自分磨き

石村友見『ゼロトレ』感想|Tarzan読んだ方が遥かに有益。エビデンス“ゼロ”のトレーニング法

こんにちは。右脳迷子(@unoumaigo)です。

今回は肩の力を抜いて、話題のダイエット法「ゼロトレ」のやり方について書かれた本、石村友見氏による『ゼロトレ ZERO TRAINING 羽が生えたように軽くなる』


↑やることはこの3ステップだけ。実に簡単…?

帯の紹介文には

ニューヨークで話題の最強のダイエット法ついに日本上陸!

ちぢんだ各部位を元(ゼロ)のいちに戻すだけでドラマチックにやせる

ハリウッド女優、トップモデル、アスリートも実践!

テレビで大反響!50万部突破!

とあります。このご時世に50万部超えは素直にスゴイ。

期待感があったのですが、結論から言うと私が俗に「雰囲気本」と呼ぶ類の、あまり実践的ではない本でした。

著者:石村友見氏

「ゼロトレ」考案者。ヨガスタジオ「Body Tone New York」代表。劇団四季の人気舞台「ライオンキング」に女優サラビ役で出演。その後、単身ニューヨークへ。35歳のときに、2000人がオーディションを受けたブロードウェイの人気ミュージカル「ミス・サイゴン」のミス・チャイナタウン役に抜擢される。その後、ニューヨークにてヨガスタジオ「Body Tone New York」を創設。体の各ポジションを元(ゼロ)の位置に戻すことで、キレイにやせて、不調を改善する「ゼロトレーニング」(通称「ゼロトレ」)を考案すると、その大きな効果を聞きつけたハリウッド女優、トップモデル、アスリート、アナウンサー、パイロット、エグゼクティブなどがパーソナルトレーニングを求めて殺到。たちまちニューヨークでも大きな話題となる。講演、ワークショップなども多数。本書が初の著書。

プロフィールだけを見るとトントン拍子で成功した方の様に思えますが、著書を読んでみるとかなりの苦労人であることが分かります。

劇団四季から独立してブロードウェイスターを目指して単身ニューヨークへ渡った石村氏。500以上の事務所、2000を超えるオーディションを受けるも結果は散々だったそうです。芸の道は厳しいものですね。

ゼロな人
ゼロな人
自分なら、数十回オーディション受けてダメだった時点で心が折れてゼロになってただろうな…

そして、人気ミュージカル「ミス・サイゴン」のミス・チャイナタウン役のオーディションについに合格。無事演じきったそうです。本当に良かった。

しかし無理が祟り体がボロボロになった石村氏は、2012年に舞台の第一線を引くことに。

その後、とあるヨガスタジオで体のメンテナンスをしていた最中、「体の重心を本来の位置に戻す」だけで、体が軽くなるという経験をします。

その経験が「ゼロトレ」考案のきっかけになったそうです。自分の体験に根ざしたトレーニングなのか!

否が応でも期待が高まる…のですが

薄すぎたゼロトレの中身

肝心のゼロトレの中身は、驚くほど薄っぺらかった。

ゼロトレの全貌

お腹を膨らます「腹式呼吸」と肋骨を広げる「肋骨呼吸」を組み合わせた「ゼロトレ呼吸」なる呼吸を行い、寝そべりながらストレッチをする。これを4週間続ける。

これだけです。解散!

全139ページ中、ゼロトレの紹介はなんと33ページ(プラスおまけトレーニングが6ページ)。ご丁寧に写真付きなので、文章による解説もわずか。

残りのページは長々とした自分語りと、ダイエットが続けられない諸兄への頑張れメッセージで占められています。

また、大きなやたらとカッコいい写真による見開きページで

「FLY!」「今日からゼロの世界へ!」

という内容ゼロのイメージカットが多いのが印象的です。

そして、この本の中には

  1. 一人でも手軽に始められて、続けられる!
  2. リバウンドしない!
  3. トレーニング終了後もずっと効果が期待できる!

という、今まであらゆるダイエットに挫折してきた人間への救いのような文言がびっしりと書き連ねてあります。

でも実際のトレーニングページでは「まずは4週間続けてください」

これができる人(ある一つのことを1ヶ月続けて習慣化できる人)は、ゼロトレをやるとっくの昔に、別のやり方でダイエットに成功していることでしょう。

大事なのは呼吸法。それはなんとなく理解できます。多分本当に「それはそう」なのでしょう。

しかしこの本には全くと言って良いほど「エビデンス」がありません。

今の時代、健康系の本であれば、医学的な見地からの補足やコメント、参考文献の紹介があってしかるべき。

これなら、多少暑苦しいけど、カラダづくりに人生をかけひた走る筋トレマニア御用達の健康雑誌「Tarzan」を読んで、月二回ダイエットのやり方を変えながらも地道に運動を続けた方が遥かに有益です。

それよりも、最後のページには無駄なイメージカットのための写真やメイクさんの紹介が。なぜそちらに力を割くのか…

エビデンスがゼロのトレーニング、略して「ゼロトレ」なのかと疑ってしまう程です。

一応、本の前半には「実名でのゼロトレbefore/after」の成功事例が6事例並んでいます。しかしこれも、写真の撮り方が悪いのか、比較するには説得力があまりありません。

この人達は食事制限はしていなかったのか?他の運動は皆無?そのあたりも全く置いてけぼりのカタパルトダッシュ走法です。

特にハリウッド女優やトップモデルも実践、というところですが、そりゃあ日々自己鍛錬している人達ですから効果も出やすいはず。というとことにも、このあたりを読んでいると気がつくと思います。

「売れれば正義」が見え透きすぎる

私はこのブログの中で繰り返し「本には役割がある」と言っています。この考えは今も変わりません。

『ゼロトレ』の本来果たすべき役割はなにか?それは、

これまでダイエットに失敗してきた「地獄のダイエット失敗亡者」達に希望の蜘蛛の糸を示し、極楽へ無事引き上げることのはず。

しかしこれでは、ご立派な蜘蛛の糸に群がる亡者の群れが登り始めたところを、プチッと切って地獄に突き落としかねない。

結局は自分次第、やってもいないのに批判するな、という声も上がると予測できるし理解できるので、4週間ではないですが、2週間ほどやってみました。

結果、簡単じゃないねこれ、と思った。

呼吸法を変えることって、口でいうほど簡単ではありません。実際にやってみて分かったのは、やり方を間違えたまま4週間やっても多分あまり効果的でないということ。そして、

「自分はやり方を間違えているのではないか?」という不安がトレーニング中によぎりまくるのがいけません。これはエビデンスが圧倒的に足りないからだと思う。

「売ったもん勝ち」という売り手側の意図が見えすぎてしまう感じ、私だけでしょうか。

石村氏の本人の努力や経歴は素晴らしいと思います。が、こうした企画にノセられてしまっている様に素人が見ても感じてしまうのが悲しい。

まぁ50万部売れてテレビでも人気になってしまったということなので、強烈な本人の名刺にもなるし、多少のマイナスの効果や批評は甘んじて受け入れる、ということなのでしょうか。

おそらく本当はエビデンスがあり、正しくやれば効果もあがるのでしょう。専門家監修のもと作成された石村氏の第2弾、『本当はスゴイ「ゼロトレ」』が別の出版社から出版されることを期待しています。

『ゼロトレ』に合う音楽

B’zのゼロです。

ゼロがいい、ゼロになろう。もう真っしろ。

それくらい没頭してゼロトレに命をかければ、結果は出るかも知れません。
何度も止めましたが、それでもゼロトレやりたい!という諸兄には、アップテンポなこの曲とともに。

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