「あなた…『覚悟して来てる人』…………ですよね?
黄金の呼吸法を「習得」ようとするって事は逆に「年を取れなくなる」「永遠の若さを手に入れてしまう」かもしれないという危険を常に『覚悟して来ている人』ってわけですよね…」
18冊目『スタンフォード式 疲れない体』山田知生
こんにちは。睡眠不足と夜の食事で疲れが抜けない派の右脳迷子(@unoumaigo)です。
今回は、健康系の本の中でも、根本的な所に効きそうな内容のものをチョイスしてみました。帯を見て、即買いしました。
全米大学スポーツランキング23年連続総合1位!リオ五輪で27個のメダル獲得!「世界最強」と賞されるスタンフォードのアスリート集団。
そんな選手のリカバリーを担当する超人気トレーナー直伝!
「極上の回復」と「疲労予防」を実現する驚異のメソッド「IAP」とは?
全米No.1スポーツチームの回復法×スタンフォード大学のサイエンス
「倦怠感」「肩こり・腰痛」「下半身疲れ」「眼精疲労」などあらゆるダメージを解消する最新疲労改善プログラム!
エビデンスがしっかりしてそうだし、何より疲れない体になりたい!と思ったので、読んでみました。『スタンフォード式 疲れない体』をご紹介します。
『スタンフォード式 疲れない体』山田知生
単行本(ソフトカバー): 254ページ
出版社: サンマーク出版 (2018/5/25)
『スタンフォード式 疲れない体』の成分表示
ぜひ割合を見ていただきたいのですが、本書は
非常に密度の詰まったエビデンスの数々と、
疲れない体を作る秘伝の呼吸法
これが約8割を占めています。
要するに信頼できるソースがたっぷりかかった(うまい)、黄金の体を作る究極の書ということになります。
実践すれば、波紋使いになれます。
僕もいっぱしのスタンド使いとして呼吸を整え、疲れない体を作り、荒木飛呂彦先生のように若々しい体を維持し続けられるようにがんばります。
トレーニングの具体方法も図解付きで解説がたくさん載っているので、これ一冊で結構行けると思います。
『スタンフォード式 疲れない体』が提唱する「IAPメソッド」とは何か?その効果とやり方
まず本書の考え方を一言で言うと、
「疲れの予防+疲れの解消=疲れない体づくり!」
疲れの元を断ち、常に進行する疲れも細かく解消していけば、確かに無敵の疲れない体ができそうです。
自分が疲れたからだになっているか?4条件をチェック
なぜ、疲れないからだを作る必要があるのか?
それは、疲れが溜まっていると、生活、仕事、運動、すべてにおいてのパフォーマンスが下がるから。
要素としてとても大きいのは、「睡眠不足」らしいのですがそれは後述。
まずは、自分がつかれた体になっているかどうかをチェックする4条件があるので、これを見てみましょう。当てはまるものがあれば、本書を実践すると良いと思います。
[box03 title=”疲れた体の4条件”]1.脈がいつもと違う
2.色々な時間に寝ている
3.腰が痛い
4.呼吸する場所を間違えている[/box03]
少し解説します。
1.脈がいつもと違う
通常の脈拍を測っておきましょう。それと10程ずれてきている(具体的には、増えている)のであれば、疲れたからだになってきていると言えます。
2.色々な時間に寝ている
「就寝時間」をある程度決めておかないと、寝ることに対して体と脳が毎回チューニングしなければならないので、あまり良くないようです。僕はここは全然守れていません…
3.腰が痛い
体の歪みが、疲れを引き起こします。本書ではその解消法がしっかり載っています。
4.呼吸する場所を間違えている
胸で呼吸していると、疲れがたまります(パラドックス呼吸というそうです)。呼吸しながら肩が上下する呼吸をしているのであれば、直していきましょう。
この4条件、当てはまる人が大半だと思います。これを解決してくれるのが、IAPメソッドです。
本書の言葉を借りて言い換えると、IAPメソッドは全人類に通じるアプローチなのです。
疲れない体をつくる「IAP」メソッドの簡単なやり方
いよいよ本題です。
IAPとはIntra Abdominal Pressureの略で、日本語では腹腔内圧(腹圧)といいます。
何も意識せず生きていると、人間の体は次第に歪んでいくようにできているそうです。
わかりやすいのは、人間の内臓は左右非対称。重さも偏りがあります。だから、歪む。
これを体の内部の圧力を高めることで、歪みを直して、歪まないようにするのがIAPメソッドです。
しかし、メソッドと聞くと難しそうですが、やり方はカンタンです。
IAPメソッドのやり方を一言で言いますね。
「息を吸う時も吐く時も、お腹を膨らませ続ける」
これだけです。
あまりにシンプルすぎますが、本当にこれだけです。これを習慣化させるコツと呼吸法のやり方が本書には図解解説で載っているので、ぜひ参照してみてください。
本書はこの呼吸法をベースに、様々な現代人が抱える疲れやすい環境からの脱却法が図解付きで提示されています。
『スタンフォード式 疲れない体』が教えてくれる疲労回復法、食事法、睡眠法、ハードワーク社会の乗り切り方
色々ありますが、少し紹介します。どれも図解解説付きでわかりやすいので、どこから始めてもいいと思います。
・軽い運動で疲れない体を作る「動的回復法」
「ビフォーリセット」「アフターリセット」と呼ばれるカンタンな運動を、20〜30分の軽い有酸素運動の前後に挟むと、疲れない体を作ることができます。
・日本人の「座り疲れ」を解消する方法
日本のビジネスマンは、1日平均7時間座っていて、これは世界一。「Siiting kills you」という記事が書かれたほど、危険な行為なので、座り疲れを引き起こさないような座り方をしましょう。
最低限、「30分に1回立つ」こと。それに「3レッグスメソッド」という職場でもできるストレッチをやれば、完璧です。あとは何時間でも座って仕事してください!
・肩こり解消法には「肩甲骨ムービング」
・眼精疲労予防法には「目の筋膜リリース」
・痛みを伴う疲労には「アイス・ヒートメソッド」
・黄金の睡眠習慣を作る「睡眠4原則」
睡眠不足はすべてのパフォーマンスを奪います。これを改善する、良質な睡眠を手に入れる4原則がこちら。ぜひやってみてください。
[box03 title=”睡眠4原則”]1.「夜更かし」も「早寝」もしない
2.「週末」に体内時計を狂わせない
3.「ベッドに入る90分前」までに入浴
4.就寝前に「お腹を膨らませる」[/box03]
・疲れない体を作る「食事術」
朝食を抜くのが一番危険。
チーズは「熱処理していないもの」を選ぶ。
満腹にするのがダメで、間食はしてもOK。
タンパク質:炭水化物=3:1
茶色い炭水化物(ライ麦パン、玄米など)は非常に良い。雑穀も可
野菜は極力「生」で食べる
「甘い朝食」にご用心
・ハードワークを乗り切る「立ち方」「座り方」「歩き方」「つり革の持ち方」「収納術」「モノの持ち上げ方」「考え方(マインドセット)」
…などなど、非常に多くの事例を交えて、全てやり方がわかりやすく解説されています。僕的には結構好きな本でしたので、健康なからだを元から作りたい!という方は、ぜひ読んでみてください。
「疲れた、しんどい」が多いご両親へ、食べ物やお酒を送るのではなく、母の日、父の日のプレゼントとして使ってみてもいいかも知れませんね。
『スタンフォード式 疲れない体』山田知生
単行本(ソフトカバー): 254ページ
出版社: サンマーク出版 (2018/5/25)
「理屈はわかった。でもその習慣が作れないんだよ!」という方は、下記の「小さな習慣」を読むとさらに効果は倍増です。
『スタンフォード式 疲れない体』に合う曲
問答無用ですが、波紋使いになりたいのであればこの曲を聞くしかありません。
「ジョジョ~その血の運命(さだめ)~」富永TOMMY弘明
最後にもう一度言います。
「あなた…『覚悟して来てる人』…………ですよね?
黄金の呼吸法を「習得」ようとするって事は逆に「年を取れなくなる」「永遠の若さを手に入れてしまう」かもしれないという危険を常に『覚悟して来ている人』ってわけですよね…」
『スタンフォード式 疲れない体』の目次
プロローグ|全米最強のスポーツ医局が明かす「疲れない体」の作り方
・「世界最高峰の知識×全米No.1チームの回復法」という極上メソッド
・「アメリカの五輪メダル」の22%は、スタンフォードが獲得していた
・”23年連続全米総合1位“の裏にある「絶対回復マニュアル」
・金メダリスト、全米記録保持者…世界的プレーヤーはどう回復しているのか?
・超人たちが実践する「再現可能な回復プロセス」を初公開
・科学が「いい!」とした方法で「疲れない体」を実現する
・「根拠なき回復法」に意味はない
・常時「100%に近い実力」を発揮する疲労対策プラン
0章|スタンフォードで突き止めた「疲労発生」のメカニズム〜なぜ人は疲れるのか…知られざる「疲弊する仕組み」
スタンフォードスポーツ医局が定義する「疲労の正体」
・「医学的に有効」なやり方で始める
・「疲労=乳酸の蓄積」神話の誤解
・疲れたければこうしよう!無尽蔵のスタミナも”一晩“で空っぽに
・「脳震盪」状態で仕事していた?
・結局、何が疲れを引き起こすのか?スポーツ医学・最新の理論
・こうして「人体の司令塔」が“自動的“に疲弊する
・体力がありそうに見える「マッチョ」の本音
疲れでパフォーマンスが激落する恐ろしい実態
・「練習しすぎて負けた」バスケットボールチーム
・「疲れ」は決して“感覚的な問題“ではない
・「脈拍が落ち着かない」水泳選手の困惑
・「もうひとふんばり」が仇になる瞬間
・「早いイニングで球速が落ちる」先発ピッチャーの苦悩
「疲れた体」判定が下る4条件チェック
・「自分の疲労」を客観視する4バロメーター
①「脈」がいつもと違う
②「いろいろな時間」に寝ている
③「腰」が痛い
④「呼吸する場所」を間違えている
自分を変える「疲労ゼロ」プログラム
・金メダリストを破った選手が語る「疲労ゼロ」効果
・「予防医学」方式で疲労に手を打つ
1章|世界最新の疲労予防「IAP」メソッド〜「体内圧力」を高めてダメージを完璧にブロックする
スタンフォードスポーツ医局が取り組む「疲労対策」
・協議の壁を越えた回復理論「IAP」
・お腹を「へこませず」に息を吐く
・人体の構造上、「お腹を膨らませる」と疲れにくい
・高IAPで体が「無駄なエネルギー」を使わなくなる
・「肺の下の筋肉」を動かす
・「横隔膜の可動力」がきわめて重要
・実践!ボディ・バランスを整える「IAP呼吸法」
・1日3万回、疲れることをするか、疲れないことをするか
「体のコントロール」を正して疲労をブロックする
・「もっと効率よく」体を使う
・”1万2000メートル“泳いでも疲れにくくなった
・脳と体の「不一致」を正す
・「疲れない循環」を体内に起こそう
収縮筋を伸ばして「本来の疲れない姿」を取り戻す
・「背が高い人」「低い人」疲れにくいのはどっち?
・知らずに「体が縮むアプローチ」を重ねている
・深く息を吸って腰痛になった1年生たち
・「一生そこから動かない」なら腹をへこませて!
「細胞レベル」で疲労に強い体になる
・スポーツ医学が「パラドックス」とする“ゆゆしき事態“
・「15秒のタイムアウト」を取る
・体内高圧力で寝ると「睡眠回復率」が上がる
・悪い酸素ー細胞が「鈍化」する
・良い酸素ー「細胞の自己回復力」がパワーアップする
・「IAP」が現時点で最新・最強の予防理論だ
2章|疲れを持ち越さない 究極のリカバリー法〜「最高の回復」で脳と体から疲労物質を即時除去
疲労の解消にフォーカスした「究極の対症療法」
・世界有数の疲労大国・日本
・「休日の数」と「疲労度」の皮肉な関係
・「休憩」は疲れの“根本解決“にならない
疲労をリセットする「動的リカバリー」メソッド
・「伸び」をしても疲れは抜けない
・「疲れ癖」が体に定着している?
・取り除くべきは「体の変な癖」
・「動かない1日」が疲れを助長する
・世界的研究者も「動的コンディショニング」を提唱している
・体を「2回」リセットする
・ボディ・ポジションが整う「ビフォーリセット」
・縮んだ筋肉を緩める「アフターリセット」
肩こり・腰痛・目の疲れ…部分疲れを即、解消する「超・対症療法」
・「座り疲労」という日本人特有の疲れ
・「座りすぎ」があなたを殺す
・デスクワーク疲れを取る「3レッグス」メソッド
・肩こりに即効く「肩甲骨ムービング」
・「腰痛」は”体内の圧力“を高めて解消する
・眼精疲労を30秒で取り除く「目の筋膜リリース」
アスリートが実践するダメージ療法「アイス・ヒート」メソッド
・スタンフォードのダメージ対処「冷温」マニュアル
・体の調節機能に即した「48時間回復法」
・「冷凍グリーンピース」で即回復
超リカバリー法「回復浴」の効果を徹底検証!
・スタンフォード式「回復浴」とは?
・「12分」までに終える
・現エビデンスでは「シャワー×半身浴」が“最適“とされる
・日常レベルで完全再現!「スタンフォード式 スーパー回復浴」
究極の修復レベルで眠る「睡眠回復術」
・「ただ寝るだけ」を「極上の回復時間」にする
・眠らないと「スタミナホルモン」が1.5割減る
・ロジャー・フェデラーとウサイン・ボルトの「睡眠時間」とは?
・超人のように眠る「睡眠4原則」
・「パワーナップ信仰」から卒業しよう
・「量の確保は最低限」と思わざるを得ない”未公開データ“
3章|抗疲労体質になる一流の食事術〜「体内に入れるもの」であなたの回復力は変わる
スタンフォードのニュートリション・メソッド
・食事で「体のジャンル」が変わる
・あなたの体を「完全鉄壁」にする
強靭なアスリートの肉体を支える「朝の食事術」
・「ビタミン」と「タンパク質」をマストに摂る
・「朝食抜き」は三食中一番”やばい“
・「その日のエネルギー」をチャージできるのは朝食だけ
・朝食は「時間」を固定する
・「レギュラー」を食べる
・「チーズ」は“熱処理“していないものを選ぶ
「1日3食」だから疲れているのかも知れない
・「お腹いっぱい」になると疲れる
・ただし“空腹“は避けてー「食べる回数」を増やす
再起動のために取るべき「食材」「栄養」「量」はこれだ!
・“タンパク質“と”炭水化物”は「具の多い牛丼」のイメージで摂る
・「果物間食」でビタミンを高速チャージ
・世界で話題の回復食材「トリ胸肉」
・「茶色い炭水化物」の栄養素は白米の8倍にもなる
・野菜は「昼時の摂取量」をMAXに
・手を加えるほど「あらゆる栄養」が抜ける
疲れないアスリートが絶対口にしない「禁断の疲労食」
・「毒」は「クスリ」より早くまわる
・「この味の朝食」は避ける
・「お菓子」を食べると”体内のビタミン“がなくなる
・もっと「単純」に考える
疲労回復を阻害する「飲み物」の実害
・「砂糖10杯分」の糖が「1本のペットボトル」に入っている
・水以外は「1杯まで」にする
・「お酒:水=1:1」の飲み方でダメージを最小に
・「エナジードリンク」は科学界でも賛否両論
・「飲みすぎて死亡」したケースも
4章|スタンフォード式 ハードワーク・メソッド〜働いても、働いても、ダメージを最小にする方法
超ハードワーカーのための「疲れない覚醒戦略」
・「ダメージを縮小」しながらフルに働く
・毎秒疲れるor毎秒疲れない
・人体のあるべき姿を説いた「X理論」
・「Xが歪む」とたちまちぐったりする
・「耳」と「肩」を一直線にする
スタンフォード式 疲れない日常動作
・疲れない「立ち方」
・疲れない「座り方」
・「脚部の解毒装置」を30分おきにオンにする
・疲れない「歩き方」
・“通勤疲労“を最小にする「つり革の持ち方」
・スマホは「細切れ」で見ると疲労感・減
・疲れない「収納術」
・疲れない「物の持ち上げ方」
・もっと「水」を摂ろうー不足すると細胞・脳・筋肉、すべてがまずいことに
スタンフォード式 疲れないマインドセット
・スタンフォードの回復心理学
・小さな子どもが「いつも元気」なのはなぜ?
・“万全“でなくてもパフォーマンスを激変させる
・ドゥエック教授が語った「yet」の効能
・「最短の回復計画」を回す
・超人にも「限界」がある
・疲れない体が「燃え尽きない働き方」を約束する
エピローグ|”再起動“を完遂して「最強の自分」になる
主要参考資料
『スタンフォード式 疲れない体』の読了時ツイート
18冊目
山田知生『スタンフォード式 疲れない体』疲れてから治すのでなく疲れ自体を予防する発想が新鮮!疲れない呼吸+運動+食事+睡眠+思考…一流アスリートも実践するエビデンス確かな手法。「疲れには病名がないが、体が上げている悲鳴だ」に納得!「寝不足はほぼ脳震盪状態」には衝撃。#読了 pic.twitter.com/JZjmAnFHpH
— 右脳迷子@読書・音楽・仕事 (@unoumaigo) February 22, 2019