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岡本太郎『自分の中に孤独を抱け』感想・名言|無限の視野をひらく巨匠の至言

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50冊目『自分の中に孤独を抱け』岡本太郎

岡本太郎『自分の中に毒を持て あなたは“常識人間”を捨てられるか』三部作の三作目、最終章。

仕事、恋愛、勉強、人生、健康…あらゆる悩みに体当たりしてくれる巨匠・岡本太郎の熱い一冊です。ぜひ、三部作揃えて置いて、どこかでつまずいたら読んで欲しいと思います。

感想と、個人的にグッと来る名言をまとめました。

『自分の中に孤独を抱け』岡本太郎

文庫:224ページ

青春出版社 (2017/4/8)

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目次

岡本太郎『自分の中に孤独を抱け』の評価・どんな人にオススメか

『自分の中に孤独を抱け』はこんな人にオススメ

  • 日々の生活や仕事にストレスが溜まっている人
  • 自分は普通の人間だと高をくくっている人
  • なんとなく、孤独を感じて寂しい人
  • 自分の殻を破りたい人・熱くなりたい人
  • どこか、人生に停滞してしまっている感がある人
  • 偉くなっちゃって誰も怒ってくれないので、有益な説教して欲しい大人
  • 岡本太郎の燃える魂を感じたい人

 

『自分の運命に楯を突け』の勝手評価
読みやすさ
(5.0)
熱さ
(5.0)
実用性
(4.0)
人に薦めたくなる
(5.0)
総合評価
(4.5)

前著と同じではありますが、いじめられっ子、受験生、就活生、新入社員、伸び悩むサラリーマン、中間管理職、リーダー、社長、夫婦…人生におけるすべての悩みに対応。ようするに、悩めるすべての人間にオススメの一冊。

なんで実用性が4なんだよ!というツッコミには、岡本太郎ほどの孤高の存在にはなかなかなれない人が多いだろうってだけで、実際は読んだ直後から結構変われると思う。振り切るのは覚悟がいるので難しいですが。

岡本太郎『自分の運命に楯を突け』をざっくり言うと

「職業=人間」。芸術家・岡本太郎の名言連発!脳揺れ、心臓が滾る愛深きお説教

何も考えなくていい。岡本太郎の熱い言葉・名言・金言に心を撃ち抜かれるだけでいい。

前著『自分の中に毒を持て』は書き下ろし。本作と二作目の『自分の運命に楯を突け』は、『週刊プレイボーイ』に1979年から1981年にかけて連載された「にらめっこ問答」をベースに再構成、2014年に新書判で刊行されました。

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悩んでもいい。でも手を抜いて悩んでんじゃねぇ!人間全体で生きる覚悟ができていれば、人はみな孤独。そして、悩むことは血を吐くほどしんどいことだけど、人生を楽しんで生き抜くことができる。そう語りかけてくれます。

表紙の下にある言葉が、まず熱い。「ひとりでもいい――弱いなら弱いまま誇らかに生きる」

愛のあるお説教。強く生きるヒントをもらえることは請け合いです。

 

岡本太郎『自分の中に孤独を抱け』の内容と活用方法

「かっこ悪くてもいい。孤独でもいい。人間として、美しく生きる」

巨匠・岡本太郎が実際に壮絶な人生を送ったその生き方の源にある炎を読者に分けてくれる熱い本。「毒を持て」三部作に共通するメッセージは「生きることを闘え」です。

「自分のスジを通して生きる」と言っていますが、自分のスタイルを持っていても社会や周りの人に結局合わせてしまい、自分を曲げながら生きている人がほとんどではないでしょうか。私もご多分に漏れず、そうです。そして、自分を曲げた時に「それが正しい生き方だ」とは心の底からは思えていないはず。

そんな状態で生きる人に対して、岡本太郎は「それは人のせいにして生きている、卑怯なやり方だ」と言います。人生を戦わず、のらりくらりと暮らしながら文句だけ垂れているようでは、確かに情けない。…ほんと、情けない。…でも、だったらどうすればいいのよ!!という心の叫びにちゃんと対応策を指摘してくれます。なんせ元々人生相談がベースになっている本なわけです。

だから、ちょっと重め相談が来た時に対応しづらかったら、この本をそっと渡してあげてください。「あなたのアドバイス+岡本太郎の説教」で、相談相手の人生は良い方に向かうはずです。

 

岡本太郎『自分の中に孤独を抱け』名言集

数ある名言から、私の好きなものをいくつかピックアップしました。もし何か感じるものがあったら、ぜひ本書を手に取り実際の文章の中でこの言葉たちに出会って、震えてください。

ひとはなんのために生まれてくるのか。
なぜ生きているのか。
闘うためだよ。
闘う孤独者であること。
それがほんとうの純粋だとぼくは思う。

孤独と単体はちがう。孤独であるってことは、全体であるということ。単独はそこから逃げちゃうこと

自分の前に立ちはだかる問題、運命といってもいいけれど、そういうものが漠然と、あるいはかなり明確につかめる。そのときはじめて人間は、人間として生まれる。だから「誕生」なんだ

自分が決意することによって、世界のドラマが、宇宙のドラマが、ほんとうのドラマがはじまる。人間全体のドラマが展開するんだ。そう考えれば、のんびりと楽しく、自分だけ幸福に生きようなんて、ぜったいに思わないはずだ

謙虚という美名のもとに隠れているのは、いっけん引きさがっているように見せかけて、じつは相手を安心させて利用しようというチャッカリした魂胆だ。謙虚という楯を借りて、その陰でうまくやろう、消極的に生き延びようという小狡い打算だよ。そんなものは、強者には媚び、弱者をいびる小役人根性だ

青春において破壊は祈りであり、儀式であり、呪術だ。生命の至上命令。
だから若さはシャニムニ突き進んでいく。やりきれない、ほとんどあせりに近い気持ち。
突きあたり、破壊し、盲進していく。そこになにが現れてくるか、自分でもわかってはいない。しかしなにかが現れる。それは神秘だ。

生きるとは闘うこと、人生に挑むこと。
「挑み」をやめてしまった、その瞬間から老人になるんだよ。

つまりは、「こんなふうに誤解してほしい」と願うとおりに誤解してもらえない、というだけの話なのに、それが恨めしい。いい気なものだ

必要であるような、まったく不必要であるような悩み、それこそ人間的だ。文学でも、絵でも、あらゆる人間の精神活動はその複雑な矛盾の上に成り立っている。

「芸術家」っていう意識をもった瞬間に、芸術じゃなくなるってことだ。
ただひたすら人間的に生きる。それがほんとうの芸術だよ。

人間即芸術。芸術即人間。

絵の技術についての考え方が根本的にまちがっているんだ。それを一言で言い表したのが、「芸術はうまくあってはいけない。きれいであってはいけない。ここちよくあってはならない」という三原則だ

浮き沈みがあり、苦労のあとが垣間見えるのが人生の妙味であるように思われているけれど、そういうドラマは生命の隠れた奥底でたくましく波打っていればいい。
むしろつらぬいて平気な姿や表情を打ち出すことが豊かさではないのか

この国ではみなたいへん誠実に「だれかがやらなければいけない」とは言う。
でも「自分がそうだ、オレがやる」と言ってはぶちこわし。そういう態度は不遜であり、常識に反するらしい。

ぼくはあきらかに「日本人」だ。そんなあたりまえのことにいまさらながら愕然とした。

ぼくが尊敬するのは、応えて欲しいことに、自分の人生をかけてピシャっと応えてくれるひとだ。一生懸命考えてぶつかっているひと。偉くなくたっていいし、肩書なんてなくていい。

どんなに貧乏でも、いかに小さい場所であっても、片隅だってかまいやしない。充実して生きるってことが生きることの素晴らしさなのであって、それこそが文化の意味だ。

自分がやりたいことをやる。ひとに迷惑は掛けない。それでいいじゃないか。

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岡本太郎『自分の運命に楯を突け』の目次

第一章 人生のドラマは、いつだって自分が中心だ
第二章 「挑み」をやめた瞬間から老人になる
第三章 人生は不純なものとの闘いだ
第四章 人間は樹に登りそこなった
第五章 想像すること、それは人間の本能的な衝動だ
第六章 ぼくは抵抗する。その決意はますます固い
構成者の言葉 岡本太郎という生き方 平野暁臣

岡本太郎『自分の運命に楯を突け』の読了時ツイート

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