布教のために派遣されるPの冒険記になっている。
20/444
作品名著者名一言情報
●『アルカトラズ幻想』島田荘司(2)娼婦の猟奇惨殺体。続く第二の事件。意外な男の逮捕、恐竜の謎、重力論文、孤島の刑務所、奇妙な地下世界…島田御大の壮大なぶっ飛び傑作ミステリ。
『ある遅読症患者の手記』藤野可織(初)タイトル通りの内容だが、この世界では本は生き物で、読み終わらないと本は死んでしまう。キュートで不気味、残酷で愛しいポップ&ダークな短編集『おはなしして子ちゃん』に収録。
『アントニオ猪木自伝』猪木寛至(初)「新・日本三大奇書」ならぬ「新日本・三大奇書」。日本プロレス界の顔・アントニオ猪木が、初めて肉声でその波瀾の半生を語り尽くした、決定版自伝。
『いいかげんワールド』眉村卓(初)教え子が生んだ奇妙な異世界。魔法の力。相棒は猫、参謀はロボット、主人公は…老人。書き下ろしふしぎ小説。
●『いけない』道尾秀介(2)最後のページに提示される1枚の写真で、これまで見ていた世界ががらりと変貌する実験的体験型ミステリ連作集。続編の『いけないⅱ』もめっちゃ面白い。
『インディヴィジュアル・プロジェクション』阿倍和重(初)渋谷・公園通りの映写技師オヌマが持つスパイ訓練生の過去。暴力沙汰と圧縮爆破加工プルトニウムを巡るトラブル。騙しあいと錯乱。ハードな文体。現代文学の臨界点を超えた長編小説。
『うみねこのなく頃に』竜騎士07(初)年に一度の親族会議、六軒島を訪れた右代宮一族。台風で閉ざされた島で、次々に起こる不可解な事件。浮かび上がる19人目の存在、魔女ベアトリーチェ。連続殺人幻想漫画。
●『ウロボロスの純正音律』竹本健治(初)「ウロボロス三部作」三作目。古びた洋館“玲瓏館”。怪しい使用人、アシスタント陣、館に集うミステリ作家・評論家・編集者の前で『モルグ街の殺人』見立ての殺人事件が発生――実名ミステリ
『うわさのベーコン』猫田道子(初)脈絡のないストーリー展開、数えきれないほどの誤字脱字、敬語の無茶苦茶な用法の嵐。狂った文法でカルト的評価。入手困難
『エクソダス症候群』宮内悠介(初)舞台は火星、テーマは精神医療史。火星で唯一の精神病院という過酷な開拓地での不穏な物語の歯車。SFでありミステリであり、精神医療に関するペダンディックな知識の数々にも注目。
30/444
作品名著者名一言情報
『江戸の博物学者たち』杉本つとむ(初)中国から伝来し、日本で独自の発展をとげた本草学。その水準は、江戸期、小野蘭山らの登場で頂点に達した。学問史に巨大な足跡を残し異彩を放つ日本本草学の消長
●『エレファントヘッド』白井智之(初)異常設定×多重解決。白井智之にしか書けない、モラルゼロ、18禁。エログロあり、なのにしっかりミステリしていて、読後感も◎。2023年の個人的大好きミステリ上位に君臨。
『エンブリオ』帚木蓬生(初)神へと近づいた医師。患者に人気の天才産婦人科医・岸川が裏で進める異常な試み。男性の妊娠実験、培養した胎児からの臓器移植…彼が目指すものは?医療の極限を描く問題作
●『オイディプスの刃』赤江瀑(初)異母兄弟三人の狂った運命。魔性の名刀「次吉」に魅入られた者達の行きつく果てを妖美華麗な世界に描く、魔剣耽美ミステリ。
●『オーデュボンの祈り』伊坂幸太郎(初)外界から遮断されてた島の奇妙な住人達。そして未来が見える力を持つのに、無惨に殺されてしまったカカシ。不思議な設定と読後感の傑作ミステリ。天才伊坂幸太郎のデビュー作
『おなら考』佐藤清彦(初)人々の思い出の中に生きている「おなら」を拾い集めた本。明治、大正、昭和、平成のおなら奇談・哀話・滑稽譚
●『カーニバル』清涼院流水(初)人類史上最凶最悪最大の殺人事件!ミステリ界に全力で喧嘩を売ったJDCシリーズ。ノベルス版3巻、文庫版5巻に渡る流水〈大説〉。大好き。JDC=日本探偵倶楽部。この言葉、憶えておくべき。
●『カストロバルバ―エッシャー宇宙の探偵局』荒巻義雄(初)エッシャーの世界を言語化するメタSF幻想ミステリ。エッシャーの錯視絵の世界で起こる事件の謎解きは、やはり奇妙で現実離れした内容。
●『ガダラの豚』中島らも(初)魔神バキリの呪術パワーを奪え!テレビの取材でケニアを訪れた主人公を待ちうける驚天動地の大事件。呪術師、詐欺師が入り乱れ、痛快無比の大活躍。日本推理作家協会賞受賞作。
『カナリアが囁く街―警察庁が震撼した七日間』大石英司(初)バブル崩壊と国内混乱を予言した極秘レポート。内閣情報調査室は、世論喚起を目的に各地でテロ事件を頻発させる。阻止するため、一人の捜査官が首相官邸に。危機迫る情報サスペンス小説
40/444
作品名著者名一言情報
『カニバリズム!』窓口基(初)アダルト漫画。「可愛い娘はやっぱり美味しい❤女の子が女の子を解体して…まな板の上❤」とのことでリンクは覚悟して開いて欲しい。
『かめくん』北野勇作(初)日本SF大賞受賞。亀。模造亀のかめくん。リンゴが好き。図書館が好き。昔のことは憶えていない。特に木星での戦争に関することは…。日常生活の背後に壮大な物語が浮上する叙情的名作。
『カメリ』北野勇作(2)不思議な物語。これも亀。ヒトが消えた世界のカフェで、模造亀のカメリは思う。楽しいとは何か? 客・ヒトデナシたちに喜んでほしいから、今日もカメリは奇跡を起こす。心温まるすこし不思議な物語
『カンガルーノート』安部公房(初)ある朝突然、“かいわれ大根”が脛に自生していた男が果てなき冥府巡りの末に彼が辿り着いた先とは?鬼才安部公房の晩年のヤバい作品
『奇食珍食』小泉武夫(初)蚊の目玉スープからカミキリムシの蛹、オタマジャクシ、ヒルのソーセージまで、昆虫であろうと爬虫類両生類であろうと灰であろうと食べつくす。著者が実際に食した世界の奇食・珍食記
『奇っ怪紳士録』荒俣宏(初)世界の均衡を崩す。しかし、バランスを打ちこわすからこそ、世界に奇人はすくない。奇人たちとの邂逅は、果報であり恩寵である!奇人・変人博物記。
『きのこ文学名作選』飯沢耕太郎(初)編読書界初めての「きのこ文学」アンソロジー。数多の日本文学作品(古典・小説・詩・童話)から、珠玉の「きのこ文学」16作品を集めた一冊。デザインはきのこ好きで有名なブックデザイナー祖父江慎。
『きれぎれ』町田康(初)現実と想像が交錯し、時空間を超える世界を描いた表題作と、「人生の聖」の計2篇を収録第123回芥川賞受賞作。
『クォンタム・ファミリーズ』東浩紀(初)27年後の未来の娘からメールが届いた。でもぼくには娘はいなかった。そしてぼくは、これまでとは違う世界に生きることになる。並行世界を行き来する量子家族の物語。第23回三島由紀夫賞受賞。
『クチュクチュバーン』吉村萬壱(初)蜘蛛女、巨女、シマウマ男に犬人間…地球規模で新たな「進化」が始まる?まさに奇想に次ぐ奇想。芥川賞作家驚異のデビュー作。
50/444
作品名著者名一言情報
『クトゥルフ少女戦隊』山田正紀(初)クトゥルフ×メタSF
『グラン・ヴァカンス』飛浩隆(初)「ベストSF2002」国内篇第2位。人間が登場しない?
●『グランド・ミステリー』奥泉光(初)ミステリ。カオスとロマンス、あふれる奇想と謎
『くるぐる使い』大槻ケンヂ(初)ユーモアと悲劇の傑作短編集
●『ぐるりよざ殺人事件』古野まほろ(初)ミステリ。「鬱墓村」で起こる不可解な殺人事件
『グローバライズ』木下古栗(初)文学的技巧を尽くした崇高な下ネタ・不条理な暴力短編
『クロニカ 太陽と死者の記録』粕谷知世(初)第13回日本ファンタジー大賞『太陽と死者の記録』改題
『ケーフェイ』佐山聡(初)「新・日本三大奇書」ならぬ「新日本・三大奇書」
●『ゴーグル男の怪』島田荘司(3)ミステリ。奇っ怪な事件が巻き起こるノンシリーズ
『ゴールデン☆スター飯伏幸太 最強編』飯伏幸太(初)「新・日本三大奇書」ならぬ「新日本・三大奇書」
60/444
作品名著者名一言情報
『ゴールデン☆スター飯伏幸太 最狂編』飯伏幸太(2)「新・日本三大奇書」ならぬ「新日本・三大奇書」
『コックサッカーブルース』村上龍(初)性的フリークスの狂宴。村上龍らしいハード文学
『コップとコッペパンとペン』福永信(初)1行先も予測できない!現代・非人情物語
●『この闇と光』服部まゆみ(初)ミステリ。驚愕必至の傑作ゴシックミステリ
『コリオリの風』井辻朱美(初)時空を超越したファンタジー溢れる歌集
『コロンブスの電磁気学』宇佐美保(初)一般的な電磁気学の常識に異を唱える学術書
『コンビニ人間』村田沙耶香(初)クレイジー沙耶香の入門書にして第155回芥川賞受賞作
『ザ・ムーン』ジョージ秋山(初)漫画。神は死んだ――「正義」を投げかける衝撃作
『サプリメント戦争』三浦俊彦(初)サプリメントブームを笑う異色新時代文学
●『さよなら神様』麻耶雄嵩(初)ミステリ。「犯人は〇〇だよ」神様の残酷なご託宣
70/444
作品名著者名一言情報
『ざんねんなスパイ』一條次郎(初)唯一無二の異才によるスパイアクション
●『しあわせの書―迷探偵ヨギガンジーの心霊術』泡坂妻夫(初)ミステリ。ネタバレ厳禁の傑作
『スカトロピア』雁屋F(初)内容注意。著者の「雁屋F」氏はあの美味しんぼ原作者「雁屋哲」氏と同一人物らしい
『すぐそこの遠い場所』クラフト・エヴィング商會(初)永遠に未完の不思議な事典
『ステーシー 少女ゾンビ再殺譚』大槻ケンヂ(2)グロ&切なさ注意。ゾンビ化した少女達を再殺する物語
『ストーンオーシャン超常心理分析書』大沼孝次(初)本作を読まずに分析する荒業でアマゾンでも低評価の嵐…逆に気になるじゃないか…
『スミヤキストQの冒険』倉橋由美子(2)非日常の世界から日常の非条理を照射する長編小説
●『そして誰も死ななかった』白井智之(2)特殊設定ミステリ。クジラのポテンシャルの高さ。
『ぞぞのむこ』井上宮(初)第10回小説宝石新人賞受賞作を含む、奇想ホラー短編集
『その午後、巨匠たちは、』藤原無雨(初)注釈に次ぐ注釈が物語を駆動する、驚愕の注釈小説
80/444
作品名著者名一言情報
●『ダーク』桐野夏生(初)ミステリ。村野ミロシリーズ
『タイムスリップ・コンビナート』笙野頼子(初)第111回芥川賞受賞作。不思議小説
『だからドロシー帰っておいで』牧野修(初)肌に触れるような肉感的恐怖の本格SFホラー
『ディスコミュニケーション』植芝理一(初)摩訶不思議恋愛漫画
『テスタメントシュピーゲル』冲方丁(初)SFライトノベル。シュピーゲル・シリーズ完結編
『デブを捨てに』平山夢明(2)奇才・平山夢明が繰り出す〈最悪劇場〉
『どすこい。』京極夏彦(初)炸烈する京極ギャグの奔流。地響きがするパロディの極北
『となり町戦争』三崎亜記(初)見えない戦争を描き、第17回小説すばる新人賞を受賞した傑作
『トリゴラスの逆襲』長谷川集平(初)絵本。怪獣トリゴラスとは何なのか
『ニライカナイ―遥かなる根の国』岡田芽武(初)漫画。言霊使いのバトルアクション
90/444
作品名著者名一言情報
●『ニンギョウがニンギョウ』西尾維新(初)狂った文体で西尾維新の中でもかなり異端な作品
『ねこぢる』ねこぢる(初)漫画。カワイイ感じのキャラが、あらバイオレンス
『ねじ式』つげ義治(初)漫画。シュール漫画といえばコレ
『ノヴァーリスの引用』奥泉光(2)アンチミステリ。第15回野間文芸新人賞受賞作
『ばいばい、アース』冲方丁(2)壮大な長編ファンタジー小説。イラストは天野喜孝
『バガージマヌパナス』池上永一(初)第6回日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作。新沖縄物語
『パノラマ島奇談』江戸川乱歩(初)妄想と理想郷。奇譚でありホラー。大好き。
『バブリング創世記』筒井康隆(2)毒と笑い。筒井康隆の世紀の奇書
『バベル九朔』万城目学(初)万城目学、初の「自伝的?」青春エンタメ
『ハムレット―定型詩劇』塚本邦雄(初)複数人による詩劇。三島由紀夫が絶賛
100/444

 

  

***休憩***

  

 

 

ここまでで約100冊。最初は真面目に説明まで読まずにタイトルをさーっと眺める人が大半だと思うけど、それでも愛すべき変態どもが軒を連ねていることがわかるだろう。

 

そして、お気づきだろうか?

 

著者名の横に添えてある(初)や(2)の文字に。

 

そう、今回ただ作品を羅列するだけでは奇が足りないと思ったので、さながら紅白歌合戦の出場回数の様に著者の登場回数を記載することにした。

 

奇書のランキングだけでなく、紅白奇書合戦の最多出場アーティストは一体誰なのか?そんな全く意味のない悦びも同時に味わっていただきたい。そんな趣向です。

 

 

***再開***

  

 

作品名著者名一言情報
『フツーのプロレスラーだった僕がKOで大学非常勤講師になるまで』ケンドー・カシン(初)「新・日本三大奇書」ならぬ「新日本・三大奇書」
『ブライトライツ・ホーリーランド』古橋秀之(初)呪術用語をベースとしたサイバーパンク/オカルトパンクSF小説。「ケイオス・ヘキサ」三部作最終作
『フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人』佐藤友哉(初)暗黒のグルーヴが炸裂し、世界を容赦なく切り裂くメフィスト賞受賞作
『プレオー8の夜明け』古山高麗雄(初)冷徹な眼が見た人間のありようは、苛烈な体験を核に清澄なユーモアと哀感で描かれた。芥川賞受賞
『ペインティング・ナイフの群像』河野典生(初)短篇、コント、詩、ショートショート…12章、62の物語でゆるやかに結実する長編
『ヘル』筒井康隆(3)「ヘル」では生者も死者も一緒くた。恨みも愛も甦り、逃げても逃げても追っ手が迫る。ドタバタ筒井ワールドの始まりだ
『ポポイ』倉橋由美子(3)首の世話を任された元首相の孫娘・舞と、首との奇妙な交流を描く不気味小説
『ボラード病』吉村萬壱(2)集団心理の歪み、蔓延る同調圧力の不穏さを、少女の回想でつづり、読む者を震撼させたディストピア小説の傑作
『ボルネオホテル』景山民生(初)孤立したホテル、9人を襲う絶望とパニックホラー
『まなの本棚』芦田愛菜(初)年間100冊以上読む女優・芦田愛菜を作った様々なジャンルの100冊。これさえ読めば我が子も芦田愛菜に!現代のオーパーツ
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作品名著者名一言情報
『パライゾ』阿川せんり(初)人が黒塊化した不条理世界のディストピア小説
『パラドックス学園―開かれた密室』鯨統一郎(初)ミステリ作家の名前を持つ部員達と密室殺人
『ヒカリ』花村萬月(初)人ならざるものの無差別殺戮。無比の想像力が生み出す量子論的ホラー
●『びっくり館の殺人』綾辻行人(初)児童向けミステリにして「館」シリーズ8作目
『ヒト夜の永い夢』柴田勝家(初)奇想が光る一大粘菌SF伝奇ロマン
『ビビを見た!』大海赫(初)7時間だけ目が見える様になったホタル。奇妙な世界と強烈な余韻を残す絵本
『ヒメアノ~ル』古谷実(初)『いけ!稲中卓球部』の作者とは思えないどす黒漫画。
『ピュア』小野美由紀(初)もし、女性が男性を食べないと妊娠できない世の中になったら?5つの衝撃
『ピンキーパニック』六波羅芳一(初)サイケ・グロ・アングラ・ホラー・SFなサブカルヤバ漫画。入手困難
『ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件』橋本治(2)殺人事件の推理とともに、自分の少年期を内省する青春推理小説。2022年復刊
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作品名著者名一言情報
『マルコの夢』栗田有起(初)魅惑のキノコをめぐる、ほんのり怖い大人のおとぎ話
『ミサイルマン』平山夢明(3)魂を鷲掴みにされる、史上最凶の七編
『ミステリ・オペラ 宿命城殺人事件』山田正紀(2)奇怪な殺人事件、揺らぐ現在と過去、日常と夢幻の境界。第55回日本推理作家協会賞受賞。第2回本格ミステリ大賞受賞
『ミステリー・アリーナ』深水黎一郎(初)連続殺人に挑むミステリ読みのプロたち。15の解決案。多重解決ミステリの究極
●『ミステリー殺しのテクニック』殺人トリック研究会(初)古今東西のミステリーから「殺しのテクニック」を紹介した“紙上殺人フェアー”
『みづうみ』川端康成(初)異常な教師と可憐な女生徒。妖しくも美しい川端文学の偏執的〝魔界〟
『ミミズからの伝言』田中啓文(初)読めば体調悪くなる。都市伝説、神話、ミステリ、SFと、あらゆるジャンルを駆使して、人間の欲望と恐怖の根源を描破した7つのホラー短編
『メアリー・スーを殺して』アンソロジー(乙一(初))天才・乙一の、切なく妖しい夢の異空間へと誘う、異色“ひとり”アンソロジー
『メタ電磁気学』細野敏夫(初)もう一度基礎から見直すと種々の疑問が生じる電磁気学を,あらためて考察することを目的として執筆された書
『メドゥサ、鏡をごらん』井上夢人(初)コンクリ詰めの作家。謎のメモ。次第に高まる恐怖。そして連鎖する怪死ミステリ
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作品名著者名一言情報
『メルキオールの惨劇』平山夢明(4)訳アリ遺品と不幸蒐集家の依頼で、我が子の首を切断した母親の元に赴く…人間の虚飾をも剝ぎ取る問題作
『ヤギより上、猿より下』平山夢明(5)動物の活躍に人間が戦慄する表題作や、“極限状況”に置かれた人々の悲哀と光を描くぶっ飛び文学
『リストマニア』知って得する(かもしれない)、世界のなんでもランキングリスト
『りすん』諏訪哲史(初)「お兄ちゃん、私たちどうしたら小説の外へ出られるの?」小説を書く行為を照らし出し、芥川賞受賞作『アサッテの人』と対をなす長編
『りぽぐら!』西尾維新(2)「30音で小説は書けるのか!?」言葉遊びの奇才が放つ、超絶技巧の小説集
『リング』鈴木光司(初)きっと来るやつ。
『ルビンの壺が割れた』宿野かほる(初)SNSでの邂逅から始まったやりとりが徐々に変容する、覆面作家によるデビュー作にして問題作
『レキオス』池上永一(2)沖縄を舞台に、過去と現在、夢と現は激しく交錯し、壮大な異世界を出現させる濃厚なファンタジー
『レッドブック ワルツの雨』RE(初)本文に特殊な加工が施され、再読時に衝撃を味わえる新体験型ミステリ。入手困難
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作品名著者名一言情報
『レフトハンド』中井拓志(初)致死率100%ウイルスの恐怖。第4回日本ホラー小説大賞長編賞受賞
『ロクメンダイス』中村九郎(初)カウンセリング施設での共同生活。ミステリ×純愛ラブストーリー
『ロンド』柄澤齋(初)幻の死の絵画を巡る幻想ミステリ。木口木版画第一人者のミステリ・デビュー作
『ヰタ・マキニカリス』稲垣足穂(初)足穂が放浪生活でも原稿を手放さなかった奇跡の書物。「ヰタとは生命、マキニカリスはマシーン」
『亜空間要塞の逆襲』半村良(初)「僕は亜空間要塞に行って来たのです」虚実ないまぜの超時空SF
『悪いものが、来ませんように』芦沢央(初)不妊と浮気に悩む紗英。傑作心理サスペンス・ミステリ・ホラー。
『葦と百合』奥泉光(3)幻想メタミステリー×メタフィクション
『暗渠の宿』西村賢太(初)異様な迫力で描く劇薬のような私小説二篇。野間文芸新人賞受賞
『暗黒館の殺人』綾辻行人(2)十角塔からの墜落者、座敷牢、美しい異形の双子、そして奇怪な宴…。巨編ミステリ、館シリーズ7作目
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作品名著者名一言情報
『暗黒残酷監獄』城戸喜由(初)第23回日本ミステリー文学大賞新人賞 最年少受賞。家族の謎と悪魔
『異セカイ系』名倉編(初)第58回メフィスト賞受賞。異世界を行き来するSF×ミステリ×α
『異界ドキュメント白昼の魔』高橋ヨシキ(初)心理否定論者で知られる犯罪映画『冷たい熱帯魚』のシナリオライターによる実話怪談。
『異物』真鍋呉夫(初)生涯、師系を持たず、無結社を貫き、生と死を極限まで凝視しつづけた俳人・小説家の作。入手困難
『異類婚姻譚』本谷有希子(初)夫婦という形式への強烈な違和を軽妙洒脱に描いた第154回芥川賞受賞作
『一行怪談』吉田悠軌(初)タイトル通り、一行で怖い怪談が二百近く収まった奇妙な一冊
『一千一秒物語』稲垣足穂(2)近代日本文学の陰湿な体質を拒否し、ニヒリスティックな幻想で新しい文学空間を構築する《二十一世紀のダンディ》のコスモロジー
『一般人名語録』永六輔(初)日本全国一億二千万人が創った名言・箴言。格言・警句の数々
『芋虫』江戸川乱歩(2)我が国屈指の問題作。『新青年』編集長から作品名に魅力がないと『悪夢』で掲載されたが乱歩は「『悪夢』の方がよっぽど平凡で魅力がない」と後に改題。
『ひきだしにテラリウム』九井諒子(初)漫画。笑顔と涙、驚きと共感。コメディ、昔話、ファンタジー、SF…ショートショート33篇
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作品名著者名一言情報
『陰陽師』岡野玲子(初)原作:夢枕獏の漫画版。陰陽師・安倍晴明が王子・源博雅と共に都の怪異に挑む
『烏は単は似合わない』阿部智里(初)壮大な世界観と時代設定に支えられた時代ファンタジーシリーズ第一作。史上最年少松本清張賞受賞
『烏有此譚』円城塔(3)灰に埋め尽くされ、僕は穴になってしまった―目眩がするような観念の戯れ、そして世界観―。不条理文学のさらに先を行く、純文学
『影が重なる時』小松左京(初)ミステリーの要素も加味されたSF的ホラー。「世にも奇妙な物語」の原作にもなった
『厭な小説』京極夏彦(2)擦り寄る戦慄と驚愕。世にも奇怪な、7つの物語。読後、後悔必至の「厭」がみっしり詰まった怪作
『演歌の黙示録』牧野修(2)現実の皮が剥がれた時の幻覚妄想恐怖戦慄神秘奇蹟を、ヒステリー治療過程風にした凄絶作品集『楽園の知恵―あるいはヒステリーの歴史』に収録
『煙か土か食い物』舞城王太郎(初)血と暴力に彩られた凄絶なドラマ。破格の物語世界とスピード感あふれる文体で著者が衝撃デビューした第19回メフィスト賞受賞
『黄泉津比良坂、血祭りの館』藤木稟(初)動くと地獄の蓋が開き鬼が這い出すという岩『千曳岩』が動き…。続編『黄泉津比良坂、暗夜行路』で完結
『屋根裏の散歩者』江戸川乱歩(3)世の中の全てに興味を失った男が下宿の屋根裏を歩き回り、他人の醜態をのぞき見るのにハマり、屋根裏で思いついた完全犯罪とは
『大物釣り師 幻の巨大イトウに挑んだ男』武内貞志(初)破滅をも恐れず、幻の巨大イトウを追い求め、まるで修行者のような日々を重ねる、ある男の魂の軌跡を描く、巨大魚イトウ釣りをテーマにした斬新なフィクション。
『俺俺』星野智幸(初)同調圧力が充満するストレスフルな現代社会を笑う、戦慄の「俺」小説。大江健三郎賞受賞
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作品名著者名一言情報
『下水道』角田喜久雄(初)風呂場の死体と、親子の消失事件。被害者の恋人が2つの事件を追う。
『化石少女と七つの冒険』麻耶雄嵩(2)麻耶雄嵩の学園青春ミステリ。要するに様子がおかしい事が確定。前著『化石少女』は必読か
『夏と花火と私の死体』乙一(2)天才・乙一のデビュー作。天才は最初から天才。第六回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞受賞
『夏の滴』桐生祐狩(初)子供達が遭遇する驚天動地の結末。瑞々しい描写とグロテスクな着想のニューウェーブ・ホラー。日本ホラー小説大賞長編賞
『夏の名残りの薔薇』恩田陸(初)沢渡三姉妹が山奥のホテルで毎秋、開催する豪華なパーティ。不穏な雰囲気の中、関係者の変死事件が起こる――
『家畜全廃論序説―動物と人間は兄弟だった』太田竜(初)人類みな兄弟の行き着く最後はここかも。絶版本入手困難。
『架空の王国』高野史緒(初)20世紀末。モナコ同様に仏保護下の架空の小王国ボーヴァル。留学生瑠花は、国際的陰謀と歴史の秘密に巻き込まれてゆく
『河童』芥川龍之介(初)河童の住む不思議な国を描きながら、人間の醜さや欲望を鋭くえぐる。自己への痛烈な批判をこめ、死を予感しつつ書かれた晩年の名作
『火のないところに煙は』芦沢央(2)ミステリ×実話怪談。ミステリの色んな賞を受賞。なかなかに怖かった……
『花と機械とゲシタルト』山野浩一(初)2022年に復刊、山野浩一が生前に執筆した唯一の長編SF小説。「本書は忘却から掬い上げられてしかるべき強度を誇る」
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作品名著者名一言情報
『花夜叉』山藍紫姫子(初)能の名門藤代流の若き後継者、男達に弄ばれ支配された「篠芙」の秘めた想いとは。禁断の愛の物語
『怪談稼業 侵蝕』松村進吉(初)著者の日常と、体験者の怪談が妖しく交差する土着的怪談実話集。8篇収録
『怪物君』吉増剛造(初)現代詩の最先端を疾走する詩人吉増剛造の、囁く様に、叫ぶ様に、音楽の様に、あらゆる声が響き渡る、世界への応答
『海辺のカフカ』村上春樹(初)家出少年の「僕」と、障害を持つ老人「ナカタさん」の奇妙に交錯する村上文学。個人的には大好き。メタファーって言いたくなる。
『学校の事件』倉阪鬼一郎(2)読後の不快感エグい学園猟奇ホラーミステリ。読んで後悔しないように注意
『蒲団』田山花袋(初)客観描写を利用し、教え子への竹中時雄の赤裸々な内面感情が告白される。『破戒』と共にその後の日本近代文学の方向を決定づけた記念碑的作品
『鴨川ホルモー』万城目学(2)京都の街に巻き起こる、疾風怒涛の狂乱絵巻。都大路に鳴り響く、伝説誕生のファンファーレ。前代未聞の娯楽大作、碁盤の目をした夢芝居
『完本 黒衣伝説』朝松健(初)伝奇ホラー作家、朝松健を襲った奇怪な災厄。失踪した編集者の手記…オカルト×ホラー×ミステリなモキュメンタリー?
『感応グラン=ギニョル』空木春宵(初)特殊条件、少女、残酷劇、完璧、秘密、復讐。痛みや苦しみを抱えて生きる孤独な魂を描く全5編。
『甘い蜜の部屋』森茉莉(初)媚態、香気、無垢…悪魔な少女が次々に男達を溺れ死させる耽美な大正ロマネスク
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作品名著者名一言情報
『丸太町ルヴォワール』円居挽(初)祖父殺し疑惑の御曹司を私的裁判で暴く、複雑で丁寧なデビュー作。「ミステリが読みたい!」新人賞国内第2位
『眼球奇譚』綾辻行人(3)綾辻行人が狂気と幻想の世界に読者を誘う、珠玉のホラー・コレクション。怪奇幻想ホラー短編集。
『喜劇悲奇劇』泡坂妻夫(2)上から読んでも下から読んでも「きげきひきげき」―題名、章見出しや登場人物は回文ずくめ、言葉遊びが随所に鏤められた本格ミステリ
『奇病庭園』川野芽生(初)《庭深く 病める芽は萌え出て 狂える蕾は開く》老人の額に角、妊婦は飛び、天から赤子降る世界の宿命を描く幻想長編小説
『機械』横光利一(初)ネームプレート工場の男達の心理が歯車のように絡み合いつつ、一つの詩的宇宙を形成する《4人称小説》
『季節を告げる毳毳は夜が知った毛毛毛毛』藤田貴大(初)降ってくるコアラ、増え続ける自殺者、リフレインする彼・彼女の毛むくじゃらでポップな日常ーー現実をゆさぶる小説。というか、タイトル。
●『鬼のすべて』鯨統一郎(2)鬼の見立て殺人と犯行声明文。「日本から鬼を消す」とは?連続殺人と伝奇を見事に融合させた傑作推理
『逆転美人』藤崎翔(初)「美人は損」が持論の美女と大事件。そして、読んだ人と共有したいネタバレ厳禁の「楽しみ」
『廃用身』久坂部羊(初)廃用身…脳梗塞などの麻痺で動かず回復しない手足。悪魔の医師の画期的療法とマスコミの告発。鮮烈なデビュー作
『休館日の彼女たち』八木詠美(初)誰もがコミュニケーション不全を抱える世界で、有機物と無機物の境界すら越え、新しい関係性の扉を開く無敵のシスターフッド小説
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***休憩***

 

 

  

約200冊ご覧頂いた所で、これまであなたが読んだ本は一体何冊あっただろうか?

 

私はちなみに22冊(2023年11月現在)。約10%か…なんだそこそこ読んでるじゃん?と一瞬思うかも知れないが、一票に入っている作品はメジャーな作品も一定の割合で含まれるので、私が読んだのはほぼメジャーどころ。10%程度ではまだまだあまちゃんとしか言えないよ。出直してきなさい。

 

それほどまでに奇妙で魅力的な本のリストになってると思うので、個人的にはこれからもずっと参考にしたい。

 

 

  

***再開***

 

 

作品名著者名一言情報
●『究極の純愛小説を、君に』浦賀和宏(初)富士樹海近くでの虐殺。理不尽かつ不条理な事態、純愛、圧倒的リーダビリティ、後半予測不能の展開を見せるミステリ
『虚ろまんてぃっく』吉村萬壱(3)シュールな近未来もの、不条理な家族小説、不気味、不穏、グロテスク、嵐の様に暴走する想像力。鬼才の筆が炸裂する圧倒的作品集
『虚実妖怪百物語 序/破/急』京極夏彦(3)京極夏彦史上最長、計1900枚の超大作が一冊に。京極版《妖怪大戦争》
『虚無回廊』小松左京(2)地球から5.8光年に出現した巨大円筒形物体“SS”。広大な宇宙を舞台に生命、知性、文明の意味を問いかける本格SF巨篇
『虚霊』立木鷹志(初)一家惨殺とテロ。ポー他引用、哲学的対話の頻出、宇宙進化の形而上学、精神の共和国、存在のブラックホール、人類史を否定する虚無な創造
『供花』町田康(2)桜の下、大安売り会場、スラム街、地下鉄の座席、立ち喰い饂飩屋…あらゆる場所に百三十編の言葉の悦び
『恐怖記録器フライトレコーダー北野勇作(3)夢を記録する実験のアルバイト。初日に手術台に寝かされ鼻の穴から脳みそに何かが差し込まれ…。夢と現実のあわいを描くノスタルジックホラー
『狂風記』石川淳(初)怨霊の化身ヒメ一族と富と権力の亡者との戦い。卓抜な想像力と縦横無尽のパロディで卑俗な現実を笑いとばす。現代文学史に屹立する記念碑的大作
『玉磨き』三崎亜記(2)どこへも着かない通勤用観覧車、ひたすら玉を磨く伝統産業、海底に沈んだ町の商店街…今、この瞬間にも消えつつある風景を描いた記憶の物語
●『禁じられたジュリエット』古野まほろ(2)退廃文学として禁書となった「ミステリ小説」に触れてしまった女子高生達と悲劇。「書」の力を謳い上げたミステリ愛読者必読の書
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作品名著者名一言情報
『禁忌習俗事典 タブーの民俗学手帳』柳田国男(初)「忌む」とはどういう感情か。死穢と差別の根原。日本各地からタブーに関する不気味・恐ろしい・不思議・奇妙な言葉を集め、解説した読める民俗事典。
『禁祀:occult』阿澄思惟(初)歴史の裏側に隠された、禁断の祭祀。著者が2003年から2021年までの間に収集した資料に基づく
『金属バットの女』ちゅーばちばちこ(初)セカイを救う少女と少年の殺戮系ラブロマンス。第9回HJ文庫大賞特別賞受賞
『金輪際』車谷長吉(初)人間の生の無限の底にうごめく情念を描ききって慄然とさせる七篇を収録した傑作短篇集 「変」という作品には芥川賞に落選した怨みが綴られている
『銀河帝国の弘法も筆の誤り』田中啓文(2)史上初の知的生命体からのメッセージは、敵意剥き出しの禅問答であった?人類数千年の営為がすべて水泡に帰す、おぞましくも愉快な遠未来宇宙の日常と神話、5篇を収録するSF短篇集
『空の境界』奈須きのこ(初)2年の昏睡から目覚め、記憶喪失と引き換えに手に入れた、あらゆるモノの死を視る“直死の魔眼”。“新伝綺”ムーブメントを打ち立てた歴史的傑作
『空を切り裂いた』飴村行(初)本書を読んでなお、あなたは正気を保てるか?令和の「ドグラ・マグラ」降臨!来たれ、メンタルの強さに覚えのある者
『空気頭』藤枝静男(初)私小説に徹し、自己の真実を徹底表現。事実の奥底にある非現実世界にまで探索を深め、人間の内面・外界の全域を含み込む、新境地を拓いた“私”の求道者・藤枝静男の「私小説」を超えた独自世界
『空想科学読本』柳田理科雄(初)マンガやアニメの世界で描かれる現象を科学的に解明。夢を壊してベストセラー。例:昔話『ウサギとカメ』で、レース中に眠り、カメに敗れたウサギ。睡眠時間はどれほど?
『屈辱ポンチ』町田康(3)跋丸への復讐をすることになった「自分」と帆一。考えつく限りの嫌がらせを実行するものの、うまくいかない。二人の珍道中を独特の文体とリズムで描く
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作品名著者名一言情報
『熊が人を襲うとき』米田一彦(初)ツキノワグマ歴46年の研究家が過去の事故例を独自に分析、解説。人が熊に襲われる状況。熊から逃れる術。被害を最小限に抑える方策…を披露
『熊の場所』舞城王太郎(2)猫殺しの少年との特別な友情。ぼろチャリで駅周辺を徘徊する性格破綻者。ナイスバディの苦学生が恋人の為にした事…舞城パワー炸裂の超高純度短編小説集
●『群衆の悪魔 デュパン第四の事件』笠井潔(初)革命前夜のパリ、対立する警察と群衆の間に起こった発砲事件。逃走する黒い影。謎の連続殺人事件。二月革命前後、爛熟の都に蠢く群像を壮大に描く巨匠ポオへの熱いオマージュ
『結ぶ』皆川博子(初)くるりと世界を反転させる言葉の魔術―おののきと郷愁に満ちた十八の幻想綺想。文庫版は+四篇
●『血食―系図屋奔走セリ』物集高音(初)《血食》祖神が血のしたたる犠牲を食するの意。転じて祖先が子孫の供養をうける事。一家皆殺しの惨殺死体。意味不明の木片…驚愕の博識と流麗な文体が誘う濃密ミステリ。処女長編
『月』辺見庸(初)さとくんは何故19人殺した? 障がい者施設のベッドに“かたまり”として存在するきーちゃん。施設職員で極端な浄化思想に染まるさとくん。悪意と狂気を鋭く射貫き殺人犯の心理に迫った衝撃作
『月世界小説』牧野修(3)ゲイパレードと青年、晴天の空に響くアポカリプティック・サウンド、降臨する天使。終わりを告げる世界と惨劇。逃げこんだ妄想世界=月世界。神の策謀と、言語の戦い
『月澹荘綺譚』三島由紀夫(初)夢想好きの早熟な少年がひとり分け入った岬の廃屋で出会った若い男と女――陽光が降り注ぎ、草花の生い茂る夏の岬を舞台に、恋人たちが自ら選んだ恩寵としての死を描く初期の名作
『献灯使』多和田葉子(初)大災厄に見舞われ、外来語も自動車もネットもなくなり鎖国状態の日本。老人は百歳過ぎても健康だが子供は学校に通う体力もない。身体が弱い曾孫の無名は「献灯使」として日本から旅立つ
『滅亡のシナリオ―いまも着々と進む1999年への道』川尻徹(初)ノストラダムスの予言通りにドイツが敗北する事を知りつつ、第二次世界大戦をおこしたヒトラー。ノストラダムスの予言とヒトラーの行動をたどる。85年刊の”麻原オウム”幹部必読の教科書
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作品名著者名一言情報
『幻想の未来』筒井康隆(4)放射能と炭疽熱で破壊された大都会。地下生活、地上の音信は途絶え、食糧不足に動力停止、暗黒。極限状況で子をもうけ2人は…。人類の進化の果てで起こる驚愕の事態。鬼才・筒井康隆の預言的短篇集
●『幻想運河』有栖川有栖(初)遠き運河の彼方から静かな謎が流れ来る。切断された死体と、溶解するアリバイ―。バラバラの死体、陶酔のトリック、極上の謎。幻と現実が交錯する傑作ミステリ
『幻魔大戦』平井和正(初)超能力に目覚めた主人公が、宇宙的規模の敵・幻魔と闘う運命に直面し、世界中の超能力者を結集するために苦闘する姿が描かれる。ラストの賛否両論さに奇がありそう。漫画もあり
『二次元世界に強くなる 現代オタクの基礎知識』神話・科学・哲学・文学・占い・オカルト…サブカル創作活動に役立つ、あらゆる「濃いめ」のキーワードの解説書
『言語にとって美とはなにか』吉本隆明(初)言語とは、芸術とは、文学とは。「万葉集」「古事記」等古典や現代詩歌を始め、文学史上の作品を豊富に引用、具体的に分析。言語を「指示表出」と「自己表出」の関連で捉えた独創的言語論
●『湖底のまつり』泡坂妻夫(3)綾辻行人氏推薦──「最高のミステリ作家が命を削って書き上げた最高の作品」読む者に強烈な眩暈感を与えずにはおかない泡坂妻夫の華麗な騙し絵の世界
『吾輩は猫である』夏目漱石(初)我儘な人間のことが、時折気の毒になる──。日本一有名なネコの可笑しな人間観察日記。昭和36年刊行の新潮文庫版は123刷、228万部超え。決して古びない、漱石40歳の処女小説
『後宮小説』酒見賢一(初)腹上死した先帝を継いだ帝王となった槐宗の正妃の座を射止めた田舎娘の銀河。後宮軍隊を組織して反乱軍に立ち向かうはめに。奇想ファンタジー
『後藤さんのこと』円城塔(4)さまざまな「後藤さん」についての考察が、やがて宇宙創成の秘密にいたる四色刷の表題作ほか、訳のわからなさがやがて圧倒的な読書の快楽を導く、様々な媒体で書かれた全六篇+α
『語り手の事情』酒見賢一(2)ヴィクトリア朝の英国。性妄想を抱いた男性だけが招かれる謎の館で繰り広げられる奇っ怪な物語の行方は?鬼才が本領を発揮した異色作
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作品名著者名一言情報
『光車よ、まわれ!』天沢退二郎(初)雨の朝登校した一郎は、周囲の異変に気づく。続出する奇怪な事件、神秘的な美少女とともに、≪光車≫を探す事になり──。魂を強烈に揺さぶる不朽の名作
『好き好き大好き超愛してる。』舞城王太郎(3)芥川賞候補となり受賞を逃した奇想恋愛小説。審査員の石原慎太郎は「タイトルを見ただけでうんざりした」と評した。副題は『♥♥♥UI♥U! (Love Love Love You I Love You!)』。
『硬派!!埼玉レグルス』滝直毅(初)、山本コーシロー(初)ドタバタ野球漫画が中盤から特別な宿命の下に生まれた仲間を集め、非合法な殺人野球の興行を行う地下組織を相手に試合と言う名の殺し合いを行う伝奇バイオレンス漫画へ路線変更
『絞首台の黙示録』神林長平(初)長野在住の作家が父の安否確認で新潟の実家へ。不在確認後、自分そっくりな男が。彼は育ての親を殺して死刑になってから、ここへ来たという…著者の作家生活最大の野心作
『告白』町田康(4)人はなぜ人を殺すのか。実際に起きた大量殺人事件「河内十人斬り」をモチーフに、永遠のテーマに迫る長編小説。第四十一回谷崎潤一郎賞受賞
『黒と愛』飛鳥部勝則(初)奇妙に傾く狂気の城、奇傾城。「あなたは、鋏が好きですか」…密室状況で切断された首。これは幽霊の凶行か?呪わしく美しい純愛(変愛)本格ミステリ。入手困難だったが復刊決定!
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『黒揚羽の夏』倉数茂(初)東北を舞台に、交錯する現在と過去に翻弄されながら真相に迫る。圧倒的な世界観。ピュアフル小説賞「大賞」受賞作。妖しくも美しいひと夏のミステリー
『今昔百鬼拾遺 月』京極夏彦(4)京極堂シリーズの中禅寺の妹・敦子が主役のスピンオフ。「鬼の因縁で斬り殺される」「河童の仕業で連続水死」「高尾山中で天狗攫いが」。怪奇が、事件の真相を呼び起こす「稀譚小説」
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作品名著者名一言情報
『砂の女』安部公房(2)砂穴の底に埋もれいく一軒家に故なく閉じ込められ、脱出を試みる男を描き、世界二十数カ国語に翻訳紹介された名作。麻痺する怖さ
『砂糖菓子の弾丸は打ち抜けない』桜庭一樹(初)子供という絶望の季節を生き延びようとあがく魂を描く、直木賞作家の暗黒青春小説。燦然と輝く鬱な本
『最後にして最初のアイドル』草野原々(初)“バイバイ、地球”SFコンテスト史上初の特別賞&42年ぶりにデビュー作で星雲賞を受賞した実存主義的ワイドスクリーン百合バロックプロレタリアートアイドルハードSF。うん。どういう事?
『最高級有機質肥料』筒井康隆(5)短編集『ベトナム観光公社』収録。相当強烈な作品らしい
『罪の名前』木原音瀬(初)人間の本性を炙り出す傑作短編集。嘘をつく、独占する、虚栄を張る、虫を食べる──。“罪”を抉り出した四篇
『殺人鬼』綾辻行人(4)惨殺惨殺、鮮血鮮血!双葉山に突如出現した殺人鬼。いつ果てるとも知れぬ地獄の饗宴。伝説のホラー&ミステリ。この本を陽キャ共に囲まれ読んだ怨嗟の青春……は個人的な、また別の話だ。
『殺戮にいたる病』我孫子武丸(初)サイコキラーの厭~な伝説的猟奇ホラーミステリ。読んだ人皆友達。アレをカラオケで合唱しようぜ。
『三位一体の神話』大西巨人(初)「超特急遅筆作家」が殺害されるが、自筆遺書により自殺と断定。疑問を持った娘、咲梨雅──。卓抜した文学としての推理小説。
『山の人魚と虚ろの王』山尾悠子(初)風変わりな若い妻を迎えた男。秋の新婚の旅は〈夜の宮殿〉その他の街を経て、機械の山へ。舞踏と浮遊/夜の芝地を埋め尽くす不眠の観衆たち/幾つかの寝室と寝台の謎。圧倒的なるイメジャリーに満ちみちた驚異と蠱惑の〈旅〉のものがたり
『山窩奇談』三角寛(初)箕作り、箕直しなどを生業とし、セブリと呼ばれる天幕生活を営み、移動暮らしを送ったサンカ。独特の厳しい掟を守って暮らす彼らの、警察や犯罪、事件との関わりを伝える一級の事件小説
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作品名著者名一言情報
『仔猫と天然ガス』平山夢明(6)孤独に暮らす女性にふりかかる理不尽な災禍(理解不能な他人たちに囲まれているという日常的不安が生み出す悪夢を描く短編集『他人事』に収録)
『四畳半襖の下張』作者不明小説版は永井荷風の作。春本版は作者不明。戦後にカストリ本として流布され、春本における傑作。「四畳半襖の下張事件」裁判において有名となる
『子殺し 猪木と新日本プロレスの10年戦争』金沢克彦(初)「新・日本三大奇書」ならぬ「新日本・三大奇書」(こればっかり言ってる)
『屍の命題』門前典之(初)究極の「嵐の山荘」――ほんとうに誰もいなくなった!
『屍人荘の殺人』今村昌弘(初)映画化もされた前代未聞のクローズド・サークル・ミステリ
『死にたくなったら電話して』李龍徳(初)No.1キャバ嬢・初美の悪魔的な知識と魅力と厭世観が、一人の男と読者を骨抜きにする死の幻惑。圧倒的デビュー作。
『死の島』福永武彦(初)これは一日の物語であり、一年の出来事であり、一生の話であり、人類へ与えられた悠久の啓示である。日本文学大賞受賞作
『死の棘』島尾敏雄(初)夫の情事が妻を狂気に追いやった。夫婦の絆とは何かを問う凄絶な人間記録。日本文学大賞、読売文学賞、芸術選奨受賞
『死者のホンネ―英国墓碑銘の世界』梅森元弘(初)墓碑銘に刻まれた親子の絆、女の一生、病との闘い、不慮の事故や数奇な運命などが巧みな言葉遊びと諷刺。墓からイギリス人の精神的成熟を感じ取る、涙と笑いの傑作集
●『私がふたりいる』戸川昌子(初)旧題『蒼い悪霊』。どちらも入手困難。
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作品名著者名一言情報
『私は宇宙人と出会った』秋山真人(初)宇宙人に実際に出逢った人たちが語るドキュメンタリー。信じるか信じないかはあな(以下略)
●『時の森殺人事件』吉村達也(初)外部と隔絶された奇妙な異次元世界の森で殺された女子高生。巨木に埋め込まれた謎の柱時計。死体の直腸温フェチ病院長。捜査を露骨に妨害する地元巡査…ツイン・ピークス風ホラーミステリ
『時間』吉田健一(初)人間的考察の頂点にして、心和む哲学的時間論。『時間』を書き上げると残るものを全部出したと感じる、と述懐した批評家吉田健一の代表作
『時間のかかる読書』宮沢章夫(初)YouTubeで『横光利一の名作短編「機械」を11年かけて読んでみた』ってタイトルの動画があったら見てしまうかも。第21回伊藤整文学賞評論部門受賞
『自殺自由法』戸梶圭太(初)施行された「自殺自由法」。無関心な国民。公共自殺幇助施設「自逝センター」…。「死ぬ自由」を得た人間達の姿を、独自のビターテイストな文体で描く問題作
『実験的経験』森博嗣(初)小説であり、小説ではない。ミステリであり、SFであり、SSであり、詩作であり、そのどれでもない。創作の可能性を無限大に広げる、森博嗣作品中カオス度の極めて高い一冊らしい
●『蛇棺葬』三津田信三(初)「作家三部作」シリーズ第三編前編。蛇神を祀る奇習と怪異。開かずの離れ“百蛇堂”…『百蛇堂 怪談作家の語る話』へと繋がるホラー&ミステリ長編。著者の創る謎と怪異の世界
『邪宗門』高橋和巳(初)戦時下の弾圧で壊滅し、戦後復活し急進化した“教団”。その激動と興亡を早逝した天才作家が壮大に描く永遠の必読書
●『狩りの時刻』戸川昌子(2)悪夢か?現実か?女性の欲望を利用して巧妙に仕組まれた犯罪の罠を描く長編小説
『獣儀式』友成純一(初)突如に現れた殺戮〈鬼〉。何の理由なく嬲られ殺されるしかない人間達。繰り返される大量虐殺。精密なスプラッター描写で地獄を描く
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作品名著者名一言情報
『春琴抄』谷崎潤一郎(初)盲目の三味線師匠春琴に仕える佐助の愛と献身を描いて谷崎文学の頂点をなす作品。変態文学の至宝
『純子』赤松利市(初)うんこと少女の美しい話──63歳住所不定、話題作連発の奇才が描く、昭和ノスタルジック・ファンタジー
●『絡新婦の理』京極夏彦(5)百鬼夜行シリーズ5作目。富豪創設の女学校、美貌の堕天使と目潰し魔。連続殺人が蜘蛛の巣となって刑事・木場らを眩惑し、搦め捕る。文庫版は1408ページ
『宵山万華鏡』森見登美彦(初)祇園の祭りを舞台に起こる、万華鏡のように多彩に輝く妖しい中篇集。森見奇想ファンタジーの逸品
『小説道場』中島梓(初)中島梓=栗本薫、評論家と作家の立場から小説創造の楽しさ、作法の厳しさ等々を、具体的かつ実践的に説く。BL本に連載されたので耽美な味付け多し
『小説・読書生活』関戸克己(初)不条理なユーモアがあふれる幻想文学の極北。関戸克己は京極夏彦の「百鬼夜行シリーズ」の関口巽のモデルらしい(真偽不明)。装丁や解説は京極夏彦が手掛けている
『少女コレクション序説』澁澤龍彦(初)「可憐な少女をガラス箱にコレクションするのは万人の夢であろう」。多くの人々が「少女」に抱いた情熱への思索の軌跡
●『少女不十分』西尾維新(3)悪いがこの本に粗筋なんてない。──ただしそれでも、ひとつだけ言えることがある。僕はこの本を書くのに、10年かかった。「少女」と「僕」の不十分な無関係
『少年愛の美学』稲垣足穂(3)A感覚、ヒップ、少年愛…宇宙論的タルホ・エロティシズムのダンディなエッセンス。異端文学の鬼才のエッセイ
『少年人形』神崎春子(初)人とは、屍をひっさげた魂にすぎない。私が欲しいのは、美しく不変な屍のみだ。なぜなら魂は、私の手で吹き込んであげられるから。人形師・高嶺白擁のおそろしい秘密
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作品名著者名一言情報
●『照柿』高村薫(初)凡夫達夫と逢引する女、美保子。彼女は本当に亭主を刺したのか。美保子に一目惚れの地獄に落ちた刑事合田は、街へ出る。魂ゆさぶる現代の「罪と罰」。
『上弦の月を喰べる獅子』夢枕獏(初)螺旋蒐集家と肺を病んだ詩人が幻視するそれぞれの螺旋と混沌。奇想ヤバい系作家夢枕獏が仏教宇宙観から進化と宇宙の謎を解き明かす空前絶後の物語。第10回日本SF大賞受賞。
●『上手なミステリの書き方教えます』浦賀和宏(2)こんなタイトルながら、黒き炎が燃え盛るコンプレックスと妄想に満ちた感情渦巻く「青春」小説、だなんて。
●『心臓が右にある男』海野十三(初)古書につき情報無し。表紙に「探偵小説」とあるのでミステリマークのみ付与。
『新耳袋』木原浩勝(初)、中山市朗(初)百話を語り終えると、怪しきことが起こると古より言い伝えられる「百物語」。当代きっての怪異蒐集家の二人が鮮やかに現代に甦らせた、かつてない怪談集
『深泥丘奇談』綾辻行人(5)『Another』の著者、って言うのと『十角館の殺人』の著者、って言うの、印象変わりますよね。『Another』の著者が贈る、無類の怪談小説集。
『真夜中の弥次さん喜多さん』しりあがり寿(初)宮藤官九郎が映画化もした、幻惑でシュールなBLお宮参り。映画の方は全編向井秀徳率いるZAZEN BOYSが音楽を担当している。主題歌の『半透明少女関係』は神曲。
『神曲崩壊』山田風太郎(初)地球消滅の瞬間に『神曲』を読んでいた私はダンテに導かれ崩壊した地獄めぐりの旅へ。新感覚地獄ツアー。
『神聖喜劇』大西巨人(2)「世界文学」と絶賛。様々なメディアミックスを熱望される戦争巨編文学。文庫版で全5巻、25年かけて書き終えた。
『親指Pの修業時代』松浦理英子(初)平凡な女子大生、一実。自殺した親友の四十九日翌日、目覚めると、彼女の右足の親指はペニスになっていた。
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***休憩***

 

 

 

約300冊。タイトルが漢字になってくるとかなり奇味が強くなってきますね。

 

ここまでで見ると、奇書として票があがってくる作品の傾向が見えてきます。

 

  • ど真ん中の奇書(アンチミステリ)
  • やばめのホラー
  • ぶっ飛び系SF
  • 幻想小説
  • ジャンル特定不可作品
  • 物議を醸すテーマを取り扱った問題作

 

このあたりが傾向でしょうか。プロレス系の本で「新・日本三大奇書」ならぬ「新日本・三大奇書」を挙げてきた方がいたのは不覚にもワロタ。

 

そして上記に加え、これらのジャンルを軽々しく行き来する「ジャンルオーバー」な作品が多い事も特徴です。読み終えてからでないとジャンルが説明しにくいじゃないか!!!実に面白い。

 

 

 

***再開***

 

 

作品名著者名一言情報
『人間そっくり』安部公房(3)《こんにちは火星人》というラジオ番組の脚本家の所に、自称・火星人がやってきた。脚本家と一緒に滑らかに狂っていけるヤバい作品。
●『人間の顔は食べづらい』白井智之(3)安全な食料の確保のため、“食用クローン人間”が育てられている日本。異形の世界で展開される、ロジカルな推理劇。食欲の秋にどうぞ(嘘)
『人間失格』太宰治(初)「恥の多い生涯を送って来ました」。日本一有名なThat’sクズ人間の日本一有名なThat’sクズ文学。人生のどの時期に読んでも新しい気付きをくれる最高の書。
『人体模型の夜』中島らも(2)眼、鼻、腕、脚、胃、乳房、性器。愛しい身体が恐怖の器官に変わりはじめる、幻妖と畏怖のホラー・オムニバス
●『人狼城の恐怖』二階堂黎人(初)【世界最長の推理小説】と言われる。全4巻総ページ数4000枚超。1999年版の本格ミステリ・ベスト10で第1位。内容は知らないので読んだ人教えて下さい(他力本願)
『推し、燃ゆ』宇佐見りん(初)芥川賞受賞、関係者一同主役が心配になる「令和の古典」。“TikTok世代のキャッチャー・イン・ザ・ライ”と言う、なんか凄い評され方してます。
『実録 悪の錬金術―世の中金や金や杉山治夫(初)金融完全犯罪に必ず顔を出す男が、驚くべき悪魔的金銭哲学から度肝を抜く冷酷・大胆・緻密な手口と巨額金脈を操るカラクリまで公開
『世界幻想作家事典』荒俣宏(2)その名の通り、世界中の幻想作家の名前や作風の特徴などを記した事典。書き込みと取材量が半端じゃなく、質も高いらしい。
『正欲』朝井リョウ(初)「多様性を認めよう!」という多数派からの圧力。特殊性癖を持つ人達の生きづらさと覚醒。11月に映画化。
『生者と死者―酩探偵ヨギガンジーの透視術』泡坂妻夫(4)「消える短編小説」入ってます。そのまま読むと短編小説。袋とじを開いて読むと──攻めに攻めた仕掛け本
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作品名著者名一言情報
『生鮮てるてる坊主』山田詠美(初)第42回川端康成文学賞受賞。タイトルがもう怖いよ。『珠玉の短編』に収録。
『聖なる怠け者の冒険』森見登美彦(2)一流の怠け者に、京都のヒーロー「ぽんぽこ仮面」跡継ぎの白羽の矢が立ち大冒険。独特の不条理と笑いのファンタジー。
『聖家族』古川日出男(初)異能の一族・狗塚家の血と記憶を辿って浮かぶ「もうひとつの歴史」。700年のスケールで“妄想の東北”を描く、異形の超大作2000枚。
『聖女の島』皆川博子(2)軍艦島の様な孤島の矯正施設。惨劇の幻影におびえる聖女の下に集う放恣な少女達と悪夢。謎と官能に満ちた、甘美な長編恐怖小説。
『西城秀樹のおかげです』森奈津子(初)「ありがとう、秀樹!わたくしとお姉様は、あなたのことを決して忘れませんわ」悩める人類に大いなる福音を授ける、愛と笑いとエロスの全8篇。日本SF大賞ノミネート。
『青白き裸女群像』橘外男(初)妖美と耽奇の世界の傑れた渉猟者、奇才橘外男の代表長篇「青白き裸女群像」「陰獣トリステサ」「妖花イレーネ」収録。いずれも現代では、名のみ唱えられている幻影の作品。
●『赤蛇家の惨劇』斎藤栄(初)呪われた一族の血が凄惨な血を呼ぶ連続殺人事件。本格長篇恐怖ミステリ。あまり情報無し。
『千日の瑠璃』丸山健二(初)千の視点によって語られる「まほろ町」の千日の物語。いかなる微細なものも逃さぬ文体と、重層的な描写が開く新しい小説の可能性
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作品名著者名一言情報
『川を覆う闇』桐生祐狩(2)女が住んでいたマンションの一室は、集積したゴミが汚泥化した、想像を絶する汚濁の部屋だった——。現代人の潔癖信仰を揺るがす、驚天動地の長編ナスティ・ホラー。
『戦国の長嶋巨人軍』志茂田景樹(初)永禄3年の桶狭間にタイムスリップした長嶋巨人軍。織田信長と手を組み美濃攻略を進める——って、一体何なのその設定。
『戦場の歩き方』非日常研究会(初)戦場、核実験場、北極、砂漠、ジャングル、地震地帯、台風直下、火災現場…。危険地帯をどう生き残るか!? 最強のサバイバル&冒険マニュアル
『戦闘破壊学園ダンゲロス』架神恭介(初)学園×異能バトル×エロ×グロ×ナンセンス×未曾有のカタストロフ…と書いた所でカロリーオーバーです。
●『掃除機探偵の推理と冒険』そえだ信(初)北海道札幌方面西方警察署の刑事鈴木勢太は、捜査中に事故に遭い気がつくと「ロボット掃除機」になっていた!
『草枕』夏目漱石(2)『吾輩は猫である』『坊っちゃん』とならぶ漱石初期の名作。これが奇書として票を投じられた理由が気になる。
『臓物大展覧会』小林泰三(初)うらぶれた町の「臓物大展覧会」。臓物は一つ一つ己の物語を持っている。グロテスクな序章を幕開けに、恐怖と混沌の髄を、あらゆる部位から描いた9つの暗黒物語
『腿太郎伝説(人呼んで、腿伝)』深堀骨(初)ノーブレーキで突っ走る文体に乱れ飛ぶ人間兵器、「桃太郎」を大胆に再構築した冒険活劇 
『題未定』小松左京((初)3)未来の自分から手紙が届き、作家・小松左京みずからが時間と空間をドタバタかけめぐる長篇怪奇ユーモアSF
『誰も僕を裁けない』早坂吝「援交探偵」上木らいちシリーズ3作目。異形の館で一家を襲う連続殺人。 冤罪で逮捕された高校生。法とは? 正義とは? エロミス×社会派の渾身作
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作品名著者名一言情報
『断章のグリム』甲田学人(初)灰かぶり、赤ずきん、人魚姫…グリム童話を始めとした世界の童話を元にしたグロテスク×ダークメルヘン。
『男の解剖学 ON MANLINESS』高橋睦郎(初)部位や性格を元に、男性の肉体と精神の秘密を文化や芸能面からも深掘りして解き明かす「男性研究書」。
『地球星人』村田沙耶香(2)村田沙耶香なら『コンビニ人間』だよね!という軽い気持ちで入った諸氏の価値観をバッキバキにぶち壊す一冊。むしろこれがクレイジー沙耶香の正常運転。
『地獄堂霊界通信』香月日輪(初)町外れの不気味な薬屋「地獄堂」のおやじと親交を結び、異能を持った「町内イタズラ大王三人悪」が、様々な怪異と対峙するシリーズ。原作者逝去により未完。
『痴人の愛』谷崎潤一郎(2)変態文學神・谷崎潤一郎の耽美な一発。「ナオミズム」なる言葉を生んだ小悪魔ナオミのモデルは、当時の谷崎の妻千代の妹・小林せい子。いい変態です。
●『竹馬男の犯罪』井上雅彦(初)元サーカス団が集う養老院という特殊ガジェットで起こる幻想的、かつ合理的な解決が白眉の新本格ホラーミステリ。
●『弔いの月の下にて』倉野憲比古(初)本作は変格探偵小説なのか?はたまた異形の本格なのか?絶海の孤島で起こる連続殺人事件に異常心理学や異端宗教の知識、奇矯なトリック&ロジック。
『朝霧の巫女』宇河弘樹(初)漫画。巫女と怪異と国の存亡に関わる戦いに巻き込まれる少年の運命を描く。
『超人計画』滝本竜彦(初)ひきこもりダメ人間が、脳内彼女レイちゃんと共に超人への道を目指す!現実と虚構のはざまに放つ超絶妄想ストーリー。
●『長い長い殺人』宮部みゆき(初)連作小説ミステリ。語り部が、なんと「財布」。
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作品名著者名一言情報
『長靴をはいた猫』シャルル・ペロー(初)(澁澤龍彦(2))表題作や赤頭巾、眠れる森の美女などのグリム童話の「原作」。元は残酷でセクシャルだった。澁澤龍彦の訳で蘇る耽美な世界。(澁澤龍彦作で投票頂きましたが本来の作者はフランス人なので厳密にはNG)
●『長嶋茂雄殺人事件―ジンギスカンの謎』つかこうへい(初)長島を一番愛している人間が、長島を殺す権利がある——限りない愛と情熱、執拗さをもって、狙われ続ける天才の物語。
●『鳥少年』皆川博子(3)人間に巣喰う狂気と業が織り成す、妖艶な背徳の世界。魔と奇想に彩られた16のミステリ短篇集。
●『沈黙』古川日出男(2)声、言語、レコード、歴史、血を辿り『根源的な悪』の正体を明らかにする幻想長篇ミステリ。
『剃刀日記』石川桂郎(初)一見淡々とした日常を描いているように見えて「ほとんどがつまり虚構の作」という驚嘆の短編集。
『堤中納言物語』作者不詳10短編と1断片からなり、1編以外作者不詳、成立年代もバラバラ。「堤中納言」なる人物はどこにも登場しない。最後は「冬ごもる……」という書き出しで始まる、数行程度の謎の断片で締めくくられる。
『定吉七番シリーズ』東郷隆(初)スパイアクション映画『007』シリーズのパロディスパイアクションコメディー小説シリーズ。
『哲学者の密室』笠井潔(2)「矢吹駆」シリーズ4作目。文庫本で1182頁の大著。密室殺人のみならず「死の哲学」をも解き明かす傑作と名高い。
『私説三国志 天の華・地の風』江森備(初)BL三国志小説。病みきった世界観と完成度の高さで大変評判が良い。全10巻。内容は地獄らしい。
『天の橋立殺人事件』山村美紗(初)天の橋立に向かう急行での殺人×京都法輪寺での殺人×時刻表トリックで幻惑される豪華絢爛推理。豪華絢爛推理って何だろう。
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作品名著者名一言情報
●『天狗』大坪砂男(初)江戸川乱歩が「戦後派五人男」と呼んだ探偵作家5人の1人。『天狗』は一人の偏執狂が些細な理由から殺人を行うまでを、飛躍に富んだ文章で描いた代表作。
『天啓の宴』笠井潔(3)「天啓」シリーズ1作目。究極の小説を希求する作家たちの織りなすメタミステリ。
●『天啓の器』笠井潔(4)「天啓」シリーズ2作目。中井英夫『虚無への供物』にまつわる謎とは…サスペンスなミステリ。ちなみに「天啓」シリーズは『天啓の虚』が連載終了済、単行本未刊。
『展翅少女人形館』瑞智士記(初)人類が球体関節人形しか出産できなくなった世界で起こる、頽廃のゴシックSFファンタジー。
『電磁気学を考える』今井功(初)難解といわれる電磁気学も、“運動量とエネルギーの保存”を基本法則として再構成すれば、直観的に理解しやすくなる。たとえば、電磁誘導や電磁波の現象も初等的に理解される。広く理工系の学生から研究者・技術者までを対象とし、特に物理教育に携わる方々の一読を期待する。だそうです。凄い本らしいけど、こちらの世界は全くわからないので、ちょっと気絶してきます。
●『電波的な彼女』片山憲太郎(初)堕花雨と名乗る少女にある日突然に忠誠を誓われた不良少年と連続殺人事件。OVAとしてアニメ化もされたライトノベル。
『塗仏の宴』京極夏彦(6)「百鬼夜行」シリーズ6作目。文庫本上下巻で2082頁。流石「読む隕石」。読む隕石って名付けた人の発想力もよっぽど〈奇〉でしょ。
『島と人類』足立陽(初)人類史に新たなる一ページを刻むべく行われていた禁断の計画とは。表紙が意味深。第38回すばる文学賞受賞
『東京結合人間』白井智之(4)男女が身体を結合させ「結合人間」となる世界。一切嘘が吐けない「オネストマン」だらけの孤島で起きた殺人事件。”鬼畜系特殊設定パズラー”が放つ、異形の本格推理。
『東京忍者』ぶらじま太郎(初)正義の番人〈東京忍者〉。「正義は勝つ!」正義の叫びが木霊する。熱血感動なりゆく読者を選ぶ巨編
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作品名著者名一言情報
『当り屋ケンちゃん』野田秀樹(初)プロの当り屋が主人公、母と子の愛憎が交錯する悲しくも美しい妄想の純文学。
『透明女』戸川昌子(3)男を夜な夜な誘惑し、行為に及ぶが決して姿を見せない幻の女。幻想SFミステリの傑作。
『同姓同名』下村敦史(初)登場人物が全員同姓同名という、トリッキーなミステリ。大山正紀と大山正紀と大山正紀と大山正紀と…
『ちくま日本文学001 内田百閒』内田百閒(初)夏目漱石の門下生の一人、三島由紀夫も高く評価した不可解な恐怖を幻想的に描いた小説などで有名な内田百閒の短編集。『サラサーテの盤』『山高帽子』が白眉(と投票頂きました)
●『凪の司祭』石持浅海(初)過去最大の密室、史上最凶のテロリスト、歴代最多の殺人。死にまくる。そう、死にまくる。旧題『二千回の殺人』。
●『謎の謎その他の謎』山口雅也(初)読み方は『リドルのミステリその他のリドル』。結末を読者の想像に任せる物語、リドルストーリー。その集合体。
『縄紋』真梨幸子(初)小説『縄紋黙示録』と現実に起こる異変。烏、蛇、鳥居、鏡──数々の暗号と破壊神。時空と世界をミキサーにかける異形のミステリ。
『二重螺旋の悪魔』梅原克文(初)血の惨劇と未曾有の危機。恐怖とスリルのDNAバイオSFホラー。
『虹のジプシー』式貴士(初)死の哲学に取り憑かれた青年、無数の地球への遍歴、愛と死とセックスが色鮮やかに織りなす虹のワールド。著者唯一の長篇SF。
『日時計』秋津伶(初)新しい全体小説 そして悪魔小説の試み──日本三大奇書提唱者の一人埴谷雄高が推薦した書。入手困難。
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作品名著者名一言情報
『日蝕』平野啓一郎(初)現代が喪失した「聖性」に文学はどこまで肉薄できるか。錬金術師、異界、両性具有者、魔女焚刑、秘蹟。第120回芥川賞受賞。デビュー作。
『日本アパッチ族』小松左京(4)鉄を食べる人間「アパッチ」が日本を揺るがす。小松左京の処女長篇にして、SFの枠を超えた永遠の名作。
『日本の悪霊』高橋和巳(2)元特攻隊刑事が強盗容疑で逮捕された男の火炎瓶闘争の過去を探る内、奇妙な共感が湧き…天才作家の代表作
●『忍法相伝73』山田風太郎(2)風刺と諧謔に満ちた風太郎忍法帖シリーズ唯一の《現代篇》。異端of異端。
『猫座流星群』皆川博子(4)一切の制約から解き放たれた皆川博子の真骨頂が堪能できる、至極の幻想21編『影を買う店』に収録。
『蚤のサーカス』藤田雅矢(初)蚤に魅せられた男の野望と、虫好き少年たちの活躍を描く冒険ファンタジー。
『波上館の犯罪』倉阪鬼一郎(3)波に浮かんで見える異様な洋館「波上館」で起こる殺人、解読不能の仕掛け。幻惑必至の恐るべきミステリ。
●『伯林星列』野阿梓(初)ナチス・ドイツ、二・二六事件、美少年、歪んだ欲望、調教、背徳の悦び。異能の作家が禁忌のみに挑み続けた超問題作1400枚。
『白い影』クライン・ユーベルシュタイン(初)〈宇宙から制御される人間〉がテーマの本格SF。ちなみに著者は日本人(大分県生まれ)。
『白夜行』東野圭吾(初)言わずと知れた東野圭吾の代表作。未読!
380/444
作品名著者名一言情報
●『爆発物処理班の遭遇したスピン』佐藤究(初)奇っ怪な設定×鋭利な筆致で物語を描く辣腕作家・佐藤究の異次元レベル「ミステリ×SF×怪物」短編集。
『八本脚の蝶』二階堂奥歯(初)二十歳、自らの意志でこの世を去った女性編集者の約2年間の唯一無二の日記。本屋大賞「超発掘本」。
●『醗酵人間』栗田信(初)「戦後最大の怪作SF。酒を飲んで発酵する謎の怪人。あまりのバカバカしさは、むしろ感動を呼ぶ」と評されるキワモノ書。
●『緋い記憶』高橋克彦(初)もつれた記憶の糸が紡ぎ出す幻想の世界、七篇。直木賞受賞作。
『美しい星』三島由紀夫(2)宇宙人としての自我に目覚めた一家を中心に、核時代の人類滅亡の不安をみごとに捉えた異色の三島由紀夫SF。
『美濃』小島信夫(初)伝統的な小説作法、小説形式を廃した、独特の饒舌体による新機軸の長篇小説。
『美濃牛』殊能将之(初)「石動戯作」シリーズ1作目。病を癒し、牛鬼が住む奇跡の泉。惨劇とわらべ唄。古今東西の物語の意匠と作家へのオマージュが散りばめられた、精密で豊潤な傑作ミステリ。
『姫君を喰う話』宇能鴻一郎(初)謎めいた洋館で執筆し、時折ダンス夜会を開く作家の、ジャンルも時代も超越した異様&戦慄の短編集。
『氷河が来るまでに』森内俊雄(初)「壊れかけた器」となって苦悩の淵をさまよう魂の畏れと祈り―。文学の極北をきわめた鏤骨の名篇。
●『病の世紀』牧野修(4)人体を発火させる黴、口腔に寄生する殺人蠕虫、性交渉で感染し人を殺人鬼に変えるウィルス。「異常性=病気」を描く、細菌テロをも予見していたホラーミステリ
390/444
作品名著者名一言情報
●『不可解な事件』倉阪鬼一郎(4)狂気と毒の7つの短編集。不条理サイコホラーに分類される、読後感メンタルグリグリ系。
●『不村家奇譚 ある憑きもの一族の年代記』彩藤アザミ(初)一族に受け継がれる異形の血脈。因果が巡る悍ましホラーミステリ。
●『芙路魅』積木鏡介(初)3人の幼児の腹を切り裂いた怪物が19年後に蘇った。臓腑をさらした死体と地下室。犯人消失の謎と少女。描写キツめの猟奇ミステリ。絶版につき入手困難。
『風と共にゆとりぬ』朝井リョウ(2)電車読書勢を爆笑したいのにできない拷問にかける凶悪面白エッセイ集。※特に第三部「肛門記」を推して投票いただきました。
●『復讐の白き荒野』笠井潔(5)戦後日本政界・思想史の暗部を描く壮絶な復讐劇。謀略スパイ小説とも称される。
『淵の王』舞城王太郎(4)影に憑依された幼児。描いた覚えがない黒髪の女が現れる漫画。闇の穴が黒々と開く屋根裏部屋。日常を浸食する魔と狂気。舞城王太郎のホラーはヤバいぞ。第6回Twitter文学賞1位。
『文学部唯野教授』筒井康隆(6)文芸批評をモチーフにした小説というメタフィクション。
「第一講:印象批評」「第七講:記号論」「第八講:構造主義」…と文学理論の講義内容で構成される。面白そう…
●『変な探偵』茶木ひろみ(初)漫画。自費出版からすぐ品切・絶版の幻の書が復刊。奇妙で惹き込まれるミステリに評価が高い。
『片手袋研究入門 小さな落としものから読み解く都市と人』石井公二(初)街中で出会う片方だけ落ちている手袋。十数年約5000枚の写真の分類・考察。「片手袋とは何か?」を知りたくなったらまずは本書から。というか、本書しかない。
『弁頭屋』遠藤徹(初)ねえ、食べたい?それとも食べられたい?捕食と寄生。加虐と背徳。女性恐怖とマゾヒズム。『姉飼』の著者によるグロテスク&猟奇。異形カルトホラー
400/444

 

 

***休憩***

 

 

約400冊。一応どんな本なのかを調べた上で一言情報を載せているが、参考になっているだろうか?

 

ちなみに、この一票を投じられた444作品のうち、無理があるものの私が一応「ミステリ」としてカウントした頭に「●」がついている作品の数は128作品。その他がホラー、SF、文学、ジャンル特定不可作品などだ。

 

約4分の1がミステリ作品。

 

 

だからなんだと言えばなんだなんだけど、「奇書っぽいと感じられるミステリ」がこんなにあるなんて、マジで老後は奇書三昧が叶いそう。

 

 

 

***再開***

 

作品名著者名一言情報
『母の発達』笙野頼子(2)母は殺しても死なず。「あ」から「ん」のお母さんまで、分裂しつつ増殖した―空前絶後の言語的実験を駆使し母性の呪縛と世界を解体する史上無敵の爆笑おかあさんホラー。
『方舟』夕木春央(初)2022年のミステリランキングと旧TwitterのTLを席巻した、ネタバレが怖いなら早く体験すべきな一冊。早く!早く!いち早く!図書館でも可!
『方舟さくら丸』安部公房(4)こっちの方舟も忘れちゃいけない。ゴリッゴリの安部公房不条理文学シェルターにinしてOK。
『忘れな草』赤川次郎(初)山間に住む高2の布悠子は、遺跡掘りの帰りに見知らぬ男を目撃した。そしてゆっくり迫る「何か」。“過去”が日常を脅す恐怖を描く傑作ホラー。
『本』小林泰三(2)豚の臓器を全身に移植された少女の絶望…の『人獣細工』に収録された短編『本』を奇書として投票いただきました。本ですよ。本。気になるよね、本。未読。
『埋葬』横田創(初)女と幼児の遺体。犯人の少年に死刑判決後、夫が手記を発表。「妻は私を誘ってくれた。一緒に死のうと誘ってくれた。なのに一緒に死ねなかった…」読者の目の前で世界が塗り替えられる不穏な“告白”文学。絶版入手困難。
『密会』安部公房(5)二本のペニスを持つ馬人間、出自が試験管の秘書、溶骨症の少女、〈仮面女〉……。逃れられない。ますます深みにはまっていく、「蟻地獄的吸引現象」を。この説明書だけではい、ヤバざんまい!
●『密室・殺人』小林泰三(3)「密室」&「殺人」絶妙のバランスでちりばめられたユーモアとサスペンス、どんな想像をも裏切る結末。ホラー界の気鋭が放つ異色ミステリ。
『蜜のあわれ』室生犀星(初)ある時は“コケティッシュ”な女、ある時は赤い三年子の金魚。犀星の理想の“女ひと”の結晶・変幻自在の金魚と老作家の会話で構築する艶やかな超現実主義的小説。
410/444
作品名著者名一言情報
『夢を喰ふ人』松永延造(初)かつて精神病科の助手として働いていた人物・下条の手記あるいは自伝風小説。大正11年の作。
『夢十夜 双面神ヤヌスの谷崎・三島変化』宇能鴻一郎(2)「十の夢」という形で展開される。著者の満州での幼年時代、谷崎、三島への秘められた思い、何故ポルノ作家に転身したのか。全てが明らかにされる、渾身の書き下ろし純文学小説
『夢魔の棲まう処』藤木稟(2)日本中を震撼させた「死のう団」。邪教団体「上行之道殉教会」。連続少年猟奇殺人。「夢の逢瀬」と「夢魔」…盲目の探偵が立ち向かう謎。
『名探偵に薔薇を』城平京(初)怪文書『メルヘン小人地獄』。二部構成で前半グロが厳しいため注意が必要だけど、ぜひ最後まで読み切ってほしい絶品ミステリ。大好き。
『名探偵のはらわた』白井智之(5)昭和史に残る極悪犯罪者たちが地獄の淵からよみがえり、現代日本で殺戮の限りを尽くす。二度読み必死の多重解決ミステリ。
『迷路』阿刀田高(初)庭にある古井戸。そこに落ちた者の死体はいつも消えてしまい……。アンソロジー『七つの怖い扉』収録。
『迷路館の殺人』綾辻行人(6)「館」シリーズ3作目。地下に築かれた迷路館を舞台に起こる殺人事件。仕掛けに満ち満ちた傑作ミステリ。これ嫌いな人いないでしょ。
『木島日記』大塚英志(初)ロンギヌスの槍、未来予測計算機、偽天皇、記憶する水、ユダヤ人満州移住計画――昭和の闇を跋扈するあってはならない物語。民俗学伝奇小説の傑作。
『夜の魚』吾妻ひでお(初)カルト作家の私小説的不条理ダーク漫画集。暗黒に触れたいならぜひ。
『夜の訪問者』キューライス(初)郵便ポスト、和風ハンバーグ、死神、イチゴ大福…夜、訪問してくる不思議で奇妙なヤツら。4コマ漫画集。
420/444
作品名著者名一言情報
『夜光雲』新田次郎(初)空飛ぶ円盤は実在するのか、それとも錯覚によるものか。実際の事件を基にその真相に迫る異色長編。元は320円が、入手困難につき中古で二桁変わっちゃってます。
『夜更けの川に落葉は流れて』西村賢太(2)わけの分からぬ引力、抗えぬ絶対的な何ものか、異様な動悸―稀代の無頼、西村賢太の原点を炙り出す、私小説な創作な三篇収録。
『薬屋のタバサ』東直子(初)見知らぬ町の古びた薬屋、店主の平山タバサに雇われた家出少女の由実。慣れゆく生活。誰しもがもつ孤独をたおやかに包み込む長編小説。
『幽霊たちは<実在>を夢見る』山下武(初)〈不確定性の原理〉とは何か?〈魂のマキアヴェリズム〉とは?執筆十年。推敲十年。時間と空間の錯綜する観念小説。入手困難。
『憂国』三島由紀夫(3)死とエロティシズムを直結させるジョルジュ・バタイユの『エロティシズム』に通じる作品構造を持つ、三島がその反時代傾向を前面に露わにした転換的な作品。
『誘惑者』髙橋たか子(初)自殺願望の友人2人に三原山まで同行し、火口の縁に佇たせた自殺幇助者鳥居哲代の心理の軌跡を辿り、悽絶な魂のドラマを構築した初期長篇代表作。泉鏡花賞受賞。
『妖術記』河野多恵子(初)突如予知能力を得た女が悪の愉しみにとりつかれ、能力を強化し、暴走していく異色長編ホラー。
『妖星伝』半村良(2)異端能力者集団〈鬼道衆〉と徳川政権を巻き込む戦乱と流血、姦と淫。大河伝奇小説の最高峰と名高い。
『「糞土思想」が地球を救う 葉っぱのぐそをはじめよう』伊沢正名(初)山でのぐそをする時、どうする?ノグソを始めて43年、ついに見えた命の真理。お尻で見る葉っぱ図鑑88種。いつかこの内容が使える日が来るかも知れない?
『雷の季節の終わりに』恒川光太郎(初)春夏秋冬にもう一つ「雷季」。読者を何処かに連れていってしまう傑作長編ホラー・ファンタジー。
430/444
作品名著者名一言情報
●『猟しの果て』西澤保彦(初)卒業直前に全裸死体で次々発見される女子高生。名門女子高に潜む殺意とは? 特殊設定ミステリの旗手が新たな闇に挑む。
『隣のずこずこ』柿村将彦(初)「村を壊します。あなたたちは丸呑みです。ごめんね」二足歩行の巨大な狸とやってきたあかりさんは告げた。恩田陸、萩尾望都、森見登美彦が絶賛した、日本ファンタジーノベル大賞2017受賞作。
『零號琴』飛浩隆(2)それは日本SFの呪いか、それとも希望か。假面が生活に根付く惑星で500年ぶりに鳴らされる楽器〈美玉鐘〉と秘曲〈零號琴〉。「ベストSF2018」国内篇第1位&第50回星雲賞日本長編部門受賞作。
『霊界物語』出口王仁三郎(初)三千世界の救世の書かつ、最後の審判書といわれる根本教典。新宗教「大本」の二大教祖の一人、出口王仁三郎聖師の口述による、全81巻83冊。
●『聯愁殺』西澤保彦(2)大晦日の夜。連続無差別殺人事件の唯一の生存者、梢絵を囲んで集った推理集団〈恋謎会〉。迷宮入り事件の謎に挑む、白熱の推理バトル。知り合いの感想は賛否両論なので気になる一冊。
●『六色金神殺人事件』藤岡真(初)吹雪の中入った青森の小さな町で行われていた「六色金神祭」。陸の孤島で次々と起こる不可解な殺人事件。「伝説のバカミス」との呼び声高い、異色伝奇ミステリ。
●『六枚のとんかつ』蘇部健一(初)空前絶後のアホバカ・トリックで話題の、第3回メフィスト賞受賞作。バカミス読むならコレ!とオススメされたことがある。
『話を戻そう』竹本健治(2)幕末の佐賀藩舞台に、怪異に挑むが……膨大な情報量で挿し込まれる史実に話は脱線を繰り返し、ついには本編をも凌駕する!偏愛歴史ミステリ。
『亞書』アレクサンドル・ミャスコフスキー(初)2015年、Amazonで1冊6万4800円の『亞書』が96巻ほど次々と1冊ずつだけ扱われてきた事がネットで話題に。国立国会図書館の納本制度により、42冊分の136万円余が支払われていた。著者?は日本人で、過去存在した「りすの書房」の代表。現代の奇書事件。
詳しくはwiki参照。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%8A%E3%81%99%E3%81%AE%E6%9B%B8%E6%88%BF
『傀儡后』牧野修(5)五感で世界と融合するドラッグ、全身がゼリー化する奇病。人類崩壊の予兆、変容する人の意識と世界が醜悪かつ美麗に描かれる異端のテクノゴシックSF巨篇。最後はエヴァ×小林幸子の世界な「読むドラッグ」。第23回日本SF大賞受賞。
440/444
作品名著者名一言情報
●『儚い羊たちの祝宴』米澤穂信(初)夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」にまつわる、ラストの衝撃が脳髄を冷たく痺れさせるオールタイム・ベストなミステリ短編集。
『匣の中』乾くるみ(初)密室連続殺人と衒学的な装飾と暗号。推理合戦の果て、本格の魔道に沈む驚愕の結末。第四の奇書『匣の中の失楽』への熱いオマージュ。本家より面白いとの噂もあるとかないとか。
『珈琲館木曜社』三枝和子(初)崩壊する都市の中空に貼り付き静止した天体の様な日常への苛立ち。あまりにも純粋な青春の追求に蠢く人々。幻想と狂気。不安と沈黙の錯綜する内に新しい小説空間を生み出す野心的長篇。入手困難。
『痙攣的 モンド氏の逆説』鳥飼否宇(初)現代芸術(ロック、現代アート、マッド・サイエンス…)をテーマとした4篇の痙攣的なまでに美しい〈超絶〉ミステリ。
『薔薇と拳銃』谷弘児(初)空想探偵漫画「薔薇と拳銃」他5篇収録。「そうとうエグイ世界をユーモラスに語る」という一種の離れワザを、軽々とやってのけていることに驚かされる。<佐々木マキ:解説より>
●『藪の中』芥川龍之介(2)今昔物語集を下敷きにした「王朝物」の一編。芥川作品中屈指の数の論文が書かれている。1人の侍の死を巡る様々な人物の証言。真相は不明、すべては藪の中。
『蛔虫』岩波写真文庫(初)戦後、日本人の80%が蛔虫をもっているといわれた。恐るべき大敵を腹中に飼い、呑気にしている人々。写真で見る当時の気配。蛔虫、飼いたくねぇ……。
『逡巡の二十秒と悔恨の二十年』小林泰三(4)SF、ミステリ、ホラーにスプラッタ…なんでもありのTHE小林泰三秘蔵短編集。
●『鵼の碑』京極夏彦(7)2023年、17年振りに刊行された「百鬼夜行」シリーズ最新大長編。ファンは歓喜。平常運転の分厚さ。単行本発表時「重量:1.2kg」表記だけでSNSは大盛りあがり…という点も唯一無二の「奇」。
444/444

 

 

 

 

以上、手始めの「1票」を投票いただいた444作品でした。

 

 

 

次は「2票」入った、より奇のレベルが高まるぶっ飛び作品大集合です。チャンネルはそのまま!

 

 

 

 

 

#新日本三大奇書総選挙 56位:77作品(2票)

 

2票入った第56位。こちらも77作品もあるので、リスト形式でお送りします。

 

作品名著者名一言情報
●『Jの神話』乾くるみ(2)名門女子高生徒会長の美少女が「胎児なき流産」で失血死をとげる。次々と起こる怪事件。暗躍する「ジャック」。『イニシエーション・ラブ』で有名な乾くるみのデビュー作。
●『あぶない叔父さん』麻耶雄嵩(3)何でも屋の叔父さんが、次々と発生する奇妙な殺人の謎を鮮やかな推理で解き明かしてくれる。表紙同様に妖しく輝く麻耶ミステリ。
『あむんぜん』平山夢明(7)チンパンジーに後穴の純潔を奪われたり、脳大陸発見したり、ウンゲロしたり、異端捜査したり、推しがどぷゅリンだったりともう大変。人には勧められない、でも読みたい…平山節爆裂作。
●『アリス殺し』小林泰三(5)悪夢×メルヘン×ミステリ。ヤスミンの1つの代表シリーズとも言える「メルヘン殺し」シリーズ。不思議の国のアリスの世界と現実世界を行き来する連続殺害事件。子どもには読ませらんないね!
●『ヴィーナスの命題』真木武志(初)青春ミステリの傑作と言われつつも、「読者にある程度以上の感性と知性を要求する」難解さで賛否両論の野心作。第20回横溝賞最終候補。綾辻行人氏に絶賛され本作でデビュー。き、気になる。
『ウロボロスの偽書』竹本健治(3)「ウロボロス三部作」1作目。綾辻行人、京極夏彦、笠井潔、島田荘司…ミステリ界の重鎮が実名で登場。自作である第四の奇書『匣の中の失楽』に挑む企みに満ちたミステリ。
●『お前の彼女は二階で茹で死に』白井智之(6)高級住宅地で殺された乳児は全身を肉食性のミズミミズで食い荒らされていた…そこから始まるエロ・グロ・倫理観無しのぶっ飛びミステリ。白井さんにしか書けないシリーズ。
『コインロッカー・ベイビーズ』村上龍(2)コインロッカーで生まれたキクとハシ。鰐のガリバーと暮らすアネモネ。小笠原の深海に眠るダチュラの力で街を破壊し、絶対の解放を希求する…毒薬の様で清清しい衝撃の現代文学。野間文芸新人賞。
『ジョン・レノン対火星人』高橋源一郎(初)「タイトルが気になり過ぎて読んでみたら正解」の声多数。暴力的なものに傷つけられ生き残り精神障害者となった過激派達の、治療を試みる悲哀がラジカルな文体を通して描かれる。第24回群像新人文学賞に落選した『すばらしい日本の戦争』を少し変えたもの。
●『スノウブラインド』倉野憲比古(2)心理学やナチズム、中世の魔女裁判などにまつわる豊富な知識と、鮮やかな仕掛けの〈新変格探偵小説〉。デビュー作。現代の奇書か、アンチミステリーか、唾棄すべきダメミスか?
10/77
作品名著者名一言情報
『ダンシング・ヴァニティ』筒井康隆(7)反復し増殖する、驚愕の文体で書かれた作品。コピー&ペーストによって執拗に反復され、奇妙に捩れて逸脱していく記述が奏でる錯乱世界&文学のダンス。
『テキスト9』小野寺整(初)感情操作薬エンパシニック、謎の言葉トーラー、囚人船ユーツナル号、知性進化系統樹、金融を可視化したスタッシュ…独創的すぎる内容で物議を醸した、世界の在り方を問い掛ける要約不能の超傑作。第1回ハヤカワSFコンテスト最終候補作。
『パプリカ』筒井康隆(8)他人の夢とシンクロして無意識界に侵入する夢探偵パプリカ。現実と夢の極限の交錯と爆発。アニメ映画化もされた名作。音楽は師匠こと平沢進が担当。監督は故・今敏。見事に映像化された世界は必見。
『バルタザールの遍歴』佐藤亜紀(初)一つの肉体を共有する双子、バルタザールとメルヒオールは、ナチス台頭のウィーンを逃れ、めくるめく享楽と頽廃の道行きを辿る。「国際舞台にも通用する完璧な小説」と審査員を瞠目させ、第3回日本ファンタジーノベル大賞を受賞したデビュー作。
『フィジーの小人』村上龍(3)小人症33歳の芸人・ワヌーバは、突然楽屋に現れたその女から初めて本当の快楽を知り、その沼に堕ちていき、崩壊していく。脳がぐるぐる回る村上龍の隠れた名作。
『べっぴんぢごく』岩井志麻子(初)呪われた家系を生きた六代の女たち、愛欲と怨念にまみれた、百年の因果の物語。ぢごくみたけりゃ、この一冊。
『ぼっけえ、きょうてえ』岩井志麻子(2)岡山の遊郭で醜い女郎が始めた身の上話。間引き専業の産婆を母にもち、生まれた時から赤ん坊を殺す手伝いをしていた彼女の人生は、血と汚辱にまみれた地獄道だった…きょうてえのよみたきゃ、この一冊。
『るん(笑)』酉島伝法(初)科学と迷信が逆転する不条理世界。日本SF大賞を二度受賞した奇才が放つ、常識が崩壊する連作小説。表紙の気持ち悪さにさぶいぼ立ったら、この一冊。
『ヰタ・セクスアリス』森鴎外(初)森鴎外の作品がなぜ奇書に二票投票されたか?理由はおそらく、「自分の性欲の歴史」を書く教師の話ということで掲載誌スバルで当時発禁を喰らった問題作だ、ということだろう。歴史的価値のある一冊。
『阿修羅ガール』舞城王太郎(5)女子高生「アイコ」の一人称で語られる小説で、饒舌なガールズトークが特徴。舞城王太郎の実力を世に知らしめた結果→三島由紀夫賞受賞作。覆面作家のため、授賞式には登場せず。
20/77
作品名著者名一言情報
●『暗闇の中で子供』舞城王太郎(6)模倣犯/運命の少女/そして待ち受ける圧倒的救済…。奈津川家きっての価値なし男にして三文ミステリ作家、奈津川三郎がまっしぐらにダイブする新たな地獄。デビュー作『煙か土か食い物』の続編。
『暗野(ブラック・フィールド)』橋本治(3)少年が夢で受けとめた「残留思念」が感染する惨劇。時空の壁を超えて求め合う男と女。夢の画布に色あざやかに描き出す、陶酔と恐怖の夜。久作、十蘭、サドに通じるSF伝奇サイコロマン。
●『化石少女』麻耶雄嵩(4)学園もの短編ミステリ集。廃部寸前の古生物部部長の神舞まりあと幼なじみでお守り役の従僕こと桑島彰が学内で起こった事件を推理する。ただ、こんな設定でも〈麻耶雄嵩作品〉だという事は忘れずに。
●『火蛾』古泉迦十(初)イスラム世界で起こる連続殺人。2023年に、23年越しに文庫化されたことで話題になった鮮麗な本格ミステリ。メフィスト賞受賞作。
『禍』小田雅久仁(初)口、耳、目、肉、鼻、髪、肌…五感が恐怖し、狂気に破壊させられ、あとに残る恍惚がハンパじゃない短編集。恩田陸の推薦文「この想像力、極限。」というフレーズが大好き。個人的にも大好きなヤバ本。
『玩具修理者』小林泰三(6)これは悪夢か現実か。国内ホラー史に鮮烈な衝撃を与えた第2回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作。マジでヤバい名作だから早く読んでくれ……とずっと言われているので、そろそろ読もうと思います。
『吉里吉里人』井上ひさし(初)突如日本からの独立を宣言した東北の一寒村吉里吉里国。政治に、経済に、農業に医学に言語に……大国日本のかかえる問題を鮮やかに撃つ、おかしくも感動的な新国家。日本SF大賞、読売文学賞受賞作。
『虚人たち』筒井康隆(9)自らが小説の登場人物だと意識しつつ、主人公は必死の捜索に出るが…。小説形式からのその恐ろしいまでの“自由”に、現実の制約は蒼ざめ、読者さえも立ちすくむ前人未踏の話題作。泉鏡花賞受賞。
●『鏡陥穽』飛鳥部勝則(2)復刊が決まった「ゴシック復興三部作」の1作。ホームレス風の男に襲われ、逆に殺してしまった葉子。死体を隠蔽したのに、翌日友人の結婚式で彼女に声をかけてきたのは、昨日殺したはずの男だった……。旧家に伝わる鏡が、ひたひたと街を侵食する。必ず買う。
『驚愕の曠野』筒井康隆(10)幾層にも夢見られ、語られ、発見された書物の中の書物。その内なる広野で悪夢の旋律に踊る人間=魔物たちの繰りひろげる、終末のファンタジー。これも気になるな……読みたい本が殖えすぎてしまう。
30/77

 

 

 

***速報!***

 

 

 

 

***速報!***

 

 

 

新日本三大奇書総選挙事務局より、速報です。

 

 

新日本三大奇書総選挙事務局より、たった今入った速報です。

 

 

かの大作家、筒井康隆氏が、登場回数なんと10回を記録いたしました。

 

 

この記録は、紅白歌合戦で言えばモーニング娘。、椎名林檎(東京事変としての出場も含む)、森山良子クラスです。

 

 

おそらく、まだ今回の集計で現在の記録をさらに更新することは確実となっている模様です。

 

 

めちゃめちゃ気になるので、今後も筒井康隆御大の動向から目が離せない模様です。

 

 

現場からは以上です。

 

 

 

**速報 終**

 

 

 

**速報 終**

 

 

 

作品名著者名一言情報
『偶然の聖地』宮内悠介(2)地図になく、検索でも見つからない山。バグだらけの世界で「偶然の聖地」を目指す4組の旅人達。秋の後に訪れる短い春「旅春」、世界を修復する「世界医」。トリップ(旅)×トリップ(陶酔)の奇想。
●『姑獲鳥の夏』京極夏彦(8)「この世には不思議なことなど何もないのだよ、関口君」ご存知「百鬼夜行」シリーズの記念すべき1作目。まぁ何も言わず読んでくれ。しかし、これが一番薄い作品ながら文庫版で630頁という奇。
●『五色沼黄緑館藍紫館多重殺人』倉阪鬼一郎(5)絢爛なトリック! 拡散された伏線! 戦慄の終幕劇!!もはやアート! 鬼才・倉阪が放つバカミスの最終進化型‼って惹句、気にならない訳にはいかないよね。壁に投げるか?恍惚とするか?
『高丘親王航海記』澁澤龍彦(3)貞観七(865)年正月、エクゾティシズムの徒と化した高丘親王は唐の広州から海路天竺へ向った占城、真臘、魔海を経て一路天竺へ。鳥の下半身をした女、良い夢を食すると芳香を放つ糞をたれる獏、塔ほど高い蟻塚、蜜人、犬頭人の国など、怪奇と幻想の世界を遍歴した親王が、旅に病んで考えたことは…。遺作となった読売文学賞受賞作。凄そう。
●『刻丫卵』東海洋士(初)赫い舌。ぞろりと首から。ニュールンベルヒの卵。曲り面土器。オーパーツ。のたくり文字。霊異諸国物怪尽。呪い。不思議歯車。めぐる銀河。三本指の恐竜…。謎が謎を呼ぶ物体「こくあらん」。歴史の裏側に息づく奴の正体は?なにこれ。気になり過ぎる。堂々の入手困難
『黒衣伝説』朝松健(2)伝奇ホラー作家、朝松健を襲った奇怪な災厄。突然目の前に現われ、不可解な警告を発する黒衣の男たち。その正体は? その目的は?元祖モキュメンタリー風?な暗黒の書。
●『彩紋家事件』清涼院流水(2)「JDC=日本探偵倶楽部」の名を世に知らしめた、奇術サーカスの一門を襲う縁者の連続怪死事件と驚愕の真相。紛うことなき流水大説。読者を選ぶ本。要するに、勲章。
●『作者不詳 ミステリ作家の読む本』三津田信三(2)異形の古書店でミステリ同人誌を入手した時から怪異は始まった。生き残るにはすべての謎を解くしかない。本格に淫した事件の果ての巨大な暗黒。謎と怪奇に満ちた、気宇壮大なミステリ曼陀羅。
※この本は「ノベルス版」が圧倒的に怖いしお薦め、と教えて頂いたのでリンク先もそうしてあります。
『殺人出産』村田沙耶香(3)10人産んだら、1人殺せる。命を奪う者が命を造る「殺人出産システム」によって人口を保つ日本が舞台の常識クラッシャー板前ことクレイジー沙耶香の傑作文学。同録の『トリプル』って話が気持ち悪くて最高だった。
●『三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人』倉阪鬼一郎(6)「倉阪鬼一郎のバカミス作品ならこれを読んでおけばOK」と教えていただいた作品。表紙はかなり重厚な雰囲気だが…呪われた館を舞台とした凄惨な連続殺人。どうなる?
40/77
作品名著者名一言情報
『刺青』谷崎潤一郎(3)究極の美女に土下座し、踏みにじられたい――Mr.変態文豪、谷崎潤一郎の処女作。炸裂するプリミティブ変態衝動。性的倒錯変態荒野行動。誰も彼を止められない。
『四畳半神話大系』森見登美彦(3)名言乱舞。森見文学を語る上で欠かせない「腐れ大学生」もの傑作。四畳半という箱庭で繰り返す平行世界で「私」は孤高の乙女「明石さん」とお近づきになれるや否や。アニメ版も傑作。読め。見ろ。
『屍者の帝国』伊藤計劃(初)、円城塔(5)屍者復活の技術が全欧に普及した19世紀末、医学生ワトソンは大英帝国の諜報員となり、アフガニスタンに潜入。奥地で待ち受けていた屍者の国の王カラマーゾフの依頼を受け「ヴィクターの手記」と最初の屍者ザ・ワンを追い求めて世界を駆ける―伊藤計劃の未完の絶筆を円城塔が完成させた奇蹟の超大作。映像版も最高。
●『死霊鉱山』草野唯雄(初)冬山登山中の男女5名は、猛吹雪に遭い、廃鉱の鉱山事務所へ。そこは幕末に暴動が起き、鉱夫全員が斬殺の末、鎮圧された暗い歴史が。暖をとる為坑道に入り、進路を遮断する禁柵を破り燃やしてしまう。その夜から、一人一人、命が消されていった……。恐怖推理小説。
『私のいない高校』青木淳悟(初)物語の概念を覆す「私のいない」青春小説。「わかるのに、わからない。わからないのに、愉しくてたまらない。愉しくてたまらないのに、説明できない。説明できないのに、おすすめしたい。」だそうです。
『自生の夢』飛浩隆(3)天才詩人アリス・ウォンが謎の存在“忌字禍”に倒れた。その怪物を滅ぼすために、七十三人を言葉の力で殺害した稀代の殺人者が、いま召還される。第38回日本SF大賞受賞の現代SF作品集。
『蹴りたい田中』田中啓文(3)あぁ、蹴りたい背中ね?知ってる知ってる…てOi!!!!!!!!
第二次大戦下で鬱屈する少年兵たちの、複雑な心象を描破した珠玉作「蹴りたい田中」で第130回茶川賞受賞後、突如消息を絶った伝説の作家・田中啓文。って「茶川賞」ってなんだよ…Oi!!!!!!!
『宿借りの星』酉島伝法(2)人類を滅ぼした異形の殺戮生物たち。罪を犯して祖国を追われたマガンダラは、惑星の運命を揺るがしかねない企みを知る。マガンダラは異種族の道連れとともに、戻ったら即処刑と言い渡されている祖国への潜入を試みる。「人類以後」が描かれた超絶SF。
『小生物語』乙一(3)希代の作家・乙一の波瀾万丈、奇々怪怪にして平穏無事な日常が独特の文体で綴られる。虚実入り交じった小説家の一六四日間。日記?創作?エッセイ?な現代の奇書。
●『少年トレチア』津原泰水(初)親友は重症、恋人は行方不明。大学生・崇は、犯人は都市伝説「トレチア」と確信。彼らが住む「緋沼サテライト」と地盤沈下、不穏な景色をフィルムに収め続ける女、新たなトレチアを自任する小学生……大崩落。超写実の手法に貫かれた異形のミステリ大作。
50/77
作品名著者名一言情報
『触手』小田仁二郎(初)文壇の一部からは評価されたが、その難解さから商業誌には迎えられなかった書。そして代表作。小田仁二郎は瀬戸内寂聴と同棲同然だったこともある。
●『神器 軍艦橿原殺人事件』奥泉光(4)架空の軽巡洋艦を舞台に起こる殺人事件。艦内で士官が毒死、乗組員が行方不明になった。やがて次々と生起する怪異なる事象…文学×ミステリの濃厚な作品。
●『神戯-DEBUG PROGRAM-Operation Phantom Proof』神世希(初)第2回講談社BOX新人賞Powers受賞、恐怖爆笑学園本格推理英雄エロ倒錯探偵神話超エンタメ大作…ってやばそう。1064Pの大作。技巧の嵐が巻き起こる。まさに神戯。
『臣女』吉村萬壱(4)究極の恋愛小説、いやホラー。夫の浮気を知り、身体が巨大化する妻。絶望感と罪悪感に苛まれつつ、異形の妻を介護する夫…満票で第22回島清恋愛文学賞を受賞した怪作。
『人間臨終図巻』山田風太郎(3)著名人(英雄、武将、政治家、作家、芸術家、芸能人など)、923人の死に様を切り取った、稀代の名著。この人々は、あなたの年齢で、こんな風に死にました。
『人工島戦記 あるいは、ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかのこども百科』橋本治(4)構想30年。橋本治が挑んだ、空前絶後・前代未聞の全体小説、3000枚超の遺稿と共に刊行。全てを語れば、全てが分厚くなる。10,780円(税込)。お歳暮みたいな存在感。
●『生ける屍の死』山口雅也(2)タイムリミットは自分の体が腐り切ってしまうまで。まさにタイトル通りの怪作ミステリ。このミステリーがすごい!で1998年10年間の作品から選ぶベスト・オブ・ベストで1位、2008年の20年間の作品から選ぶベスト・オブ・ベストで2位、2018年の30年間の作品から選ぶキング・オブ・キングスで1位となった。愛がしつこい!!!!しかもデビュー作。
『昔、火星のあった場所』北野勇作(4)火星をの奪還をめぐり、争う人間とタヌキ。ほろにがくって、なつかしい未来。すこし不思議で、とっても変なデビュー作。そして第4回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。
●『絶望系』谷川流(初)『涼宮ハルヒの憂鬱』原作者、鬼才・谷川流が送る、異常で不条理な7日間の物語。タイトル通りの絶望系。心して読め。
●『占星術殺人事件』島田荘司(4)あまりにも有名なミステリの登竜門。難解?いやいや、前半越えたら一気読みよ。島田荘司御大の唯一無二のデビュー作。そして、名探偵「御手洗潔」シリーズ開幕!
60/77
作品名著者名一言情報
●『蒼い蛇』戸川昌子(4)196X年、巴里-東京。快楽を企み貪る男、罠と知りつつ愉びに迷い込む女。一時の美味を味わう筈が五百年前の悪魔の予言の導かれ……すべての謎が解き明かされる壮絶な終焉!
●『大幽霊烏賊 名探偵面鏡真澄』首藤瓜於(初)門精神科病院での凄惨な事件。新米医師と天才の推理、病院幹部が絡む忌まわしい過去。謎の患者「黙狂」。「烏賊」とは?異能の乱歩賞作家による驚愕の精神医療ミステリー。
『脱走と追跡のサンバ』筒井康隆(11)汚物のあふれるマンホールを通り抜け、こっちの世界へきたものの、やっぱりあっちの世界へ脱出するしかない。境界のゆらぎはじめた現実と虚構の「世界」を疾走する傑作長編SF。
※11回出場は、紅白歌合戦で言えば「いきものがかり」級。
●『誰が千姫を殺したか 蛇身探偵豊臣秀頼』田中啓文(4)「まさしく豊臣秀頼こそが戦国乱世におけるシャーロック・ホームズだったのである。どうしてこんな作品を書いてしまったのか自分にもわからない」との事。時代本格ミステリ。
●『鳥玄坊』明石散人(初)秦の始皇帝陵で、シュイ・フーと名乗る男が語った「時間が止まる」。青い金属板、太平洋の巨大な黒い影、死海の銀の巻物、世界各地で発見された極めて日本的な遺物とは。壮大&緻密、真理の秘鍵で世界の定理を覆す歴史ミステリ。この本、大阪の親戚のおばちゃんがもの凄い顔して読んでた記憶がある。
『鉄塔 武蔵野線』銀林みのる(初)夏休みに5年生の見晴は近所の鉄塔で番号札「武蔵野線75‐1」を見つけ、2歳下のアキラを誘い武蔵野線を遡る。「鉄塔を辿っていけば、絶対に秘密の原子力発電所まで行けるんだ」―未知の世界を探検する子供心のときめきを見事に描き出した新・冒険小説。第6回日本ファンタジーノベル大賞受賞。
『天使の囀り』貴志祐介(初)アマゾン調査隊に参加したメンバーが次々と異常な方法で自殺した。彼らが遺した謎の言葉の意味は?色んな意味でトラウマホラーとの悪名高い一作。天使の囀り…ってなんて読むの?あぁ、さえずり…。
『田紳有楽』藤枝静男(2)私小説に徹し、自己の真実を徹底して表現し、事実の奥底にある非現実の世界にまで探索を深め、人間の内面・外界の全域を含み込む新境地を拓いた“私”の求道者・藤枝静男の「私小説」を超えた独自世界。
『動物たちのまーまー』一條次郎(2)テノリネコが膨らむ音。徘徊するネコビトたちの呟き。貝殻プールのラッコの水音。盗んだトウモロコシをゆでる熊のご機嫌な鼻歌。吸血鬼の奏でる陽気なラグタイムピアノ…。混沌と不条理の中に、世界の裏側へと読者を誘う魅惑的な企みが潜む異色短編集。
『日本以外全部沈没』筒井康隆(12)筒井御大なんと登場12度目というヤバさ。干支が一周してしまった。
12回出場は、紅白歌合戦で言えば「AKB48」級。
70/77
作品名著者名一言情報
『秘文字』泡坂妻夫(5)、中井英夫(初)、日影丈吉(初)暗号研究の第一人者と異色三作家の手による知的チャレンジの極致「暗号の書」。暗号をテーマにしたり小説全文を暗号化(巻末に解読法を示唆した解説を付す)した二重底構成。
『飛ぶ孔雀』山尾悠子(2)火が燃えにくくなった世界。真夏の夜の大茶会で火を運ぶ娘達は孔雀に襲われる。一方、男は大蛇が蠢く地下世界を遍歴し―。奇異なる世界へ誘う不世出の幻惑小説。泉鏡花文学賞・日本SF大賞・芸術選奨文部科学大臣賞、3冠達成。
『魔界転生』山田風太郎(4)死者再生の秘術「魔界転生」。魔界から蘇った史上最強の剣豪軍団に柳生十兵衛が挑む。群を抜く着想と圧倒的スケールで展開する忍法帖の最高傑作。ジョジョ好きだし、今度読む。
『満月と近鉄』前野ひろみち(初)森見登美彦氏、激怒?奈良を舞台に繰り広げられるロマンと奇想に満ちた4篇。本書発表のち沈黙を続ける鬼才の唯一の著作。旧題『ランボー怒りの改新』。さて、前野ひろみちとは誰なのか。
●『木製の王子』麻耶雄嵩(5)ピアノの上に生首が!“聖家族”の秘密とは!?容疑者全員に分単位の緻密なアリバイが存在する傑作ミステリー。大丈夫。麻耶雄嵩のミステリだよ。(ファミ通風)
『夜市』恒川光太郎(2)何でも売っている不思議な市場「夜市」を巡る幻想ホラー。はっきり言って未読だが、周りの評判は軒並み高い作品なのでいつか読もうと思っている。
●『歪んだ創世記』積木鏡介(2)全ては何の脈絡も無く唐突に始まった。過去の記憶を全て奪われ、見知らぬ部屋で覚醒した私と女。絶海の孤島。三人の惨殺死体。生存者は私と女と、彼女を狙う殺人鬼。世界が崩れる異形ミステリ。第6回メフィスト賞受賞作。堂々の入手困難。
77/77

 

 

 

 

 

以上、「2票」を投票いただいた第56位の77作品でした。

 

 

 

だいぶ濃ゆいメンツが並びだしています。次はどんな作品が登場するのか?チャンネルはそのまま!(また言ってる)

 

 

 

 

 

#新日本三大奇書総選挙 39位:17作品(3票)

 

 

新日本三大奇書総選挙、「3票」を獲得した17作品。

 

 

ここからは、書影ありで1作品ずつ紹介していきます。

 

 

SNSのタイムラインでもよく見かける怪作や、知る人ぞ知る奇書まで、雁首揃えての登場。ご期待ください。

 

 

 

 

新日本三大奇書総選挙 39位:17作品(3票)エントリーNo.①

●『赤目姫の潮解 LADY SCARLET EYES AND HER DELIQUESCENCE』森博嗣(2)

霧の早朝、私と鮭川は声を持たない聡明な赤目姫と三人でボートに乗っていた。目指す屋敷で、チベットで、ナイアガラで。私たちの意識は混線し、視点は時空を行き来し、やがて自分が誰なのかもわからなくなっていく--。これは幻想小説かSFか? 百年シリーズ最終作にして、森ファン熱狂の最高傑作!

「BOOK」データベース

「百年シリーズ」の3作目(最終作)。森博嗣作品は数作しか読んでいない立場で言うのは微妙な所だが、基本的に氏の作品は「知的(天才)」「わかりやすい」「詩的」「美しい」印象。

しかしこの作品、というかシリーズはかなり異色で、前述の印象から律儀に「わかりやすい」の要素だけを取っ払った極めて難解でレヴェルの高い幻想小説のようなSFのような読み口で、ある意味森作品の到達点のひとつといえる内容らしい。森作品ファンに対する踏み絵の様な、弩級の作品とのこと。

そもそもシリーズいっぱいあるし、いつ読めるかわからないけど、またひとつ気になる作品が生まれてしまった。

 

 

 

 

<!– 『赤目姫の潮解』を含む百年シリーズ3部作は、コミカライズもされてるらしいよ。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 39位:17作品(3票)エントリーNo.②

●『アクアリウムの夜』稲生平太郎(初)

著:稲生 平太郎, イラスト:緒方 剛志
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春の土曜日の昼下がり、親友の高橋と行った奇妙な見世物、“カメラ・オブスキュラ”。そこに映し出された水族館には、絶対にあるはずのない、地下への階段が存在した。恋人の良子に誘われて試したこっくりさんは不気味に告げる―「チカニハイルナタレカヒトリハシヌ」!“霊界ラジオ”から聴こえてくる謎めいたメッセージに導かれ、ぼくたち3人のせつなく、残酷な1年が始まる。伝説の青春ホラー・ノベル、待望の文庫化。

「BOOK」データベース

稲生平太郎・初登場。ライトノベルに属し、青春・ホラー・怪奇・幻想・ミステリの要素を孕んだ一口に表現できない作品とのこと。とても良い。こう言ったTwitterのタイムライン上で普段お目にかかれないような、知る人ぞ知る作品が知りたかったんだ。流石SNS。

しかし紙の本ではもはや入手困難になっている。かと思えば、Kindle Unlimitedに入っている。電子書籍すごいな。私は圧倒的に紙の本派なのだけど、こういう時に電子書籍もありだな…と思ってしまう。

 

 

 

 

<!– 『アクアリウムの夜』みたいな絶版本は、結構図書館に普通に置いてあるという豆知識。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 39位:17作品(3票)エントリーNo.③

『異常論文』樋口恭介(初)編

編集:樋口 恭介
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ハヤカワ文庫JA1500番記念作品 最も無垢で、最も危険なSF。

先鋭的なアイデアを架空論文の形で提示して話題を呼び、増刷なったSFマガジン2021年6月号の特集を書籍化。新たに十二篇の書き下ろしを収録。

異常論文は呼吸する。異常論文は歩く。異常論文は這う。異常論文は走る。異常論文は揺れる。異常論文は震える。異常論文は噛む。異常論文は突き刺す。異常論文は切り裂く。異常論文は破裂する。異常論文は繋ぐ。異常論文は溶ける。異常論文は食べる。異常論文は嘔吐する。異常論文は排泄する。異常論文は血を流す。異常論文は応答する。異常論文は召喚する。異常論文は愛する。異常論文は憎む。異常論文は笑う。異常論文は怒る。異常論文は涙を流す。異常論文は語る。異常論文は叫ぶ。異常論文はささやく。異常論文は殴打する。異常論文は治癒する。異常論文は孕む。異常論文は産む。異常論文は殺す。異常論文は死ぬ。異常論文は蘇る。異常論文は破壊する。異常論文は創造する。異常論文は配慮しない。異常論文はわきまえない。異常論文は何一つとして気にかけることはない。異常論文は自己と他者を弁別しない。異常論文には内もなければ外もない。廃墟の中を蠢く無数のオブジェクトたち。彼らによって形成される異形の生態系──それが異常論文だ。
 異常論文は存在する。異常論文はただ在り続ける。異常論文は存在し、ただ存在することによって虚構と現実を股にかける。異常論文は虚構から現実に向かって手をのばす。異常論文は虚構と現実を破壊しながら生まれ直す。異常論文は虚構に実在性を与えつつ、現実そのものを複数化する。異常論文はあらゆる可能性を探索し、そして探索の過程において新たな世界を引き連れてくる。

『異常論文』とは何か?(Hayakawa Books & Magazines(β))https://www.hayakawabooks.com/n/n137cb850cf46

引用文はハヤカワのnoteに掲載されていた、樋口恭介の『異常論文・巻頭言』より抜粋。もうヤバい。

SFの猛者が集い開かれる架空の論文の夜会といった趣で、論文に「擬態」した22の論文が展開される様は圧巻で、読者に媚びを売ることもない。だって、異常論文だから。ぶっ飛びな内容は保証。高度なSFの頭脳の殴り合いなので、読みやすくなくても学会に文句言わない様に。

 

 

 

 

<!– 『異常論文』みたいな本は、ジャケ買いならぬ「タイトル買い」してしまいがち。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 39位:17作品(3票)エントリーNo.④

『壁』安部公房(6)

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ある朝、突然自分の名前を喪失してしまった男。以来彼は慣習に塗り固められた現実での存在権を失った。自らの帰属すべき場所を持たぬ彼の眼には、現実が奇怪な不条理の塊とうつる。他人との接触に支障を来たし、マネキン人形やラクダに奇妙な愛情を抱く。そして…。独特の寓意とユーモアで、孤独な人間の実存的体験を描き、その底に価値逆転の方向を探った芥川賞受賞の野心作。

「BOOK」データベース

はい出た安部公房。超絶推し推し好きが溢れて止まらない、止まらないよ!ちょっと止めて!止めてください!元栓締まらなくなりました!作家の1人。その著作のほとんどが奇書。というか怪作。

今回の奇書=アンチミステリという定義からすれば少し違うのだけど、純粋に日本文学の不条理文学トップランカーの1人と言えるのではないだろうか。知性の高い皮肉屋が常識を上空から俯瞰して、そのあまりに退屈な風景をぐにゃりと曲げてニヤリとほくそ笑んでいる様な、世にも奇妙な作品ばかりを輩出している安部公房。

そんな事を言いながら本作『壁』については未読なので言えることが何もないという、Chu!作者への愛は凄いのに肝心の知識がゼロなので中身が空っぽなコメントでごめん。

 

 

 

 

<!– 「壁本」って言うと、「ひどすぎて壁に投げつけたくなる本」という意味になるから注意。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 39位:17作品(3票)エントリーNo.⑤

『餓狼の弾痕』大藪春彦(初)

著:大藪 春彦
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あくどく裏金を貯め込む権力者たちから汚れた金を奪い取る秘密組織「オペレーション・ヴァルチュアー」。尋問及び処刑部のエース・世見月明は、目的のためには手段を選ばない冷酷非常な男だ。鍛え上げられた肉体を駆使し、今日も薄汚い欲にまみれた男たちを徹底的に嬲り、脅し、すべてを巻き上げてゆく。強欲に私腹を肥やす巨悪を狩る、痛快ハード・アクション。

「BOOK」データベース

大藪春彦と言えば、『蘇える金狼』で有名な日本のハードボイルド小説の先駆者の1人。本作ももちろんハードボイルドと言えばハードボイルドなのだが…

はっきり言ってトンデモナイ作品。読了後、いや、読中に怒り心頭になるか、爆笑が止まらないか、「なるほど、そうきたか……」となるか、目が点になるか、間違いなく賛否両論にあふれるヤベー作品。作者に奇書を書こう!という動機がおそらくないのにこの内容にしてしまったのではないかという「ナチュラルにヤバい」雰囲気が溢れている。

偉大な作家から、なぜこんな作品が世に生み出されたのか?それを小一時間問うてみたい。

 

 

 

 

<!– 『蘇える金狼』は松田優作主演で映画化され、香取慎吾主演でドラマ化もされた傑作。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 39位:17作品(3票)エントリーNo.⑥

●『QJKJQ』佐藤究(2)

著:佐藤究
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女子高生の亜李亜は、猟奇殺人鬼の一家に生まれ、郊外でひっそり暮らしていた。父は血を抜いて殺し、母は撲殺、兄は咬みついて失血させ、亜李亜はナイフで刺し殺す。ところがある日、部屋で兄の惨殺死体を発見する。翌日には母がいなくなり、亜李亜は父に疑いの目を…。第62回江戸川乱歩賞受賞の長編ミステリー。

「BOOK」データベース

きました江戸川乱歩賞受賞、ハードパンチャー佐藤究の問題作。「一家全員猟奇殺人鬼」という〈アダムス・ファミリーHARDモード〉の様な世界観でお送りする、人はなぜ殺人をするのか?という「殺人哲学」さえ考えさせられるような、何かいろんなところを針でチクチク刺激されるような一冊。

前半と後半で趣が変わるのもとっても「奇」。でも、流石に自分は何を読まされているのか?と混乱するまでの無茶苦茶感はなく、しっかり最後まで読めるので楽しんで読んで欲しい。

 

 

 

 

<!– 『QJKJQ』のタイトル+装丁の魅力+一家全員猟奇殺人鬼、という設定にピンときたら110番。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 39位:17作品(3票)エントリーNo.⑦

●『クリスマス・テロル invisible×inventor』佐藤友哉(2)

著:佐藤 友哉, イラスト:笹井 一個
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女子中学生・冬子(とうこ)が「本物の衝動」に突き動かされてたどり着いた見知らぬ孤島。
そこで出会った青年から冬子はある男の「監視」を依頼される。
密室状態の岬の小屋に完璧にひきこもり、ノートパソコンに向かって黙々と作業を続ける男。その男の「監視」をひたすら続ける冬子。双眼鏡越しの「見る」×「見られる」関係が逆転するとき、一瞬で世界は崩壊する!
「書く」ことの孤独と不安を描ききった問題作中の問題作。あるいは傑作。

「BOOK」データベース

あらすじは面白そう。タイトルもクリスマスに読むのにピッタリかも!な雰囲気。もしかしてちょっと御洒落なミステリかも?

…と思った人、今すぐお引取りください。この問題作を読み終えた時、そういうミーハーな気持ちで読んだ人の心を踏みにじる様な仕掛けが施されている。

今回の奇書まとめの作品の傾向を大まかにまとめるとだいたい3つ。
「最初からとんでもない設定でぶち抜いてくる」
「どこかのタイミングで一体自分は何を読まされているのか?現在地がわからなくなる」
「後半、とんでもないことが起こる」
本作は一番最後の「後半、とんでもないことが起こる」に該当。

「とんでもないこと」にも色々な種類があるので、気になる方は前情報無しに読んで見るといいかも。決してお薦めはしていません。

 

 

 

 

<!– 今回のまとめは秋に公開したかった。でもむしろ『クリスマス・テロル』が似合う季節になっちまった。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 39位:17作品(3票)エントリーNo.⑧

●『小説の小説』似鳥鶏(初)

著:似鳥 鶏
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本格ミステリ界にその名を轟かせる似鳥鶏の新境地は、“メタ・フィクション”!私たちの知る「小説」は、様々な「決まりごと」の上に成り立っている。無意識下の常識を逆手に取った、ルール無用の超次元小説!

「BOOK」データベース

あらすじにもある通り本作は「メタ・ミステリ」を超えた「メタ・フィクション」。小説に対しての我々のなんとなくの常識を生かした(逆手に取った)遊び心が行き過ぎちゃってる、斬新なアイデアが光る4篇を含む異色作。

作者が一文字も書かない作品を始め、とにかく実験的な試みが詰まった冒険的な作品。こういうのが許せるか許せないかで賛否が分かれそう。規格外のアイデアというものを味わってみたい方には一読の価値はあり。

 

 

 

 

<!– 『小説の小説』みたいな作品は、先にやったもん勝ちみたいな所もありそう。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 39位:17作品(3票)エントリーNo.⑨

『生命式』村田沙耶香(4)

著:村田沙耶香
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夫も食べてもらえると喜ぶと思うんで――死んだ人間を食べる新たな葬式を描く表題作のほか、村田沙耶香自身がセレクトした、脳そのものを揺さぶる12篇。文学史上、最も危険な短編集!

「BOOK」データベース

出ました価値観クラッシャー、クレイジー沙耶香。この短編集は私が『コンビニ人間』の次に読んだ作品で、今でも手元に置いてナデナデしているヤベー本。

『コンビニ人間』よりもこちらの方が衝撃度は圧倒的に高い。衝撃的な描写もあるにはあるけど、なぜか『コンビニ人間』同様、エグくなく、グロくない。のどかな風景も広がる超異常な世界観と文体。

生きること。死ぬこと。食べること。繁殖すること。倫理。道徳。臓器。道具。感情。美徳。性欲。食欲。すべての常識は、世界によって作られ、人々の中に息づく。要するに、常識なんて、一種の集団幻想なのかも知れない。異常も浸透してしまえば、それが普通。

帯にある「文学史上、最も危険な短編集」という言葉もまさにその通り。言葉なら、文学なら、ここまで表現することを許されているんだ!と感動すら覚えます。国が国なら発売できないでしょう。

 

 

 

 

<!– 『生命式』の装丁は単行本版の方が圧倒的にキモくて好みです。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 39位:17作品(3票)エントリーNo.⑩

『大絶滅恐竜タイムウォーズ』草野原々(2)

著:草野原々
¥812 (2024/05/13 17:51時点 | Amazon調べ)
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1832年、ダーウィンは得体の知れない老婆からある「お話」を聞かされる。それは、小田原市在住の女子高生たちが人類の進化を守るため、6600万年前の白亜紀末期へとタイムトラベルして、知性化鳥類と戦争するというものだった。やがてお話は暴走に暴走を重ね、「世界の真実」についての答えがもたらされる。本書は『大進化どうぶつデスゲーム』の続篇であるものの、前作読者の期待を大きく裏切る超衝撃的な問題作である!

「BOOK」データベース

あらすじにもあるように、『大進化どうぶつデスゲーム』の続編にあたる作品なので、まずはそちらから読んだ方がよい。そしてぶっ飛んでしまう衝撃に満ちた作品。

この作品も、ちょっと通常Xのタイムラインで見かけないので、今回3票を入れてもらえて発掘できたことに感謝の嬉ションが止まらない。草野原々作品はむしろ前述の『最後にして最初のアイドル』は結構TLで見かけた時期があるくらい。

「なんだかスゴイものを読んだ」という感想が多く、一読では完全には理解できないが読者を圧倒するエネルギーに満ちたSF作品。

 

 

 

 

<!– 前者読者の期待を大きく裏切る超衝撃的な問題作である!ってすごい謳い文句だな。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 39位:17作品(3票)エントリーNo.⑪

『地球星人』村田沙耶香(5)

著:村田沙耶香
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恋愛や生殖を強制する世間になじめず、ネットで見つけた夫と性行為なしの婚姻生活を送る34歳の奈月。夫とともに田舎の親戚の家を訪れた彼女は、いとこの由宇に再会する。小学生の頃、自らを魔法少女と宇宙人だと信じていた二人は秘密の恋人同士だった。だが大人になった由宇は「地球星人」の常識に洗脳されかけていて……。
芥川賞受賞作『コンビニ人間』を超える驚愕をもたらす衝撃的傑作。

「BOOK」データベース

毎度お疲れ様です。個性や自由で常識をはみ出していく新しい価値観のリーダーズ、クレイジー沙耶香の『地球星人』。悲しいけどこれ未読なのよね(悲しいけどこれ戦争なのよねみたいに言うな)。

前述の『生命式』や『殺人出産』、そしてこの『地球星人』や『消滅世界』などは、どれも価値観崩壊度&再構築度のスペックが高く、読者の頭を書き換える程の魔力に満ち満ちている。でも、押し付けがましくない。最初はその設定に拒否感が生ずるものもあるけれど、最終的にはむしろ物語世界の常識の方が普通なのかも知れない(ヤバい)と感じさせられるように、我々の日常を侵食してきます。

村田沙耶香作品はどれも読みやすくパンチがあるので、とてもお薦め。

 

 

 

 

<!– 『コンビニ人間』ってほんとにライトなんですよ。他の作品読んだらチビるでしょう。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 39位:17作品(3票)エントリーNo.⑫

『超伝導ナイトクラブ』村上龍(4)

著:村上 龍
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ボディビルダーのママが経営するシックなお店〈超電導ナイトクラブ〉に集まる客は、ニュー・セラミックスや光ファイバー通信や生物工学の技術者たち。常識も教養もモラリティもない彼らが展開する抱腹絶倒前代未読の超ブラック・コメディ。

「BOOK」データベース

村上龍のキャリア前期にあたる作品で、モラルの無いヤバい奴らが変態性癖を晒しながら問題を解決していく前半に始まり…頭のヒューズがぶっ飛んだ結末までズンドコズンドコ突っ走る怪作。

デビュー作にして衝撃作『限りなく透明に近いブルー』を読めばわかるけど、今ではTV番組『カンブリア宮殿』のメインとして経済人を司る立ち位置にいるけど、そもそも村上龍自体が古き良き時代の経験者で、ブレーキの外れた集まりが大好きっぽい。偏見かもしれないけど。

そう考えると、本作は至極本能のままに書かれたという意味で、全力で「脳」しちゃってる作品なのかも。

 

 

 

 

<!– 『超伝導ナイトクラブ』のタイトルから「放課後電磁波クラブ」を思い浮かべた君は友達だ。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 39位:17作品(3票)エントリーNo.⑬

●『翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件』麻耶雄嵩(6)

講談社
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首なし死体、密室、蘇る死者、見立て殺人……。京都近郊に建つヨーロッパ中世の古城と見粉うばかりの館・蒼鴉城を「私」が訪れた時、惨劇はすでに始まっていた。2人の名探偵の火花散る対決の行方は。そして迎える壮絶な結末。島田荘司、綾辻行人、法月綸太郎、三氏の圧倒的賛辞を受けた著者のデビュー作。

「BOOK」データベース

怪作・問題作ミステリを立て続けに生み出し続ける鬼才・麻耶雄嵩のデビュー作にして野心に道満ちた完璧なミステリ。最初の花火がデカすぎる。最高。大好き。ブラボーが止まらないしゃっくりの様に溢れて呼吸がしんどい。

ミステリを読む時の1つのジレンマである「残りのページ数で犯人がわかってしまう」問題をいともたやすくクリアしながらこれでもか、これでもかと謎と解決の釘バットでタコ殴りにしてくる感じ。堪らないof堪らない。

奇書としてランクインするのも頷ける。だって、デビュー作なのに、メルカトル鮎初登場なのに、「メルカトル鮎最後の事件」なんだよ?どうなってるの?

その意図はこのシリーズを読んでいけばわかるのかも知れないけれど…とにかく、推し。

 

 

 

 

<!– 自分もミステリ書きたいな―と思ったけど、これ読んで「無理」と思った記憶。でも捨てきれない夢。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 39位:17作品(3票)エントリーNo.⑭

●『道化師の蝶』円城塔(6)

著:円城塔
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無活用ラテン語で書かれた小説『猫の下で読むに限る』で道化師と名指された実業家のエイブラムス氏。その作者である友幸友幸は、エイブラムス氏の潤沢な資金と人員を投入した追跡をよそに転居を繰り返し、現地の言葉で書かれた原稿を残してゆく。幾重にも織り上げられた言語をめぐる物語。〈芥川賞受賞作〉

「BOOK」データベース

道化師の蝶は、学名「アルレキヌス・アルレキヌス」の架空の蝶。「着想を捕まえる虫取り網で、着想を捕まえる」という、これだけ読んでもまったく意味がわからない雲を掴むような内容が主題。無論、読んでも雲を掴むような感覚から逃れられない人が多数。

難解かつ幻想的な作品のようですが、作者本人のインタビューを下に引用。なるほどヤバいぞ。

騙し絵とか錯視図形が好きなんですよ。そんな小説が書ければいいといつも考えています。Ⅰ~Ⅴの五章立てで、一つのストーリーを追っているように見えてそれぞれが微妙に食い違う。それが定まっていくようになり最初に戻り、再度バラバラになって定まって動き続ける。実はそれぞれが話中話なんだけれど、繋がっていて書き手と読み手が外側にいる。

ところどころに「さてこそ」という変な古語を使っていますが、物語の通路として「さてこそ」を通り抜けていくイメージです。入れ子を繋ぐものとしてひっかかる言葉を用意しました。この作品は判りにくいと言われるし、読むのが面倒くさいかもしれません。お話の中のお話なので、それぞれ一旦切れているのに互いが似ているから混乱するんですよね。そこが面白い所でもあるんです。全然違うお話の話中話、話中話、話中話と考えるのであればあまり混乱せずに読んで貰えるはずです。ラストはあらかじめ構想にあったものではなく書いているうちに出てきました。

2012年4月号掲載 著者との60分 『道化師の蝶』の円城塔さん(https://www1.e-hon.ne.jp/content/sp_0031_i2_201204.html)

こういう作品は一度触れてみてそのモヤの中を彷徨うような世界観を味わうのがよいでしょう。

 

 

 

 

<!– 蝶がモチーフになると幻想的な雰囲気が作品に漂いだしますよね。あの掴みきれない舞い方からかな。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 39位:17作品(3票)エントリーNo.⑮

●『左巻キ式ラストリゾート』海猫沢めろん(初)

著:海猫沢めろん, イラスト:鬼ノ仁
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目覚めた僕は記憶を無くし、12人の少女たちが暮らす見知らぬ学園にいた。僕の覚醒と時を同じくし、外部を喪失した学園では、トーチイーターと名乗る犯人による強姦事件が連鎖的に起こる。次々と餌食になる少女たち。犯人は誰なのか、この閉鎖された学園は何なのか―そして、僕はいったい誰なのか…。ゼロ年代の衝動の総てを詰め込んだ、異能・海猫沢めろんの伝説的デビュー作。

「BOOK」データベース

「ゼロ年代最強の怪作」「奇書of奇書」の呼び声も名高い、エログロ探偵ホラーSFセカイ系サブカルチャーな性と暴力に彩られたメタフィクション作品。1ページ目から挫折してしまう人も多数。それほどまでに奇の王道を突っ走る奇な書。

ヤバい本を読みたいならマストでは。この作品も、こんな企画がなければ出会わなかっただろう。みんな、絶対読もうぜ(自己責任で)。

 

 

 

 

<!– ちなみに1ページ目は大多数が「ひぎぃ!」です(何を言ってるんだい?)。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 39位:17作品(3票)エントリーNo.⑯

●『眩暈』島田荘司(5)

著:島田荘司
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切断された男女が合成され、両性具有者となって甦る。窓の外には荒涼たる世界の終焉の光景が広がっているばかりだ。『占星術殺人事件』を愛読する青年が書き残した戦慄の日記が示すものは何か。醜悪な現実世界に奇想と驚天動地のトリックの矢を放つ。ミステリーの新たな飛翔を決定づけた傑作。

「BOOK」データベース

単行本刊行時には「新・占星術殺人事件」と銘打たれた島田荘司の奇想of奇想ミステリ。精神病患者の手記と見られるありえないフォントサイズと表記から幕を開ける。どうなっちゃうのこれ…という怪なる展開がボンボコ登場。

だが、そこは名探偵「御手洗潔」シリーズ。ただ煙に巻くだけでなく骨太なミステリが展開される…はず。

抜群のリーダビリティ。どんな結末になるのか?しかとその目で確かめよ。

 

 

 

 

<!– 『眩暈』。まさに眩暈がするほどの読み心地との感想多数。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 39位:17作品(3票)エントリーNo.⑰

『夢十夜』夏目漱石(3)

集英社
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「死んだら、埋めてください。大きな真珠貝で穴を掘って」そう言い残して逝った女の墓の傍で、男は百年待った…。不可思議な幻を紡ぐ「夢十夜」。

「BOOK」データベース

こんなランキングとは無縁だと思っていた夏目漱石が3回目のランクイン。

そう言われてしまうと、昔の文豪の作品も読んでみようかなと思うきっかけになりますね。

十の不思議で奇妙な夢を綴ったMr.千円札の幻想小説。この際だから千円以内で読んでしまおう(青空文庫でも読めます)

 

 

  

<!– 「こんな夢を見た。」で始まる日本三大頬杖文豪の1人、夏目漱石の傑作。 –>

 

 

 

以上、「3票」を投票いただいた第39位の17作品でした。

 

 

 

あいうえお順に作品を並べているので、無作為抽出感が出てますね。有名作品の後にコアな作品が飛び出したりと、だいぶ荒ぶってます。読みたい本は今のところ何冊になりましたか?チャンネルはそのまま!(とても気に入っている)

 

 

 

#新日本三大奇書総選挙 26位:13作品(4票)

 

新日本三大奇書総選挙も佳境に入ってきました。「4票」を獲得した13作品の紹介です。

 

集計を締めくくったのが10月10日。本当は1ヶ月位で更新したかったのですが、毎日コツコツ進めて今ここ、現時点で12月7日。ほぼ二ヶ月というチンタラぶり。仕事できねぇ……

  

さておき、今までもそうですが、ここからはさらにヤバい本が列をなす魔界の中の魔境に突入していきます。ではどうぞ。

 

 

新日本三大奇書総選挙 26位:13作品(4票)エントリーNo.①

『姉飼』遠藤徹(2)

著:遠藤 徹
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蚊吸豚による、村の繁栄を祝う脂祭りの夜、小学生だった僕は縁日で初めて「姉」を見る。姉はからだを串刺しにされ、伸び放題の髪と爪を振り回しながら凶暴にうめき叫んでいた。第10回日本ホラー小説大賞受賞作他全4編収録。

「MARC」データベース

もうヤバいでしょ。「異常設定のカルトホラー」ってだけでゲゲゲの奇書太郎の妖怪アンテナが立っちゃうね。日本ホラー小説大賞の選考委員を困らせた問題作だそうですよ。なんでしょうね、串刺しにされた姉って。気になりますね。これは買いですね、お父さん。

 

 

 

 

<!– 『姉飼』未読なんだけど、設定と感想を読んだだけでは全くよくわからない。でも、気になる。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 26位:13作品(4票)エントリーNo.②

『アラビアの夜の種族』古川日出男(3)

KADOKAWA
¥1,570 (2024/05/16 23:03時点 | Amazon調べ)
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聖遷暦1213年、偽りの平穏に満ちたカイロ。訪れる者を幻惑するイスラムの地に、迫りくるナポレオン艦隊。対抗する手段はただひとつ、読む者を狂気に導き、歴史さえも覆す一冊の書―。

「BOOK」データベース

『ウィザードリィ・外伝II 古代皇帝の呪い』のノベライズ版として刊行されたが、シリーズの完結を待たずに母体となる掲載誌の不振により残念ながら未完となった『砂の王』のプロットを基に再構築された全く新しい幻想譚。

古川日出男の出世作として知られ、「読み始めたら面白すぎて読むのを止められない」との呼び声もある本作。ウィザードリィは大好き(特にキャラメイキング)なので、ご多分に漏れず私もハマりそう。この作品も恥ずかしながらほとんど知識がなかったので、n回目のこの企画をやって良かったが押し寄せてくる。

 

 

 

 

<!– PS版ウィザードリィⅦ~ガーディアの宝珠~を父親とやって人生を無駄遣いしたのは懐かしい記憶。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 26位:13作品(4票)エントリーNo.③

●『インテリぶる推理少女とハメたいせんせい In terrible silly show, Jawed at hermitlike SENSEI』米倉あきら(初)

著:米倉あきら, イラスト:和遥キナ
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人間は無作為にテキトウに動くのだ、と主張する文芸部顧問になった「せんせい」と、この世の全てが理屈通りに動いている、と信じて疑わない中学生の文学少女「比良坂れい」の2人が孤島を舞台に繰り広げる壮絶な頭脳戦と恋愛模様。第6回HJ文庫大賞奨励賞受賞作。

「BOOK」データベース

秀逸なタイトル。森博嗣の『夢・出会い・魔性』みたいな言葉遊びが光る(とか言ったら界隈の方に怒られそうだが)。この作品も本企画がなければ絶対に出会わなかったであろう作品。

あらすじを読むだけでは、なんのこっちゃさっぱりわからないが、感想を見てみると明らかに「ヤバい」作品だということがわかる。「ハメたい」って、ほんとにハメたいって事らしい。まぁソレ以外ないか。なので取り扱っているテーマとしては最悪級の内容になる。

ただ、アンチミステリの傑作との評価も多く、テーマが許せるなら一度読んでみても良さそう。というか私は読みます。地獄だとわかった上で飛び込むよ。

 

 

 

 

<!– しかしこういう所にアンチミステリの傑作が転がっているというのも面白いもんですね。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 26位:13作品(4票)エントリーNo.④

『虚航船団』筒井康隆(13)

著:筒井康隆
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鼬族の惑星クォールの刑紀999年6月3日、国籍不明の2基の核弾頭ミサイルによって国際都市ククモが攻撃され、翌4日、無数の小型単座戦闘艇に乗ったオオカマキリを従えた文房具の殺戮部隊が天空から飛来した。それはジャコウネコのスリカタ姉妹の大予言どおりの出来事だった―。宇宙と歴史のすべてを呑み込んだ超虚構の黙示録的世界。鬼才が放つ世紀末への戦慄のメッセージ。

「BOOK」データベース

出ました、奇書ランキング荒らし筒井康隆。なんと13回目の登場となります。紅白歌合戦で言えば佐良直美クラス……って知らなかった。

鼬(イタチ)族と文房具との戦闘、世界の終わり…な黙示録…ってマジで一体何?やはり筒井御大は天才なのだ。こんな物語を思い付く事の奇跡、そして実際に文庫本で500頁超の作品として書き上げてしまうという神秘。神に選ばれし超越文豪としか思えない。

 

 

 

 

<!– 『虚航船団』の刊行時キャッチコピーは「爆笑の純文学」。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 26位:13作品(4票)エントリーNo.⑤

『紗央里ちゃんの家』矢部嵩(初)

著:矢部 嵩
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叔母からの突然の電話で、祖母が風邪をこじらせて死んだと聞かされた。小学5年生の僕と父親を家に招き入れた叔母の腕は真っ赤に染まり、祖母のことも、急にいなくなったという従姉の紗央里ちゃんのことも、叔母夫婦には何を聞いてもはぐらかされるばかり。洗面所の床からひからびた指の欠片を見つけた僕はこっそり捜索を始めたが…。新鋭が描いた恐ろしき「家族」の姿。第13回日本ホラー小説大賞長編賞受賞。

「BOOK」データベース

個人的に凄く気になっている作家、矢部嵩。今まで矢部嵩作品は長編1作+掌編を数作読んだ限りでは、「ヤバい作品しか書かない鬼才」として認知している。概ね間違っていないはずだ。

一行目から様子がおかしく、正常な設定の作品を書く気がそもそも無い「シリアルヤバい作家」の一人だ。『紗央里ちゃんの家』が2006年のデビュー作。まだ5作品しか世に放っていないので、これからますます期待が持てる。

このランキングで初登場作品が既に4票を獲得している上位グループに属している事実からも、ヤバさの証明をしていると言えるのではないだろうか。早く読まなきゃ。

 

 

 

 

<!– 矢部嵩は同人誌『ひとひら怪談』シリーズにレギュラーとして登場してます。面白いよ。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 26位:13作品(4票)エントリーNo.⑥

●『人間椅子』江戸川乱歩(4)

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外務省書記官夫人である佳子は、美しい閨秀作家としても知られていた。そんな佳子のもとへ、突然ある男から原稿が送られてきた。その原稿には何が書かれていたろうか?…彼女がいま腰をおろしている書斎のイスのなかに、彼女をひそかに恋する男がひそみかくれている!肝を冷やす“人間椅子”の秘密はここに明かされた!巧緻な構成とスリリングな物語で、読者を満足させる傑作短編「人間椅子」。

「BOOK」データベース

「ああ、あの子の座る椅子になりたい…!!」とか「側溝になりたい…!!」とか思ったら、実行に移す前にこれを読んで落ち着いて。貴方には未来がある。

 

 

 

 

<!– 止めましたからね。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 26位:13作品(4票)エントリーNo.⑦

●『粘膜蜥蜴』飴村行(2)

著:飴村 行
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国民学校初等科に通う堀川真樹夫と中沢大吉は、ある時同級生の月ノ森雪麻呂から自宅に招待された。父は町で唯一の病院、月ノ森総合病院の院長であり、権勢を誇る月ノ森家に、2人は畏怖を抱いていた。〈ヘルビノ〉と呼ばれる頭部が蜥蜴の爬虫人に出迎えられた2人は、自宅に併設された病院地下の死体安置所に連れて行かれた。だがそこでは、権力を笠に着た雪麻呂の傍若無人な振る舞いと、凄惨な事件が待ち受けていた…。

「BOOK」データベース

飴村行の粘膜シリーズ2作目。頭がトカゲのヘルビノという人間が登場。生理的嫌悪感をそそる唯一無二の胸糞エログロバイオレンススリラーホラーシリーズ。本作にはミステリ要素も。

ちなみに飴村行は粘膜シリーズを書くのが大好きなようで、現状5作品+番外編1作品もリリースされているのです。良かったですね。まだまだ楽しめますよ。

 

 

 

 

<!– 嬉々として粘膜シリーズを読むような大人になりましょう。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 26位:13作品(4票)エントリーNo.⑧

●『向日葵の咲かない夏』道尾秀介(3)

著:道尾秀介
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明日から夏休みという終業式の日、小学校を休んだS君の家に寄った僕は、彼が家の中で首を吊っているのを発見する。慌てて学校に戻り、先生が警察と一緒に駆け付けてみると、なぜか死体は消えていた。「嘘じゃない。確かに見たんだ!」混乱する僕の前に、今度はS君の生まれ変わりと称するモノが現れ、訴えた。―僕は、殺されたんだ。半信半疑のまま、僕と妹・ミカはS君に言われるままに、真相を探る調査を開始した。

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さあ賛否両論。この気持ち悪さは一度体験して欲しい。賛か、否か。私は圧倒的に、賛。

奇書というのかはちょっとわからないけど、とても心に残った作品。これについては、ミステリ評論家の千街晶之氏の言葉がまさに言い得て妙なので紹介します。

『向日葵の咲かない夏』は、私にとって忘れられない小説のうちに含まれる。正直なところ、好き嫌いが分かれる小説ではあるだろう。共感可能かどうかも、読者間で意見が割れる筈だ。しかし、本当に心に残る小説というのはそういうものなのではないか。

 本当この通りだと思う。忘れられない一冊を体験したければ、ぜひ。

 

 

 

 

<!– 私は去年コロナに罹りうなされながら読んだので、さらに忘れられない一冊になりました。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 26位:13作品(4票)エントリーNo.⑨

●『瓶詰の地獄』夢野久作(初)

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極楽鳥が舞い、ヤシやパイナップルが生い繁る、南国の離れ小島。だが、海難事故により流れ着いた可愛らしい二人の兄妹が、この楽園で、世にも戦慄すべき地獄に出会ったとは誰が想像したであろう。それは、今となっては、彼らが海に流した三つの瓶に納められていたこの紙片からしかうかがい知ることは出来ない…

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夢野久作といえばもちろん元祖三大奇書『ドグラ・マグラ』を著した作家(1889年 – 1936年)。小説家以外に、陸軍少尉、禅僧、新聞記者、郵便局長の肩書も持っていたそう。作風はホラーや怪奇幻想小説の色が濃いめな印象。

さらにイメージとしては、正常を保ったふうな異常者がキーマンとして登場する感じ。時代背景を考えるとコンプラ意識もまだ低いだろうと思うので、表現でNGとかまだそれほど気にしなくて良かった時代だというのもあり、なかなかエグい事をさらりと書いていたりして、この時代の作品は不意のときめきも多い。

『ドグラ・マグラ』は長くて読めない…って方も、これなら手軽に狂えますね。

 

 

 

 

<!– 私は短編集『死後の恋』でこの作品を読みました。短くて奇が光る作品。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 26位:13作品(4票)エントリーNo.⑩

●『本にだって雄と雌があります』小田雅久仁(2)

著:小田 雅久仁
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大阪の旧家で今日も起こる幸せな奇跡。本だらけの祖父母の家には禁忌があった。書物の位置を決して変えてはいけない。ある蒸し暑い夜、九歳の少年がその掟を破ると書物と書物がばさばさと交わり、見たこともない本が現れた!本と本が結婚して、新しい本が生まれる!?血脈と蔵書と愛にあふれた世界的ご近所ファンタジー。

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小田雅久仁は本集計企画で二度目の登場。タイトルから伝わる奇妙な味わい。本にオスとメスがあるですって?そして、本と本が結婚して新しい本が生まれるだなんて、全く本が好きなのね小田さんは。

っていう話じゃなくて、世界観がヤベぇ。そしてその世界観を完璧に味わえるファンタジーな作品として秀逸に仕上がっているとのこと。はやく読まなきゃ。

小田雅久仁はまだ『増大派につぐ』『本にだって雄と雌があります』『残月記』『禍』の4作品しか本をリリースしていない新進気鋭の作家で、『禍』は本企画で2票獲得。『増大派に告ぐ』は第21回日本ファンタジーノベル大賞を受賞。『残月記』は第43回吉川英治文学新人賞&第43回日本SF大賞を受賞。

本作『本にだって雄と雌があります』は、第3回Twitter文学賞国内部門で第1位。どの作品も個性が強く、世界観が凄まじく仕上がっているのが特徴で、今後、注目しかない。

 

 

 

 

<!– 『残月記』も『禍』も大好きな世界観の作品。『禍』に収録の『髪禍』なんか、まじでヤバいっす。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 26位:13作品(4票)エントリーNo.⑪

●『魔女の子供はやってこない』矢部嵩(2)

著:矢部 嵩, イラスト:小島 アジコ
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小学生の夏子はある日「六〇六号室まで届けてください。お礼します。魔女」と書かれたへんてこなステッキを拾う。半信半疑で友達5人と部屋を訪ねるが、調子外れな魔女の暴走と勘違いで、あっさり2人が銃殺&毒殺されてしまい、夏子達はパニック状態に。反省したらしい魔女は、お詫びに「魔法で生き返してあげる」と提案するが―。日常が歪み、世界が反転する。夏子と魔女が繰り広げる、吐くほどキュートな暗黒系童話。

「BOOK」データベース

早速再びの登場、矢部嵩。こちらも大変に「ヤバい作品」と伺っております。むしろ、前述の『紗央里ちゃんの家』よりヤバさ度合いで言えば数段上と伺っております。

これは多分上記のあらすじと「ヤバい作品」だと言うこと以外はあまり何も情報を入れずに読んだほうがいいでしょうね。私も近々読みます。あぁ、ヤバいしか言ってない。

 

 

 

 

<!– しかしこの企画は、ヤバいしか言えないですよね本来。矢部嵩、今後も期待しか無い。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 26位:13作品(4票)エントリーNo.⑫

●『眩暈を愛して夢を見よ』小川勝己(初)

著:小川 勝己
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大学卒業後、AV制作会社に就職した須山隆治は、撮影現場で高校時代の憧れの先輩・柏木美南と再会してしまう。その後、会社が倒産し、アルバイトをして日々を送る須山だったが、美南が失踪したと聞き、彼女の行方を追い始める。調査が進むにつれ明らかになる美南の悲惨な過去。同時に彼女の過去に関わる人物が次々と殺されていく。やがて事件は一応の解決を見せるが…。横溝賞受賞作家が放つ驚天動地の大傑作ミステリ。

「BOOK」データベース

小川勝己も本企画で初めて知った作家さん。皆さん教えてくれてありがとうございます。そして、不勉強ですみません。さて、どんな作風なのかな?Wikipediaをポチり。

「バイオレンスでルナティックなノワールでデビューしたが、鬼畜で歪んだ登場人物・世界観を放縦に展開させる犯罪小説や、技巧的に作りこまれた本格推理、メタフィクションを援用した実験的なミステリなど、多彩なジャンルの作品を発表している」

おお、様々なキーワードが含まれているけどどれも大好物。本作『眩暈を愛して夢を見よ』はアンチミステリ作品とのこと。あらすじもなんだか嫌な感じで好き。

 

 

 

 

<!– AVの撮影現場で憧れの人に会うっていう設定がこじれてて嫌。で好き。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 26位:13作品(4票)エントリーNo.⑬

●『闇に用いる力学』竹本健治(4)

著:竹本 健治
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終わり、はじまる。
都心に神出鬼没の猛獣があらわれ、墜落事故・爆破事件が連続し、致死率の高いウイルスが蔓延の気配を見せ、権力者と超能力少年の集団が暗闘をはじめる――。この国は、私たちは、ここで破滅してしまうのだろうか?

公式サイトより(https://special.kobunsha.com/yamiriki/)

ミスター奇書ばっかり書く人・竹本健治の長編三部作。赤気篇、黄禍篇、青嵐篇の三篇で構成されているディストピアメタミステリ。赤気篇は1997年に刊行されカルト的人気を誇り、続編が待望されていたが25年の時を経て残り二篇が同時刊行。完結した。

ぜひ、公式サイトをご覧頂きたいのだが、三作が特殊な匣に入った特装版はなんと定価33,000円。気合の入りっぷりが半端じゃないぜ。

「なんだか凄そう」がキーワード。25年の執筆はもはやライフワーク。いつか味わわせていただきます。

 

 

 

<!– 募集期間の問題で今回は投票がなかったけど、同じく竹本健治のいろは歌ミステリ『瀬越家殺人事件』もランクインしてたかもしれない。 –>

 

 

 

以上、「4票」を投票いただいた第26位の13作品でした。

 

 

 

さあ、残す所25冊。あの作品とあの作品はまだ出てないな…とか勘のいい方は気づいている事でしょう。おそらくその作品、出てきますよ。(チャンネルはそのままはもう飽きてしまった)

 

 

 

#新日本三大奇書総選挙 24位:2作品(5票)

 

「5票」を獲得した2作品の紹介です。

 

今回の企画はテーマが奇書だけに、コアな作品を知っている方が参加してくださった形なので、一般的なタグで行うものよりは、数が少ないかも知れません。

 

ただその分、有識者の方々から多数票が入る書というのはそれだけで信頼度が高まります。5票以上入っている残りの作品は、どれもしっかりとヤバい本です。

 

 

新日本三大奇書総選挙 24位:2作品(5票)エントリーNo.①

●『死霊』埴谷雄高(初)

著:埴谷雄高
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晩夏酷暑の或る日、郊外の風癲病院の門をひとりの青年がくぐる。青年の名は三輪与志、当病院の若き精神病医と自己意識の飛躍をめぐって議論になり、真向う対立する。三輪与志の渇し求める“虚体”とは何か。三輪家四兄弟がそれぞれのめざす窮極の“革命”を語る『死霊』の世界。全宇宙における“存在”の秘密を生涯かけて追究した傑作。日本文学大賞受賞。

「BOOK」データベース

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!日本の三大奇書の名付け親の一人、埴谷雄高。はにやゆたかと読みます。本名は般若 豊(はんにゃ ゆたか)。なるほど。

本書は『死霊』と書いて「しれい」と読む。もともとは「死靈」表記。埴谷雄高が約半世紀かけて書き上げた、しかも「未完の書」。全十二章の構想で、九章まで書かれた所で公式に「未完」を宣言されている。

刑務所から出た3人の青年を中心に書かれた思弁的小説。形而上学的で、存在論的。戦後文学の幻の高峰、日本唯一無二のスペシャルにドでかい思想小説として、未完、難解なのにもかかわらず、現在に至るまで畏怖の念をもって語り伝えられている伝説的作品。

あらすじを語るなどできないし、とにかく詰め込まれた哲学がハンパない。読み終えたらそれだけで達成感で脳汁が溢れてしまいそうな書だ。

「アンチミステリ」ということでは全くないだろうが、日本屈指の問題作であり語り継がれる重厚な文学という意味で、別格の存在感を放つ奇書。

 

 

 

 

<!– 本書を調べると、「なんとか読み終えたぞ…ガハッ(吐血)」な感じの無数の屍達がいた。これが死霊の正体かも知れない。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 24位:2作品(5票)エントリーNo.②

●『レプリカたちの夜』一條次郎(3)

著:次郎, 一條
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動物レプリカ工場に勤める往本がシロクマを目撃したのは、夜中の十二時すぎだった。絶滅したはずの本物か、産業スパイか。「シロクマを殺せ」と工場長に命じられた往本は、混沌と不条理の世界に迷い込む。卓越したユーモアと圧倒的筆力で描き出すデヴィッド・リンチ的世界観。選考会を騒然とさせた新潮ミステリー大賞受賞作。「わかりませんよ。何があってもおかしくはない世の中ですから」。

「BOOK」データベース

一條次郎作品は3度目の登場。まだ4作品しかリリースしていないので4分の3が「奇」。「奇」な作品メーカーとしての人生を送る方針がしっかり立っている方なのでしょう。

本作は新潮ミステリー大賞を受賞しており、我が激烈推し・一生印税生活させるために国民全員で協力して本買おうぜ作家である伊坂幸太郎のコメントが「こりゃ読まなきゃ」というものだったので紹介します。

伊坂幸太郎「とにかくこの小説を世に出すべきだと思いました。ミステリーかどうか、そんなことはどうでもいいなあ、と感じるほど僕はこの作品を気に入っています」
選考委員絶賛の驚異の新人、第2回新潮ミステリー大賞受賞作

規格外の不条理世界が舞台のミステリ(ミステリなのか?(この感じが奇書感あっていいですね(何が)))。どう感じるかは読み手次第な感覚を味わうために、これも必読。

 

 

 

<!– レプリカといえば、トラウマ幻想アクションRPGの『Nier replicant』をやって唖然とした事を思い出した。 –>

 

 

以上、「5票」を投票いただいた第24位の2作品でした。

 

 

伝説的作品『死靈』が出てきちゃったので、もう怖いものもないですね。どんどん進めていきましょう。

 

 

#新日本三大奇書総選挙 21位:3作品(6票)

 

「6票」を獲得した3作品の紹介です。

 

ここまでくると、アンチミステリという意味での奇書とは多少違ったジャンルのものでも、どれも「納得!」なラインナップになっているのではないでしょうか。

 

 

新日本三大奇書総選挙 21位:3作品(6票)エントリーNo.①

●『皆勤の徒』酉島伝法(3)

著:酉島 伝法, イラスト:酉島 伝法
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高さ100メートルの巨大な鉄柱が支える小さな甲板の上に、“会社”は建っていた。語り手の従業者はそこで日々、異様な有機生命体を素材に商品を手作りする。雇用主である社長は“人間”と呼ばれる不定形の大型生物だ。甲板上とそれを取り巻く泥土の海だけが語り手の世界であり、そして日々の勤めは平穏ではない――第2回創元SF短編賞受賞の表題作にはじまる全4編。奇怪な造語に彩られた、誰も見たことのない異形の未来が読者の前に立ち現れる。デビュー作ながら第34回日本SF大賞を受賞した、現代SFの到達点にして世界水準の傑作!

「BOOK」データベース

円城塔曰く「地球ではあまり見かけない、人類にはまだ早い系作家」こと酉島伝法。

そのデビュー作×第34回日本SF大賞×第2回創元SF短編賞=間違いないに違いない。しかし、この順位に登場するだけ「人類にはまだ早い系」のSFなので、SF初心者の方は少し他のライトなSFを読んで肩をならしてから挑んだほうが良いのではないだろうか(この3作あたり↓)

著:星 新一
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著:アンディ ウィアー, 翻訳:小野田 和子
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著:野﨑まど
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私も『皆勤の徒』は未だに積んでいる作品なので、いずれ手を出したいと思っているものの、ちょっと準備してから…という感じ。でも傑作だしトンデモナイし、ちゃんと刺さればめちゃめちゃ面白いとは聞いているので、いつか積読棚から取り出して読む日を楽しみにしてます。

 

 

 

 

<!– 昔、皆勤賞を取るために意地でも学校に来てインフルエンザを撒き散らした同級生がいた。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 21位:3作品(6票)エントリーNo.②

●『神様ゲーム』麻耶雄嵩(7)

著:麻耶雄嵩
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小学四年生の芳雄の住む神降市で、連続して残酷で意味ありげな猫殺害事件が発生。芳雄は同級生と結成した探偵団で犯人捜しをはじめることにした。そんな時、転校してきたばかりのクラスメイト鈴木君に、「ぼくは神様なんだ。猫殺しの犯人も知っているよ。」と明かされる。大嘘つき?それとも何かのゲーム?数日後、芳雄たちは探偵団の本部として使っていた古い屋敷で死体を発見する。猫殺し犯がついに殺人を?芳雄は「神様」に真実を教えてほしいと頼むのだが…。

「BOOK」データベース

でたよ『神様ゲーム』笑。

子ども向けレーベル「講談社ミステリーランド」で刊行された、奇才・麻耶雄嵩が子ども達のために書き上げた、子ども向けジュヴナイルミステリ。

……って流石に無理がありましたね申し訳ございません。子どもには読ませられない弩級の強肩スラッガーミステリです!!!!

いやしかし、面白いんだこれが……大人が愉しく読んでぶっ飛びましょう。

 

 

 

 

<!– 続編の『さよなら神様』も傑作です。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 21位:3作品(6票)エントリーNo.③

●『天帝のはしたなき果実』古野まほろ(3)

著:古野 まほろ
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勁草館高校の吹奏楽部に所属する古野まほろは、コンテストでの優勝を目指し日夜猛練習に励んでいた。そんな中、学園の謎を追っていた級友が斬首死体となって発見される。犯人は誰か?吹奏楽部のメンバーによる壮絶な推理合戦の幕が上がる!青春×SF×幻想の要素を盛り込んだ、最上かつ型破りな伝説の本格ミステリ小説

「BOOK」データベース

不勉強なため本企画で知った作家・古野まほろのデビュー作かつ「天帝」シリーズ第一作。この「天帝」シリーズ自体が元々「第五の奇書」に連なる黒い水脈を指向して書かれた作品であるとのこと。正統派奇書。いや正統派奇書ってなんだ。

アンチミステリ、メタミステリを意識して真っ向勝負で挑んだ作品ということで、やはり評価を見てみると割れてる割れてる、賛否が。しかし、この割れっぷりの中気がついたのは、2017年の本人のTwitterでの炎上も割れる1つの原因になっているらしい。作品の外に物議を醸してしまったということか。作品自体には罪はない派だけど、あとは好みの問題ですね。

 

 

 

<!– 天帝シリーズも本企画で初めて知ったので、読みたいが止まらない。 –>

 

 

以上、「6票」を投票いただいた第21位の3作品でした。

 

 

奇書がテーマなので、あらすじだけでは伝わりにくい魅力を(未読の状態で)伝えようとして余計な文章を書いているけど、伝わっているのでしょうか。書きながらどんどん不安になっていきますね。

 

まぁ、んなこた置いておいて、残り20作品です。

 

 

#新日本三大奇書総選挙 14位:7作品(7票)

 

「7票」を獲得したのは7作品。ここにきて同票数作品が被りました。

 

ここは3作品既読だったので「紹介しやすい!ホッ…」と一瞬思ったけど「いや、やっぱり紹介ムズいな…」と即座に思い返しました。そんな愛すべき奇妙な作品達。

 

新日本三大奇書総選挙 14位:7作品(7票)エントリーNo.①

●『ΑΩ―超空想科学怪奇譚』小林泰三(7)

著:小林 泰三
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大怪獣とヒーローが、 この世を地獄に変える。

旅客機の墜落事故が発生。
凄惨な事故に生存者は皆無だったが、諸星隼人は一本の腕から再生し蘇った。
奇妙な復活劇の後、異様な事件が隼人の周りで起き始める。
謎の新興宗教「アルファ・オメガ」の台頭、破壊の限りを尽くす大怪獣の出現。
そして巨大な「超人」への変身――宇宙生命体“ガ”によって生まれ変わり人類を救う戦いに身を投じた隼人が直面したのは、血肉にまみれた地獄だった。
科学的見地から描き抜かれた、超SFハード・バトルアクション。

「BOOK」データベース

追悼・小林泰三。ホラーにミステリにグロテスクにサイコにスリラーに怪奇幻想に…縦横無尽にその能力を遺憾なく発揮した稀有な作家さん。「メルヘン殺し」シリーズの興奮は忘れられません。

そんなヤスミンの(いきなりニックネーム)SFハードグロテスクアクションホラー。面白くない訳がないし、人を選ばない訳もない。

触れたことがなければ一度触れて欲しい、自分が「そっち側」かどうかを確認する赤黒いリトマス試験紙。

 

 

 

 

<!– このAΩは、2023年の角川ホラー文庫からの小林泰三復刊祭りの1つ。他にも傑作が数多い。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 14位:7作品(7票)エントリーNo.②

●『残像に口紅を』筒井康隆(14)

著:筒井康隆
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「あ」が使えなくなると、「愛」も「あなた」も消えてしまった。世界からひとつ、またひとつと、ことばが消えてゆく。愛するものを失うことは、とても哀しい…。言語が消滅するなかで、執筆し、飲食し、講演し、交情する小説家を描き、その後の著者自身の断筆状況を予感させる、究極の実験的長篇小説。

「BOOK」データベース

ありがとう、筒井康隆。貴方は最高の文學サイコ野郎です。ここまで皆に愛され、どの作品も挑戦に満ちていて、さらに傑作ばかりを生み出す作家はこの世に2人といないでしょう。

本ランキングで遂に前人未到の14回登場。鳴り止まないスタンディングオベーション。紅白歌合戦でいえば、ミス・シンデレラハネムーンこと岩崎宏美、クイーンofドレミの歌ことペギー葉山、美味しいお酒 飲めりゃいい美人こと長山洋子、女流カブトムシことaikoと同格です。見事。

本作『残像に口紅を』は、徐々に文字が消えていく世界で、ある作家がそのプライドに賭けてなんとか物語を成立させようと奮闘する奇妙な話。ただ実験的なだけかと思いきや、タイトルの意味がわかった時にホロリと来たり、妙に生々しい官能小説めいてみたり、作家の哲学をかましてみたりと、美味しい所だらけ。

読み終えた頃には、この作品を使って我が子に自由研究させようと思うはず。(最後何言ってるかわかんないなこれ)

 

 

 

 

<!– Tiktokでけんご氏がこの作品で初めて「Tiktok売れ現象」を成し遂げた記念碑的作品でもある。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 14位:7作品(7票)エントリーNo.③

●『ジョーカー』清涼院流水(3)

著:清涼院 流水
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屍体装飾、遠隔殺人、アリバイ工作。作中作で示される「推理小説の構成要素三十項」を網羅するかのように、陸の孤島・幻影城で繰り返される殺人事件。「芸術家」を名乗る殺人者に、犯罪捜査のプロフェッショナルJDC(日本探偵倶楽部)の精鋭が挑む。

「BOOK」データベース

はいみんな怒るやつ。

これはミステリなのか?読者を莫迦にすんなよ!と日本全国のアパートの壁に穴が沢山空いた小説ランキング殿堂入り問題作。ちなみに私は大っ好き。賛否両論どんとこい。これが「流水大説」だ!

しかしこの作品はちょっと特殊な事情があって、頭のおかしい『ジョーカー』とさらに頭のおかしい『コズミック』という別々の作品があり、しかし繋げて『コズミック・ジョーカー』という作品として読む事もできる(むしろその読み方を清涼院流水本人が推奨している)ため、『ジョーカー』単体の票と、『コズミック』単体の票と、『コズミック・ジョーカー』としての票の3通りに割れる事になりました。

でも、やっぱり『コズミック』と『ジョーカー』は個別の作品なので、苦渋の判断で敢えて『コズミック・ジョーカー』としていただいた方の票は『コズミック』と『ジョーカー』それぞれ一票ずつ入れさせていただきました。

とにかく楽しめるかどうかはあなた次第です(by関暁夫)な作品なので、興味があればぜひ。

 

 

 

 

<!– コズミック・ジョーカーについて語り明かしたいよ。青春ど真ん中。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 14位:7作品(7票)エントリーNo.④

●『酔歩する男』小林泰三(8)

著:小林 泰三
¥455 (2024/05/16 23:03時点 | Amazon調べ)
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先程の『ΑΩ―超空想科学怪奇譚』に引き続き、ヤスミンの伝説的怪作がランクイン。

『玩具修理者』に収録の短編なのであらすじはあえて省いたが、「時間」と「タイムトラベル」がテーマの傑作ホラーSFと名高い。読みながらどこかに連れて行かれてしまいそうな幻惑的な怪作で、SNSではいつの日も『酔歩する男』についての感想や議論が溢れている。見ない日はないほど常に誰かに読まれている名作なので、油断してないで早く読んで欲しい。

お前はどうなんだって?未読ですすみません。積んでるんですけどね……

 

 

 

 

<!– ヤスミン愛を語ってる暇があったら早く読めってこってすね。すみません。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 14位:7作品(7票)エントリーNo.⑤

●『堕天使拷問刑』飛鳥部勝則(3)

著:飛鳥部 勝則, イラスト:PARADISE D
¥5,850 (2024/05/16 07:58時点 | Amazon調べ)
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両親を事故で亡くした中学1年生の如月タクマは、母方の実家に引き取られるが、そこでは魔術崇拝者の祖父が密室の蔵で怪死していた。さらに数年前、祖父と町長の座をめぐり争っていた一族の女三人を襲った斬首事件。二つの異常な死は、祖父が召喚した悪魔の仕業だと囁かれていた。そんな呪われた町で、タクマは「月へ行きたい」と呟く少女、江留美麗に惹かれた。残虐な斬首事件が再び起こるとも知らず…。

「BOOK」データベース

祝・復刊!転売ヤーざまあ。Amazonの価格もみるみるうちに4桁に。でも、まだ高いのでAmazonやメルカリなどで高い中古本を掴まされないように。今は正式に【芳林堂書店と、10冊】のゴシック復興三部作復刊プロジェクトで『堕天使拷問刑』『黒と愛』『鏡陥穽』の三作は公式サイトで定価で買えるのでそちらからお願いします。

▼公式サイトから買えます
https://shosen.tokyo/?mode=grp&gid=2893705

肝心の中身についてはまだ読んでないから詳しい事は言えないんですが、ゴシックのキーワード「城と悪魔」がテーマとなり、村社会、リンチ、ジュヴナイル、天使と悪魔、エログロ、本格ミステリ、ホラー…とこれでもかと言わんばかりのヤバい具がゴロゴログツグツ煮込まれた異形の怪作だとか。

本作の評価が低い人を周囲で見かけたことがないので、それだけ本物として復刊を心待ちにされていたのでしょう。愛され作家・飛鳥部勝則の傑作をぜひ多くの方が手にとって、残りの作品もバンバン復刊してもらいましょう。新刊だって出して欲しい。

 

 

 

 

<!– 読みたい本が渋滞しているんだけど『堕天使拷問刑』も積んでるんだよな…人生が足りなすぎる。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 14位:7作品(7票)エントリーNo.⑥

●『血の配達屋さん』北見崇史(初)

著:北見 崇史
¥713 (2024/05/13 17:51時点 | Amazon調べ)
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家出した母を連れ戻すため、大学生の私は北国の港町・独鈷路戸にやって来た。赤錆に覆われ、動物の死骸が打ち捨てられた町は荒涼としている。あてもなく歩くうち、丘の上の廃墟で母と老人たちが凄まじい腐臭の中、奇妙な儀式を行っているのを目撃する。それがすべての始まりだった――。真の“恐怖”をあなたは体感する。阿鼻叫喚、怒涛の展開に絶句するノンストップ・ホラー! 第39回横溝正史ミステリ&ホラー大賞優秀賞受賞作。

「BOOK」データベース

新進気鋭作家のデビュー&問題作が登場。『出航』のタイトルで、選考会で賛否両論を巻き起こして2019年第39回横溝正史ミステリ&ホラー大賞で優秀賞を取った作品。私も当時単行本の『出航』の方で読みました↓

どうよこの表紙。こっちの方が世界観がしっかり出てると思うのよね。

文庫版『血の配達屋さん』の装丁は雰囲気がガラリと変わり、綾辻行人『Another』シリーズや相沢沙呼『medium 霊媒探偵城塚翡翠』シリーズ、今村昌弘『屍人荘の殺人』シリーズ、でおなじみ遠田志帆さんが手掛けた「ちょっとヤバくて品のある魅力的なホラー」っぽい表紙になっています。

 

…いや、全然そんなライトなもんじゃないからね?

 

 

あ!遠田さんの素敵な装丁だ♡オシャレ♡チョコレートと一緒に買ってよも♡

 

 

ご愁傷様です。

 

 

おそらくこうして騙された人が大多数なのではないだろうか。フルスロットルで爆進する鬼畜ホラー。ぜひ。

 

 

 

 

<!– 表紙絵でついつい買っちゃう本ってありますよね。重ね重ねご愁傷様です。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 14位:7作品(7票)エントリーNo.⑦

●『魍魎の匣』京極夏彦(9)

講談社
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匣の中には綺麗な娘がぴったり入ってゐた。箱を祀る奇妙な霊能者。箱詰めにされた少女達の四肢。そして巨大な箱型の建物―箱を巡る虚妄が美少女転落事件とバラバラ殺人を結ぶ。探偵・榎木津、文士・関口、刑事・木場らがみな事件に関わり京極堂の元へ。果たして憑物は落とせるのか!?日本推理作家協会賞に輝いた超絶ミステリ、妖怪シリーズ第2弾。

「BOOK」データベース

天才京極夏彦の奇がみつしり詰まった超絶ミステリ大長篇。びっくり仰天の連続とスケールのデカさ。それでいて決して大味にとどまらない完璧なミステリ。1,060Pずっと面白い。どうなってるの。

300P位のミステリだと、大体残り50Pくらいで「そろそろか」となるのが、1,060Pだともはや感覚がバグってしまいどこからがクライマックスなのかわからずハラハラドキドキしながら読んでしまいます。

京極夏彦作品は恥ずかしながらまだ3作しか読んでいないくせに魅力を語ってみよう。

通常のミステリは様々な要素がラストに明かされることで気持ちよく落ちる訳です。京極大長篇の場合は、もちろんその流れを汲みつつも、要素それぞれが1つの作品として語れる規模とクオリティを誇り、なおかつその全要素たちがラストに向けてありったけの種明かしをしっかりぶち撒けてくる。だから、長ければ長いほど面白くなる独自の価値観を生み出してしまっている、他に類のないミステリ世界だと思う。唯一無二。

『魍魎の匣』に至っては、その「長さ」に頼っただけじゃない完璧な内容なので、ぜひ、読む隕石に触れてほしい。

 

 

 

<!– 「読む隕石」っていうキャッチコピーは、でもやっぱりよくわからない。どんなテンションでつけたんやこれ。 –>

 

 

 

以上、「7票」を投票いただいた第14位の7作品でした。

 

 

それではどんどん行きましょう。こんな所読んでる人なんかいないでしょうしね。

 

 

#新日本三大奇書総選挙 11位:3作品(8票)

 

 

惜しくもベスト10入りを逃した「8票」獲得の3作品です。行ってみよう!

 

 

 

新日本三大奇書総選挙 11位:3作品(8票)エントリーNo.①

●『奇偶』山口雅也(3)

著:山口雅也
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「神は骰子を振らない」ならば全ては必然だというのか。奇妙な偶然の連鎖の果てに起こった原発事故を皮切りに「偶然」に翻弄される推理作家・火渡雅。太極柄ネクタイの男の事故死と現場での怪しい人影を目撃した後、片方の視力を失うが。思想と思索に満ちた知の書であり、不安と不穏を描き出した傑作。『黒死館殺人事件』『ドグラ・マグラ』『虚無への供物』『匣の中の失楽』日本推理小説界の4大奇書に連なる第5の奇書!

「BOOK」データベース

もうすっかり忘れている人が9割、人は話し方が9割、むしろここまで読まない人が9割9分、だと思うが、最初に触れた三大奇書の知識で、そもそもこんな奇書の投票などせずとも元々「第5の奇書」の一軍として語られている山口雅也『奇偶』がランクイン。

「偶然」と「必然」とは何なのか。その思索に満ちた一級品のアンチミステリ。未読の私が余計な事を語る必要も無いくらいに、奇書という文脈を追うのであれば一読の価値があるでしょう。

 

 

 

 

<!– 偶然がテーマ、って、事実は小説より奇なりを小説でやろうとしたってことですかね。読むのが楽しみ。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 11位:3作品(8票)エントリーNo.②

●『独白するユニバーサル横メルカトル』平山夢明(8)

著:平山 夢明
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タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。彼が語る、主人とその息子のおぞましい所行を端正な文体で綴り、日本推理作家協会賞を受賞した表題作。学校でいじめられ、家庭では義父の暴力に晒される少女が、絶望の果てに連続殺人鬼に救いを求める「無垢の祈り」。限りなく残酷でいて、静謐な美しさを湛える、ホラー小説史に燦然と輝く奇跡の作品集。

「BOOK」データベース

我が「第二の青春の書」。読書離れしていた自分を再び本の魅力を教えてくれた一冊です。ジャケ買いしたよね。そんな事はどうでもいいか。でもそういう何かのきっかけになる本って、誰しも持ってますよね。

タイトル、装丁、収録されている短編の内容。どれもグロ…いや素晴らしい出来栄えの怪作です。ミステリもありつつ、主なジャンルはホラーというか怪奇/猟奇小説。要するに純然たる平山作品。しかし、ただグロいだけではなく、本収録作品には「品や格調の高さ」「美しさ」がある気がする。

華麗でぶっ飛んだノワール小説。文学的な要素も高い作品。グロ耐性があれば、ぜひ挑戦して欲しい。

 

 

 

 

<!– 収録作の『無垢の祈り』は映像化もされています。お薦めの一冊。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 11位:3作品(8票)エントリーNo.③

●『粘膜人間』飴村行(3)

著:飴村 行
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「弟を殺そう」――身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。その暴力に脅える長兄の利一と次兄の祐二は、弟の殺害を計画した。だが圧倒的な体力差に為すすべもない二人は、父親までも蹂躙されるにいたり、村のはずれに棲む“ある男たち”に依頼することにした。グロテスクな容貌を持つ彼らは何者なのか? そして待ち受ける凄絶な運命とは……。第15回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞した衝撃の問題作。

「BOOK」データベース

「キショ系奇書」のトップランカー、飴村行のデビュー作にして、ライフワーク「粘膜」シリーズの記念すべき第1作。ここから暴力的でグロテスク。人間と非人間が入り乱れるこれまた誰も真似できない、真似しない稀有な作風で、こっちの道を歩むと決めた彼岸の作家さんです。素晴らしい。

異常な世界観や設定は、ある意味クールな目と筆力で全体を捉えて、湧き上がるインスピレーションを暴走しないようにコントロールする必要があります。そうでないとただただ頭のおかしい作品になってしまう。

ここまで愛されて、続くシリーズのその見事な筆さばきに圧倒されながら強引に納得されて、その世界観に没入してほしいなと思います。「粘膜」シリーズの世界を体感するVRゴーグルとか発売したら売れ…ないか。

 

 

 

<!– 「粘膜」シリーズ、ずっと気になってるんだよな…読まないといけないなこれは。 –>

 

 

 

以上、「8票」を投票いただいた第11位の3作品でした。

 

 

それではいよいよ、トップ10の登場です。

 

#新日本三大奇書総選挙 9位:2作品(10票)

 

 

大変長らくお待たせいたしました。

 

新日本三大奇書総選挙、ベスト10に輝いた作品の発表です!!

 

キリよく「10票」獲得したのは2作品。そしてベスト10作品が同着などで11作品などにならず、きちんと10作品に収まった(のが、個人的になんとなく嬉しい。

 

では、まいります。

 

 

 

新日本三大奇書総選挙 9位:2作品(10票)エントリーNo.①

●『黒い仏』殊能将之(2)

著:殊能将之
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9世紀の天台僧・円載にまつわる唐の秘宝探しと、1つの指紋も残されていない部屋で発見された身元不明死体。無関係に見える2つの事柄の接点とは? 日本シリーズに沸く福岡、その裏で跋扈する2つの力。複雑怪奇な事件の解を、名探偵・石動戯作(いするぎぎさく)は、導き出せるのか? 賛否両論、前代未聞、超絶技巧の問題作。

「BOOK」データベース

夭逝の天才・殊能将之の一般的な代表作と言えば、デビュー作で第13回メフィスト賞受賞作の『ハサミ男』ですよね。私もこれを先に読みました。前情報無しにさっさと読んでおきたい傑作ミステリ。お薦め。

しかし、『ハサミ男』を超える傑作がこの世に存在すると言うのです。それが「探偵・石動戯作シリーズ」。

  • 『美濃牛』(2000年)
  • 『黒い仏』(2001年)
  • 『鏡の中は日曜日』(2001年)
  • 『樒 / 榁(しきみ / むろ)』(2002年)
  • 『キマイラの新しい城』(2004年)

残念ながらこの5作品しかないのだが、シリーズと言いながらそれぞれ核となるアイデアが異なり、どれも味わい深いものとなっている。殊能将之好きの方からは『ハサミ男』よりも断然このシリーズを推していただくことが多い。

その中に燦然と輝く奇書『黒い仏』。なんて表現したらいいんでしょうね。大笑いしちゃった。そして、大好きになっちゃいました。これぞアンチミステリ。これぞ、奇書!!

ちなみに石動戯作シリーズは、割と独立しているのでおそらくどれから読んでも差し支えないっちゃあ差し支えないけれど、大事な人物が後の作品に登場したりもするので、せっかくだから順番に読みましょうね。

ぜひ、ぶったまげて欲しい!

 

 

 

 

<!– 賛否両論には違いないだろうけど、『黒い仏』には「賛」が多くあって欲しいと思う。大好き。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 9位:2作品(10票)エントリーNo.②

●『熱帯』森見登美彦(4)

著:森見 登美彦
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沈黙読書会で見かけた『熱帯』は、なんとも奇妙な本だった!謎の解明に勤しむ「学団」に、神出鬼没の古本屋台「暴夜書房」、鍵を握る飴色のカードボックスと、「部屋の中の部屋」…。東京の片隅で始まった冒険は京都を駆け抜け、満州の夜を潜り、数多の語り手の魂を乗り継いで、いざ謎の源流へ―!

「BOOK」データベース

我らがモリミーきっての大作奇書。クセは強いけどファンの多い『四畳半神話大系』や『夜は短し歩けよ乙女』や『有頂天家族』などのような作品とは若干テイストが異なり、とにかく幻視の渦の中に巻き込まれていく様な不思議な読み口。好き嫌いは分かれると思う。

私は森見登美彦作品は全て読破済ですが、ベスト5を挙げるなら必ず入ってくる程好きな作品。

森見登美彦は個人的には「苦悩の天才文豪」だと思っている。その苦悩の煮込み汁が存分に注ぎ込まれたのがこの作品だろう。なんというか、推しの苦悩のぐるぐるを原体験できるような感覚で好きなんだと思う。

人の脳みそに触れるなら、推しの脳に触れようぜ。

 

 

 

 

<!– 人は悩むことで成長するとか、涙の数だけ強くなれるよとかいうけど、悩むのも泣くのも大変。 –>

 

 

 

以上、「10票」を獲得した第9位の2作品でした。

 

 

 

#新日本三大奇書総選挙 8位:1作品(11票)

 

 

「11票」を獲得した第8位。1作品のみです。

 

 

新日本三大奇書総選挙 8位:1作品(11票)

●『九十九十九』舞城王太郎(7)

著:舞城王太郎
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あまりの美しさに、素顔を見せるだけで相手を失神させてしまう僕は加藤家の養子となり、九十九十九(ツクモジュウク)と名づけられた。九十九十九は日本探偵倶楽部(JDC)に所属する探偵神でもある。聖書、創世記、ヨハネの黙示録の見立て連続殺人事件に探偵神の僕は挑む。清涼院流水作品の人気キャラクターが舞城ワールドで大活躍!

「BOOK」データベース

夢の…凶夢のコラボ。

一部の(一部か?)方が激怒しちゃう圧倒的個性を放つミステリ、「流水大説」なるジャンルを一人で確立させた天才作家・清涼院流水のJDCシリーズに登場する「探偵神」こと九十九十九が主人公の、独自の世界観を持つ「文字の圧の破壊的美学」で駆け抜ける天才覆面作家・舞城王太郎によるJDCトリビュート作品。

この九十九十九という探偵は人気キャラクターなのですが、目を見るだけで失神してしまうほどの美しい容貌を持つだけでなく、推理に必要な手掛かりが全て揃うと、一瞬にして真相を悟ってしまう「神通理気(じんつうりき)」なるトンデモナイ異能の持ち主。そして日英双方の大犯罪を解決したことで国際的に評価されていて、「探偵神 (God Of Detective)」の称号を与えられた存在なのです。どういうことなの?

 

そんな作品…

 

面白くならない訳がない。

 

否、とんでもない事にならない訳がない。

 

一筋縄でいかないとんでもないメタ構造が読者を待つ。心して失神せよ。

 

 

 

 

<!– JDCトリビュート作品は西尾維新も2作品書いてます。 –>

 

 

 

以上、「11票」を獲得した第8位の1作品でした。どんどん行きましょう。

 

 

 

#新日本三大奇書総選挙 7位:1作品(13票)

 

 

第7位も1作品のみ。13票獲得!

 

 

新日本三大奇書総選挙 7位:1作品(13票)

●『文字渦』円城塔(7)

著:円城塔
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「昔、文字は本当に生きていたのじゃないかと思わないかい」――。始皇帝の陵墓づくりに始まり、道教、仏教、分子生物学、情報科学を縦横に、変化を続ける「文字」を主役として繰り広げられる異色の連作集。文字を闘わせる遊戯に隠された謎、連続殺「字」事件の奇妙な結末、本文から脱出し短編間を渡り歩くルビの旅……。雑誌「新潮」連載中からあまりの常識破りにSNS騒然、「電子化は無理なやつ」の声多数(しかし電子書籍化に成功しました)、中国語版翻訳者の丁丁虫氏は「翻訳不能!」と困惑顔。小説の地平を拓く12編、川端康成文学賞・日本SF大賞W受賞の話題作。(解説・木原善彦)

「BOOK」データベース

↑のあらすじ読みました?これまたクレイ字ーな作品。「字」をテーマにしたSF文学ということにはなっているけど、ジャンル分け不能なのではなかろうか。殺「字」事件ってなんだよ…

こういう創作意欲ってどこから湧いてくるんでしょうね。というか、何回かこの表現を使っているけど、「思い付く」と「実際に書き上げる」との隔たりはとんでもない距離があると思うんですよね。いわゆる「超えられない壁」ってヤツです。

だから、この壁を超えて異端のアイデアを仕上げた作品はそれだけで通常の人ができない領域に踏み込んでしまっているので、存在自体が逸脱した「奇書」として取り扱いされやすいのかも知れないですね。

とにかく「着想から奇」の問題作。要チェック!

 

 

 

 

<!– でも文字の成り立ちって面白いですよね。象形文字から漢字になっていくのは出世魚みたいで好き。 –>

 

 

 

以上、「13票」を獲得した第7位の作品でした。

 

 

さぁ次はベスト5だ!

 

 

#新日本三大奇書総選挙 5位:2作品(15票)

 

 

第5位は2作品となりました。15票獲得!

 

どちらの作品も、私の偏愛奇書でございました。最高。

 

 

新日本三大奇書総選挙 5位:2作品(15票)エントリーNo.①

●『コズミック』清涼院流水(4)

著:清涼院流水
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本格ミステリ史上、最もバッシングを受けた鬼才のデビュー作。メフィスト賞の性格を決定づけ、後の作家に絶大な影響を与えた超問題作。1200の密室で1200人が殺されるという、密室卿を名乗る正体不明の人物からの犯罪予告が届く。1200年間、誰にも解けなかった密室の秘密を知ると豪語する密室卿の正体とは何か。JDC(日本探偵倶楽部)きっての天才にして、名探偵をも超越したメタ探偵・九十九十九が挑む!

「BOOK」データベース

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

最高……最高だよ……最高の奇書……

誰がなんと言おうとこれは絶品……!!!

↑の紹介文を読んでもわかると思いますが、「超」がつくほどの問題作です。私は別に異端の書だけが好きなわけではないけど、青春時代に読んで衝撃を受けた作品であることは揺るがない。念のため、2020年のポストを貼っておきます。(ここにドグラ・マグラもいるな…)

読書性癖暴露ポスト

 

 

という事で大っ好きな作品な訳ですが、とにかく規格外。開幕早々の「1200個の密室で1200人死ぬ」宣言。そして私は文庫本で読んだのですが、冒頭から清涼院流水本人からのドヤ顔での「読み方ガイド」がまた楽しい。以下がその内容。

  • 『コズミック』は『コズミック 流』『コズミック 水』の2分冊。
  • 『ジョーカー』は『ジョーカー 清』『ジョーカー 涼』の2分冊。
  • 『コズミック』の2冊、『ジョーカー』の2冊を順番に読んでも構わない。
  • しかし一番楽しめるのは、『コズミック 流』 → 『ジョーカー 清』 → 『ジョーカー 涼』 → 『コズミック 水』の順で読むこと!
  • ほらみて、こうするとさ、「清涼in流水」になるでしょ!
  • これが理想の流水読みであーーーーーーーる!!

てな塩梅で、読む前からボンボコボンボコ自らドヤ顔でハードルをあげまくる清涼氏。好き過ぎる。

そしてそれぞれの文庫本の装丁ですが、この2通りの読み方以外で並べても、実は表紙の絵が繋がる様な構成になっています。スゴイでしょ(ドヤ顔)。

表紙はどの並べ方でも成立する

なので、読む前からだいぶ様子がおかしい事に賢明な読者様なら気が付くはずです。それを承知した上で読み始めたのなら、もう乗るしかない、このビッグウェーブに。

 

ミステリとしても勿論楽しめますが、奇書として、それよりなにより、流水大説として楽しみましょう!

 

 

 

 

<!– 今回の企画で、タイムライン上に『コズミック』『ジョーカー』の文字が乱舞する様を見れた事は1つの収穫であり、今年の楽しかった思い出ランキング上位に位置することになりました。みんな、ありがとう。次 –>

 

新日本三大奇書総選挙 5位:2作品(15票)エントリーNo.②

●『箱男』安部公房(7)

新潮社
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全国各地には、かなりの数の箱男が身をひそめている。
どうやら世間は箱男について、口をつぐんだままにしておくつもりらしい――。

ダンボール箱を頭からすっぽりとかぶり、都市を彷徨する箱男は、覗き窓から何を見つめるのだろう。一切の帰属を捨て去り、存在証明を放棄することで彼が求め、そして得たものは? 贋箱男との錯綜した関係、看護婦との絶望的な愛。輝かしいイメージの連鎖と目まぐるしく転換する場面(シーン)。
読者を幻惑する幾つものトリックを仕掛けながら記述されてゆく、実験的精神溢れる書下ろし長編。

「BOOK」データベース

連続して私の偏愛する一冊が登場、Mr.天才不条理文豪・安部公房。好き好き大好き超愛してる。

私の『箱男』に関する愛と詳細なネタバレは別の記事で書いたのでそちらに譲りますが、とにかく鬱屈したコンプレックスと欲望、意味の分からないヤバい人の人生哲学が交錯しまくり。

「箱」という世界の境界線を媒介して行われる「見る/見られる」「匿名/実在」「主観/客観」「欲望/冷めた目」の罠・言葉の迷宮…安部公房氏による超一級の不条理小説です。

読みながら、箱男の強引な謎論理とその魅力に惹き込まれてしまうことは確実。今自分は何を読んでいるのか、「どちら側」の感覚で読み進めれば良いのか?どんどんわからなくなってしまうことでしょう。

この世界観、ぜひ触れて欲しい。日本が誇るイミフ文学です。何度でも言うぞ、好き。

 

 

 

 

<!– どうやら浅野忠信、佐藤浩市が主演・共演での映画化が決定したようです(2023年12月現在)。今から楽しみでしょうがない。好き。 –>

 

 

 

以上、「15票」を獲得した第5位の2作品でした。

 

 

続いて、第4位の発表です!!!!!

 

 

#新日本三大奇書総選挙 4位:1作品(16票)

 

 

惜しくも「新日本三大奇書」入りを逃した第4位。

 

 

票数のカブりなしで1作品。16票獲得!!!

 

 

一風変わった怪作の登場です。

 

 

 

新日本三大奇書総選挙 4位:1作品(16票)

●『〔少女庭国〕』矢部嵩(3)

著:矢部 嵩
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卒業式会場の講堂へと続く狭い通路を歩いていた中3の仁科羊歯子は、気づくと暗い部屋に寝ていた。隣に続くドアには、こんな貼り紙が。卒業生各位。下記の通り卒業試験を実施する。“ドアの開けられた部屋の数をnとし死んだ卒業生の人数をmとする時、n‐m=1とせよ。時間は無制限とする”羊歯子がドアを開けると、同じく寝ていた中3女子が目覚める。またたく間に人数は13人に。脱出条件“卒業条件”に対して彼女たちがとった行動は…。扉を開けるたび、中3女子が目覚める。扉を開けるたび、中3女子が無限に増えてゆく。果てることのない少女たちの“長く短い脱出の物語”。

「BOOK」データベース

Mr.ヤバい本しかかかない作家(本企画においてこの肩書の人多すぎる)こと・鬼才矢部嵩のある意味、現時点の代表作とも言える『〔少女庭国〕』が4位にランクイン。

 

うーん。なんて言ったら良いのかわからない。この作品に至っては。

 

面白いんだけど、面白いという表現があまり似合わない。

 

つまらないかと言ったら全然そんな事ないしむしろ興味深い。

 

失礼を承知で敢えて一言で言うなら、邪神の自由研究。

 

この作品を書いた動機がわからないんですよね。ちょっと常人のモチベーションじゃない感じ。でもそれが奇書第4位たるゆえんというか。「一体何を読まされているのか」感で言えば1位じゃないかな。

 

でも決して勘違いしないでほしいのは、この作品はまごうことなき傑作だ、ということです。

 

読後感が良いわけでもない。希望も多分ない。内容も理解しがたい。読中ものすごい興奮がある訳でもない。静かに震えるというか、カフェイン摂取以外の理由でこの世の地獄みたいに煮詰めたエスプレッソをどくどく注がれている様な。

 

不思議で、邪悪で、奇妙な一冊。

 

 

 

 

<!– ちなみにちゃんと『〔少女庭国〕』の表記で投票してくれた人は16人中8人。この均等な割れっぷりも、本作の整然とした狂気に近いものを感じました。 –>

 

 

 

以上、「16票」を獲得した第4位の作品でした。

 

 

そして遂に、第3位です!!!!!

 

 

#新日本三大奇書総選挙 3位:1作品(17票)

 

 

皆様、大っ変長らくおまたせいたしました。

 

 

いよいよ。本当にいよいよです。

 

 

「新日本三大奇書」決定の瞬間です!

 

 

票数のカブりなしで1作品。17票獲得!!!

 

 

第3位に輝いた作品は、こちら!!

 

 

新日本三大奇書総選挙 3位:1作品(17票)

●『家畜人ヤプー』沼正三(初)

著:沼正三
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1956年から『奇譚クラブ』に連載され、その後断続的に多誌に発表された沼正三の長編SF・SM小説。

なお、本作品はマゾヒズムや汚物愛好、人体改造を含むグロテスクな描写を含む。

Wikipedia

圧倒的怪作。

 

奇書って色々ですね。ミステリのジャンルに属していなくても、奇書は奇書でした。

本作は、作者「沼正三」の存在自体が謎に包まれています。

リアル都市伝説。

一応その正体は明かされた事になっていますが、それでも今でも議論が尽きないミステリアスな書。

 

 

肝心の中身は、「変態猟奇SF」とでも言うような生理的嫌悪感をそそる様な内容。
タイトルでわかりますよね。そういうことです。

 

江川達也の絵でマンガ化もされています。読まない方がいいけど。

 

でも、もしも気になってしまったのなら、とにかくまずは……。

 

触れろ。

 

途中で挫折してしまったっていい。

 

 

 

 

<!– まじかるタルるートくんの作者、江川達也は子どもの頃ギャグ漫画の人だと思ってたのに、ヤプーの漫画だけ見るとただの変態でワロタ –>

 

 

 

以上、「17票」を獲得した新日本三大奇書の一冊、第3位の作品でした。

 

 

残す所、あと2冊!!!!!

 

 

#新日本三大奇書総選挙 2位:1作品(23票)

 

 

3位の17票に大差をつけた23票

 

 

新日本三大奇書の2番手、副将!!!

 

 

 

 

 

 

新日本三大奇書総選挙 2位:1作品(23票)

●『ディスコ探偵水曜日』舞城王太郎(8)

著:舞城 王太郎
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迷子専門の米国人探偵ディスコ・ウェンズデイは、東京都調布市で、六歳の山岸梢と暮らしている。ある日、彼の眼前で、梢の体に十七歳の少女が〈侵入〉。人類史上最大の事件の扉が開いた。魂泥棒、悪を体現する黒い鳥の男、円柱状の奇妙な館に集いし名探偵たちの連続死──。「お前が災厄の中心なんだよ」。ジャスト・ファクツ! 真実だけを追い求め、三千世界を駆けめぐれ、ディスコ!!

「BOOK」データベース

流石の貫禄!!冒頭に紹介した奇書の定義のくだりで紹介した、そもそも「第五の奇書」として語り継がれてきた奇書of奇書の『ディスコ探偵水曜日』が堂々2位にランクイン。流通量はそこそこみたいなので価格は高騰してないものの、一応現時点では絶版(2023年12月16日現在)。伝説的な作品ゆえ、ここまで読んだ貴方には普通の価格で買えるうちに是が非でも手に入れていただきたい。(かくいう私も未入手なので、いち早く手に入れなければ)

文庫本で上・中・下巻のボリュームで、他の何にも似ていない超絶な読書体験ができる「奇書」と呼ぶにふさわしい破天荒な内容。

メフィスト賞作家でありながら三島由紀夫賞作家でもあり、何度も芥川賞候補にも挙がったことのある独特の文学ハイスペッカー・舞城王太郎の凶行と言わざるを得ない、唯一無二のぶっ飛びのアンチミステリ。

 

タイトルと上記の紹介文だけではさっぱり伝わりませんね!

 

細けぇこたぁいい、読め!!!

 

 

 

 

<!– 絶版系の本って、結構図書館に普通にありますよね。本作も図書館に普通に置いてました。買うけど。 –>

 

 

 

以上、「23票」を獲得した新日本三大奇書の2冊目。第2位の作品でした。

 

 

そしてとうとう、ラストです。

 

 

第1位の発表のお時間になります!!!!!

 

 

#新日本三大奇書総選挙 1位:1作品(35票)

 

 

これまで数々の駄文にお付き合い頂きありがとうございました。

 

 

それもこれも、すべてはこの瞬間のため。

 

 

新日本三大奇書総選挙、栄光の第1位!!

 

 

なんと先程大差をつけて2位となった23票という数を、さらに大きく上回る超絶の35票。誰も太刀打ちできない。圧倒的勝利。

 

 

それでは改めて発表します。

 

 

新日本三大奇書総選挙の栄えある第1位。

 

 

新しい奇書のリーダーは、この作品です!!!!

 

 

 

 

 

 

 

新日本三大奇書総選挙 1位:1作品(35票)

●『夏と冬の奏鳴曲』麻耶雄嵩(8)

著:麻耶雄嵩
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二十年前に死んだ美少女を偲び、孤島「和音(かずね)島」に集う男女を襲う惨劇。
今も彼女の影が支配する島で、雪が降りつもった夏の朝に、首なし死体が発見される。
雪密室を皮切りに島の均衡は崩れ、暴走が始まる。
ラストの大破局(カタストロフ)、メルカトル鮎(あゆ)のとどめの一言。
発表当時から話題騒然の超問題作。ミステリに新次元を拓く奇蹟の書。

「BOOK」データベース

今回の企画でも多数の作品でランクインをしている怪作製造マッシーンこと麻耶雄嵩の「伝説的でダントツの問題作」が堂々の1位となりました!拍手!拍手~!!

本作『夏と冬の奏鳴曲』で麻耶雄嵩自身は8回目の登場。紅白歌合戦で8回出場したグループは少年隊、Every Little Thing、コブクロ、X JAPAN。大御所の貫禄がすごいですね。

それにしても1位が既読で良かった。ちゃんとコメントできる。

本作は麻耶雄嵩の第二作目の長編で、孤島のクローズドサークルでの殺人事件、曰くありの関係者達、夏に降る雪、首なし死体…と、いわゆる本格ミステリを彩る多くのガジェットが満載で、それだけでもミステリ好きのワクワクが刺激されるお膳立てがしっかりなされている、ような感じがする。もちろん、それだけでは全然済まない。

麻耶雄嵩の作風である「ミステリの基本文法を知りながら、それを逆手にとってとんでもないことを仕掛けてくる」ミステリ快楽犯の様なとびきりの挑戦的な作品。しかし結局、要するにそれが「アンチミステリ=奇書」そのものだ。

巷に「どんでん返し」という言葉があります。私はこの言葉はネタバレの爆弾になるので忌避しているのですが、麻耶雄嵩作品にはそんな言葉ではカバーできないレヴェルでぶっこまれる「終盤の大破局(カタストロフ)」が、最大の特徴とされていて、麻耶作品の読者は皆、それを口を開けて待っている訳です。

もちろんこの作品にもそれがあり、とにかく読んでみてとしか言えないすごいことが起きます。すんごいことが。

本作はそこまで読みにくいとは思わないのだけど、1つ予備知識として、巨匠ピカソが美術界に起こした革命である技法の「キュビズム」についての知識や哲学などが披露され、これが作品に関係あるのかないのかよくわからない状態で話が進むシーンがあります。『ドグラ・マグラ』の例のチャカポコじゃないけど、実際はこの解説自体はかなりわかりやすいので、ぜひここらへんで本を閉じずに最後まで走り抜けて欲しいですね。

もちろんキュビズムは1つのピースなので、他にも様々な要素が絡み合いながら、ラストに向けて話が進んでいきます。

そして読み終えた人は例外なく、誰かと語りたい。語ってるネタバレサイトを見たい…!と喉が乾きまくるはず。この現象を私は「ヱヴァンゲリヲン新劇場版現象」と勝手に読んでます。映画観た後、語りたくなるあの感じ。

本記事では意図的に内容には踏み込まないので、読み終わって興味のある人はぜひ、ネットの海に溢れかえっているネタバレ解説考察サイトや動画などを気が済むまで巡回して来てください。

 

世界を創り、壊し、また創る。

奇書の創造主は、かくもドSである。

 

 

<!– この作品は語りたいことが山程でてしまうので、もう読んでケロとしか言えないよ。 –>

 

 

というわけで選挙の結果、新日本三大奇書は下記の3作品に見事決定しました。パチパチパチパチ!!

  • 『夏と冬の奏鳴曲』麻耶雄嵩
  • 『ディスコ探偵水曜日』舞城王太郎
  • 『家畜人ヤプー』沼正三

 

 

おわりに(+おまけ)

 

ここまで読んでくださった方々には感謝しかありません。ほぼ100%に近い人がザーッとベスト10位を確認しただけだろうと思いますが。

 

個人的には一生の本のリストになったので、ぜひちょくちょく遊びにきていただき、これからの奇書ライフの参考にしていただければ嬉しいです。

 

おまけとして、殿堂入りである本来の日本三大奇書+『匣の中の失楽』は今回のランクのどこに位置したかを発表します。これは「新日本三大奇書を決めよう!」という企画趣旨だったのにもかかわらず、それでも投票してくれた不届き者が結構いたという事であります。それをカウントしただけなので、本来の奇書としての人気度とかでは全くないです。お遊びの情報だと思ってみてください。

 

ではサクッと発表します。

 

  • 『ドグラ・マグラ』夢野久作…8票(全体だと11位)
  • 『虚無への供物』中井英夫…3票(全体だと39位)
  • 『黒死館殺人事件』小栗虫太郎…1票(全体だと133位)
  • 『匣の中の失楽』竹本健治…4票(全体だと26位)

 

危ない危ない……まったく……『ドグラ・マグラ』なんかに至っては普通にベスト10入りするところだったじゃないか!

 

現行の三大奇書には投票してはいけない、とは言っていないけど、ここは暗黙のルールでしょう。まったく、これだから会話の成り立たないやつには困ったもんだぜ…いるんだよなぁ、人の話をよく聞かずに自分の意見ばっかり押し通そうとするヤツが…

 

いた。

 

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

本に関するYouTubeもやっているので、ぜひ御覧ください!

  • 本の事について話すYouTubeやってます。良かったら覗いて行ってくださいね!

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