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【2022年9月】読んで面白かった本ランキング ベスト5+α(ネタバレなし)

〈※本記事のリンクには広告を含みます〉

読書が好きで暇があればちょこちょこ読んでます。Twitterの読了ツイートは投稿をしていますが、やはり140字だけでは語りきれない。けどブログにガッツリまとめるのは結構時間がかかるので、気軽に感想と紹介ができる様にしたいと思い、唐突に開始するシリーズ。

個人的に読んで面白かった本のベスト5冊+αをご紹介します!

目次

2022年9月に読んだ本の一覧

9月は13冊読みました。月10冊超は結構良いペース。

  • 佐藤究『爆発物処理班の遭遇したスピン』
  • 原田マハ『風神雷神 Juppiter,Aeolus』
  • 今村翔吾『塞王の楯』
  • 青柳碧人『むかしむかしあるところに、死体がありました。』
  • 劉慈欣『円 劉慈欣短篇集』
  • 夕木春央『方舟』
  • 紺野天龍『神薙虚無最後の事件』
  • 相沢沙呼『invert II 覗き窓の死角』
  • 内藤了『タラニス 死の神の湿った森』
  • 梨『かわいそ笑』
  • 林直人『人間ぎらいのマーケティング』
  • 道尾秀介『いけないⅡ』
  • ミヒャエル・エンデ『モモ』

9月はかなり濃厚×乱戦模様な一ヶ月でした!良き本に出会えた事に今月も感謝!

2022年9月に読んで面白かった本ランキング ベスト5+α

1位:夕木春央『方舟』(2022年9月に読んで面白かった本ランキング)

発売2週間後位からTwitterのTLを沸きに沸かせている本書。私も読みました。

細けぇこたぁいい、読んどけ!

ジャンルはミステリ、設定はクローズドサークルもの。文体はさっぱり。登場人物にもクセなし。

なのに、とても面白い。そして、読み終えた誰もが人気のお化け屋敷を出た後の人たちのようにネタバレ箝口令を自ら敷いていく…という、なんなんだおい、気になるじゃねぇか!な状況を生んでいる一冊。

この状況を見ながら、本好きの皆のマナーの良さというか、同じ気持ちで味わって欲しいという愛を感じました。愛だよ。愛。しかし個人的にはもはやこの状況が、ネタバレはしていないもののハードルのみがズンドコズンドコ上がってる気がする。

だから…

読むと言うより、体験して欲しい。ネタバレしないうちに、さっさと。

著:夕木春央
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↓夕木春央『方舟』については個別記事も書いてますので良かったら!

2位:原田マハ『風神雷神 Juppiter,Aeolus』(2022年9月に読んで面白かった本ランキング)

フォロワーさんからのオススメで1年以上前に購入して熟成していた一冊。しかし、なんとなくやんごとなく積んだままにしていました。

風神雷神?あぁ、あの絵は知ってるけど…でも、絵じゃん?

俵屋宗達が出てくる本?名前は知ってるけど…何者なの?

しかも上下巻?…長くね?

…と、うがった俺の頭蓋をひと想いに撃ち抜いてくれ。

開始数10ページで、頭はタイムスリップ。俵屋宗達が誰か知らなくても全然OK。風神雷神の絵に(最初は)興味なくても全然OK。この「風神雷神図」という絵画を巡る熱い熱い浪漫があふれまくり。随所でグッときてしまいます。上下巻ありますが、ほぼ二日で一気読みしてしまいました。『方舟』は少し毛色が違うので、今月の実質一位と言っても良いほど、個人的には面白かった。早く読んどきゃ良かった…!

歴史も話に絡みますが、時代小説をあまり読まない私も全く問題なし!これ普通におもしろいヤツ!

ジャンルは絵画をテーマにしたフィクション。と言うとまた興味がなくなる人がいるかもしれないですが、原田マハさんの文章の読みやすさ、惹き込む力は半端じゃありません。魅力溢れる歴史の「if」にタイムスリップしてみませんか?

著:原田 マハ
¥1,529 (2024/03/22 18:24時点 | Amazon調べ)

3位:相沢沙呼『invert II 覗き窓の死角』(2022年9月に読んで面白かった本ランキング)

『medium 霊媒探偵城塚翡翠』『invert 城塚翡翠倒叙集』に続く、相沢沙呼さんの城塚翡翠シリーズ第3弾。女性の敵が多そうなあざとカワイイキャラが魅力の翡翠ちゃん、今回は前作同様に倒叙モノで倒叙う!(うまい!)

作品の魅力はいわずもがなですが、今まであまり明らかにされてこなかった城塚翡翠の過去にも少しづつ触れられてきていて、キャラクターの深掘りがまた今後の作品の楽しみにもつながる満足度の高い作品です。

読んでて楽しく、登場人物を応援したくなり、ミステリ部分も驚きがあって、続きも気になる。もう他に言う事ないでしょ!

翡翠ちゃんかわいい!

そして本作を読めばきっとこう思うはず。

真ちゃんかわいい!

ドラマも楽しみですね!

↓相沢沙呼『invert II 覗き窓の死角』については個別記事も書いてますので良かったら!

4位:佐藤究『爆発物処理班の遭遇したスピン』(2022年9月に読んで面白かった本ランキング)

私は8月に、第34回山本周五郎賞と第165回直木賞をした佐藤究さんの『テスカトリポカ』を読みました。これもトンデモナイおもしろ本だったわけですが、その佐藤さんの6月に発売された最新刊である本書もワクワクしながら読みました。

8つの短篇が収録された作品集ですが、どれも破壊的でクソ凄まじい。量子力学爆弾、禁断の遺伝子交配、ドグラ・マグラな言い伝え、ヤクザが飼ってる落とし前用のワニガメ…などなど、世の中の暗部にゴツい片腕を突っ込み、吟味を重ねて一気に内臓ごと引き抜いた様な強烈なパンチの応酬。

これを読み喰らった後も、貴方は立ち続けていられるか?

5位:道尾秀介『いけないⅡ』(『いけない2』)(2022年9月に読んで面白かった本ランキング)

最終ページに提示された「1枚の写真」の意味がわかった瞬間、物語の表情が一気に変わり、鳥肌と快感が全力疾走する道尾秀介さんの“体験型ミステリ”第二弾。これを読み逃してはいけない。

個人的には前作よりも物語もエグいし、写真の破壊力も抜群なので、前作も好きだけどこっちの方が好き。

そして謎の『いけない』シリーズを読んでいる時に発症する「~~してはいけない」と言いたくなる症候群。これがまたいけない。

読み終えたあと、誰かと語りたくなる一冊!私は語る相手がいないのでネタバレ全開で写真の意味・真相を考察する記事を書きました。素人ながら完全読解できたと思っているので、読了済の方はぜひご一読ください!未読の方は読んでは…いわない。

著:道尾 秀介
¥1,700 (2024/03/23 23:12時点 | Amazon調べ)

↓道尾秀介『いけないⅡ』(いけない2)の後半完全ネタバレ考察記事はこちらです。

+αの一冊:ミヒャエル・エンデ『モモ』

言わずと知れたミヒャエル・エンデの児童書『モモ』。児童とは言い難い社畜になってしまいましたが、今さらようやく読みました。

良い、良い、とは言われてるけど、児童書でしょ?大人の私に刺さるのかな。

『モモ』ってタイトルがまた適当な感じがするな。大丈夫なの?

なんか表紙の左下に亀歩いてるけどどうした?これ面白くなんの?

…と、うがった俺の頭蓋をひと想いに撃ち抜いてくれ。

本書の扱うテーマは「時間の大切さ」。むしろ大人(社畜)になった今だからこそザックザックに刺さるし、一見無駄に見える時間の使い方の中に大切な宝が紛れてるんだって改めて気付かされるし、亀のカシオペイアが好き過ぎて好き過ぎてどうにもならないし。背中に文字が浮かび上がって会話できる亀なんて最高すぎるでしょ。

これは万人に読んでもらいたい。特に社畜のあなた!あなたですよ!

著:ミヒャエル・エンデ, 著:大島 かおり
¥880 (2024/03/19 01:53時点 | Amazon調べ)

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

【ネタバレなし】読んで面白かった本ランキングシリーズ

本に関するYouTubeもやっているので、ぜひ御覧ください!

  • 本の事について話すYouTubeやってます。良かったら覗いて行ってくださいね!

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